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母になってからの1年半を振り返る。

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息子がもうすぐ1歳になります。
自分の子がついに「0歳児」を卒業するというのは、彼と一緒に成長してきた自分も同じく「産後」を卒業するということのようで、あっという間だったとは思わないけれど、それでも「もう1年も経つのか!」という事実に特別な感懐を抱かざるを得ません。


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この感懐には、実にさまざまな感情や感動が入り混じっているようです。


信じられないという気持ち。すくすくと育ってくれてとても嬉しいという気持ち。
反面、「彼はいつまでも赤ちゃんではない」という当たり前の現実を教えられるようで、それに対する切ないような気持ちも混じっています。


はじめはほとんど寝ているか泣いていて、生きることだけに必死だったそれはそれは弱々しい生き物でした。
それがいつしか、生理的微笑ではない笑顔を見せてくれるようになり、寝返りをうったり、周りの世界に興味を示しはじめ、遊ぶようになり、学ぶようになり、自力で移動するようにもなり、両親とそれ以外の人を認識しはじめ、出来ることがみるみる増えていきました。


日々刻々と変化する子供の様子を全て記録に留めておきたくなり、はじめそうなるのは嫌だと思っていた「スマホの写真が全部子供」という状態になるのは避けようもありませんでした。


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今では、離れた場所から一所懸命にハイハイで移動してきて、私の足を攀じ登り、全力でハグを求めにきてくれるようになりました。そのせいで勉強も仕事もトレーニングもあまり捗りませんが、可愛いがとまらず、加速し続けています。


いま、私にとって最愛の恋人は、遠い山の大きな壁や岩のかっこいいルートではなく、彼です。
寝ても覚めても頭に浮かぶのは、白い山のかっこいいラインとかムーヴのひとつひとつではなく、彼の笑顔です。
自分の人生にそんなときが訪れるとは、ほんの2年前まで全く知る由もないことでした。


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柔らかくて小さな身体を抱きしめて、そのぷにぷにのほっぺに顔を埋めている瞬間はとても幸せで、しかも10年後はもうそういう関係性ではないかも知れないと思うにつけ、何物にも代え難い貴重な瞬間なのだと噛み締めています。


でも、私は私、彼は彼。
自身の心身の大きな変化に未だ戸惑いもありますが、
私はそろそろ、自分のやりたいことや目標に向かって本腰を入れて取り組みはじめたいと思っています。


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改めて、彼を宿してからの1年と10ヶ月ほど、優しさと愛情で私たちを助けてくれた家族、友人、通りすがりの人たちにも「ありがとう」と言いたいです。ひとりでは絶対にここまで来られませんでした。


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これからもテンション鰻登りで、彼の人生にいっぱい寄り添いつつ、新たなスタートを切りたいと思います。

ジョシュアツリーの旅、終了!!

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ジョシュアツリー40日間の旅が終了しました!現在は明日のフライトに備えLos Angeles空港近辺の宿に移動して、旧友に会ったり観光したり、パッキングしたりしてます。

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ジョシュアツリー、最後の1、2週間は結構暑くなって、最高気温30度前後の日が多くなりました。本気トライには(ヌメリ手には)辛い季節がやってきたなぁ、とぼやきつつ、活発に活動を始めた虫たちや、一斉に開いた可愛らしいお花たちをしみじみ眺めながら、日陰のエリアなどを選んで最後の最後までクライミング満喫しました。


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テントサイトにあるボルダーの下は貴重な日陰。ココに暖まるとよくないモノを置いて、生鮮食品もある程度保管してました。


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我が子は毛虫玉から出てきた大量の毛虫たちを楽しそうにまさぐったり潰したりして遊んでました。つ、強い・・・。


ココで思い出に残ったルートをご紹介。


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Heart of Darkness 11a ★★★ 。岩の狭間にあるので、たぶん上からじゃないと良い写真撮れない。でも見事なSplitter。OS!😆


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Wangerbanger 11c ★★★★。遠くからも目につく素晴らしいSplitter。OS!😆


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Coarse and Buggy 11b ★★★★。美しいコーナークラック、からの・・・。こちらはしっかり核心で落ちてOS出来ず、2便でRP!


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Fisticuffs 10b ★★。フォロー2便、リード1便でRP。短いけど綺麗なSplitter!4番サイズの練習になりました!


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Left Ski Track 11a ★★★。核心はハードでした。本気ランニングの後みたいに息切れしました。ちっちゃいけど青い上着着てるのが私です(笑)。リード3便でRP!


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Hot Rocks 11c ★★★★。とってもキレイなフィンガークラック!リード3便でRP。


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Spiderline 11d ★★ "短シイ"感じで私はかなり苦労しました。リードとTR合わせて5トライかかってRP。ヒールトゥ、フィンガー、ステミング、フェイスとムーブが色々出てきて内容詰まってて面白かったです。左足TCプロ、右足刀レースという布陣でRPしました。


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4月の頭にYoutuberたけちゃん、もといRyoくん(ロクスノ"進化を続ける理由"でもお馴染み)と合流してからは、ほとんど毎日何かしら登ってるという状態になり、ありがたい事に結構忙しく過ごしてました。


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Ryoくんのおうちでトランプ大会!


Ryoくんとは、山岳医講習で10年くらい前に知り合った(らしい。もう覚えてない)のですが、その後ちょいちょいフリークライミングをメインに一緒に登っていて、5年くらい前にはプラナン・トンサイのツアーに誘ってもらい一緒に行きました。海外遠征で一緒に登るのはその時以来になります。


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主に石灰岩で輝かしいクライミングキャリアを持つ彼ですが、クラックの経験は余り無かったらしく、ちゃんとジムのクラック講習を受けてからやってきました。元のフリー能力が高いのでみるみる順応し、11や12のルートをばんばん登ってました。


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そんな彼と合流するまでは、基本的に午前午後の4時間ずつくらいで、片親ずつペアになり、(たまに夫婦でペアを組み)0歳児と1歳児の子守りとクライミングを交代でする、という日々を送っていました。つまり、必ず半日は大人1人対子供1人の子守りになります。ジョシュアは終了点のアンカーがなく、リードアンドフォローが必要になるルートが殆どだったので、このスタイルだとボルダリングを楽しむ(マットは持ってきてないのでノーマットで遊べるところか、ボルダラーとマットが集まってるところを探す)くらいが限界でした。シャワーや公園に出たりして丸半日登らないことも多かったです。


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でも、Ryoくんが合流してからは、3人チームが丸一日子守りをし、2人チームは大人だけで本気トライデイ、というスタイルになりました。これにより、子守りデイでも、大人3人のうち1人が2人の子を見ておいて、残り2人はあまり時間がかからないルートを選べば登れるようになり、つまり基本毎日朝から夕方まで登るようになり、俄然忙しくなりました。


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それでネット環境に出るタイミングもシャワーの頻度も減り、クライミングの密度が倍近くになりました。RyoくんThanks!


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うちの子はまだ歩けずハイハイなので、焚き火の炭混じりの砂にまみれて日に日に真っ黒けになっていきます。たまにテント場で水浴びなどもしました。


こうなってくると、「子守りデイでもココなら行けそう!」とか、「あれもこれも登りたいし!」とか、どんどんモチベーションも上がってきて、レストも登る以上に大事とわかってはいるものの、ケアは怠けがちになってしまいました。


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でも目の前に岩と良質なルートが盛り沢山で、日常と違って登れる環境が整っていたら、やはりこの40日のうちにできるだけ登りたい、って思っちゃうのが人情です。


幸い大きな怪我もなくツアーを終えることができ、RPは5.12には届かなかったものの、かなりメンタルフィジカルの良いトレーニングになりました。


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More Monkey Than Funky 11c ★★★ 久しぶりのルーフクラック!はじめて来た日は折角OSじゃんけんに勝たせてもらったのに、メンタルが豆腐で不甲斐ないトライになっちゃった。でも本ツアー最終日に再訪し、気持ちよく登ることが出来ました。思い出の1本になった!


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Trapezeを登るペコマ。


ジョシュアツリーは、長いマルチこそ無いですが、ボールドで、ナチュラルで、ミニマムで、Splitterもあるけどフェイスムーブがカギになるルートも多くて、スラブ修行も出来るし、花崗岩合宿には素晴らしい場所だと思います。


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今回、たまたま例年より寒かったようで、3月中旬〜4月1週目くらいまでは、クライミングにはちょうど良い気候でした。キャンプには辛い、強風の日や氷点下の日もあったけど・・。


そして子連れクライマーには正にうってつけの花崗岩パラダイスと言えるでしょう!


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キャンプ場を選べば水やインターネット環境もあるし、Hidden Valleyにとまればアプローチほぼゼロで沢山の岩に囲まれて過ごせるし、街は30分(Hidden Valleyから西ゲート)〜45分(Hidden Valleyから北ゲート。シャワー浴びに行ってた29 Palmsの街方面)くらいと僻地でもないし。



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最後に記念受験したEquinoxは本当に素晴らしいSplitterでした。久しぶりに人里離れた荒野へ繰り出し、そのだだっ広い大地に鎮座する姿は「俺がココの王だ!!」と言わんばかりでした。いつかこれを登るために再訪したい、と思っちゃいました。


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コロナ禍あけ待望の海外ツアーは、「産後」脱却!という意味でもちょうど良い再スタートになりました。


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そして、「やっぱり私は旅が好きだ!」と心から思いました。ありがたいことに、私にはちゃんと帰るべき場所がありますが、帰るべき場所のある放浪者、という生き方が性に合っているようです。異文化に飛び込んで自由気ままに暮らすと、どんどん心が豊かになっていくような気がします。


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小さな旅のお供が増えて楽しさも倍増です。



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赤ちゃん連れてこんなに登れて、楽しい40日を過ごせたのはみんなのお陰!ホントにありがとー!!!!


旅はいったん終了で日常に戻るけど、帰国後もテンション鰻で登ります!!

ジョシュアツリー遠征〜キャンプ生活について

アメリカ、カリフォルニア州ジョシュアツリー国立公園での40日間。
「クライミングとファミリーキャンプを楽しむ」がテーマの今回の旅ですが、早くも折り返し地点を過ぎ、残り2週間ほどとなりました。
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最初の14日が経過したので、新しいサイトに移りました。The Blobという壁のふもとです。


一緒に来た赤ちゃんも、ここHidden Valleyキャンプ場で無事に明日11ヶ月を迎えます。(日本時間ではもう迎えました)

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ジョシュアツリーでは乳児を抱っこしてる観光客やクライマーもちらほら見かけますが、長期キャンプをしていそうな子連れは今のところ我々だけに見えます。日本人にも、前回のブログで紹介したTakuyaさん以外会ってません。

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赤ん坊のお肌のケアには日々かなり気を使っていますが、砂漠の日差しと乾燥の影響はやはり強烈です。朝晩と、離乳食やおやつで顔が汚れた後、お尻拭きをぬるま湯で更にヒタヒタ目に濡らして優しく拭き、保湿クリームを塗るようにしています。日中は日焼け止めもこまめに塗り直していますが、元気に遊び回って砂だらけになったり、顔を擦ったり泣いたり、よだれや鼻水もあるので、完璧にケアするのはかなり厳しいです。

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また、22日間でシャワーはまだ2回。これは大堂海岸ツアーの時の半分以下の頻度です。予想していた通りではありますが、その分、限られた水を使いキャンプサイトで顔や身体をなるべく綺麗に保つ必要があります。

幸い今のところ日焼け以外は大きな肌トラブルもなく過ごせていますが、今後も根気良くお肌のケアを続けようと思います。


ご飯は、現在1日3食の離乳食に加え、まだ1日4回くらい授乳もしています。持参した日本のベビーフードは早々になくなってしまったので、以後はGerberのベビーフードを購入してあげています。サラダチキンをペーストにしたみたいなタンパク質の塊のようなベビーフード、日本では見たことがないですが、赤ちゃんの成長に貴重なタンパク質をたくさん摂れるのはありがたい。パクパク食べてくれるし、お通じも良い感じです。

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お味噌汁やパンケーキなど、大人と同じご飯を取り分けであげたりもしています。1月の大堂海岸では離乳食もまだそれほど安定して食べられなかったですが、最近は手づかみ食べも上手になりました。同じものを食べられるのは楽しいし嬉しいですね。



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持参した3缶のミルクがなくなりそうなのでついにアメリカのミルクを購入しました!水で作れるらしい・・。飲んでくれるかドキドキです。


そして移動の方は、やっとずり這いを卒業してハイハイするようになりました。今はアメリカの砂漠でハイハイの上達にせっせと勤しんでます。歩く前にハイハイの下積みをしっかり積んでおくと身体の使い方を学べるらしいので、是非頑張って欲しいです。一緒に来た半年先輩のお友達を見習って、簡単なスラブのクライミングもはじめました。

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砂をいじったり、味見してみたり(たまに割と大きめの飲み込めちゃうサイズの石を食べてて冷えるけど)、草をちぎったり、犬や猫と触れ合ったり、ドライブしたり、背負子に乗ったり、たまに公園で遊んだり。


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さて。4月に入り、山岳医の後輩でYoutuberのたけちゃんが合流しました!残り2週間もテンション鰻で登りまくります!

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プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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