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石灰岩クライミングはじめました。

東京は昨日桜の開花が発表され、肌に感じる空気もどことなく春めいてきた今日この頃。


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そしてこれまで私には無縁と信じきっていた、「むずむず」して「くしゅんくしゅん」する季節とやらが、ついにはじまりを告げたような予感を禁じ得ない今日この頃です・・。


IMG_5252_202003231817497fe.jpgHey! Hay Fever!♪


で、私がアフリカとカナダに行っている間、せっせと二子山に通って成果を出し続けていたペコマに合流し、私も先週末から二子通いをはじめました。そして憧れの「任侠道」のトライを開始しました!


IMG_5253.jpg「即身仏」トライ中のペコマ。


しかし丸1ヶ月のブランクはやはり大きく、二子山の傾斜に対応する以前の問題でした(笑)。まず指皮作りからはじめ、ダイナミックなムーヴの感覚を取り戻すところからスタートのようです。


この3連休のうち2日、計4トライしましたが、核心の右手がとまったのはたった2回だし、例によってクリップできなくてヌンチャク掴んでるし(笑)、上部も、ペコマがいうところの「実質終了」のムーヴまで出来たのに(リーチ問題?)その次のホールドに手が届かず、ムーヴ再考の必要ありで、まだまだ先は長そうです。ま、当たり前か(笑)。


IMG_5250.jpg2日目はスーパータジヤンというゲキワル5.10dから続けて、何年ぶりかの中央稜マルチも行きました!


先週には、丸2年ぶりに御前岩にも行きました!久しぶりに見て改めてすごい岩場だと思いました。今年はかっこいい北面デビューや、ロングルートのOSトライにも挑戦したいなーと思いました。


IMG_5249_202003231817468b0.jpg二子山弓状エリアはでかくてかっこよくて質の高いルートがひしめいていて、ハマり出したら抜け出せなくなりそうですね。


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ペコマお気に入りのゲストハウス"おがゲス"。


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看板娘のあんこは2歳。


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登って食べて、寝る!!という正しい週末。


花崗岩シーズンはもうすぐそこまできていますが、もうしばらく石灰岩に取り組み、あわよくば憧れの任侠道を完登したい!などと思っている今日この頃です。男性も女性も、ありえないほど強いクライマーしか居ないというこの"異国"の空気に揉まれて、私も少しは成長してきたいと思います!


IMG_5255.jpgしかし一番大切なのは、指皮(笑)。カッチカチだったのがこの1ヶ月でペラペラに・・⤵︎メモA手袋がっつりケアで、来週には二子山仕様になる予定デス✨

シンデレラボーイに魅せられて。

明日からキリマンジャロ。
パッキングも全然終わってないのに、またやって来た。






実をいうと、前回のブログのすぐ後の土曜日にも来てた。で、いつも通りほんのちょっとだけ進展して、またお家に帰った。


私は昨日、メラメラガールズ仲間の強強クライマーのSちゃんからある記事を教えてもらって読んだ。


メンタルが強いエピソードで有名なイギリス人クライマーHazel Findleyさんの、メンタルトレーニングに関する記事だ。


https://www.blackdiamondequipment.com/en/experience-story?cid=hazel-findlay-mental-training-part-3


本当にいい文章なんだけど、まずマインドセットはものすごく共感できた。というのも、ほぼこの24日間でシンデレラボーイというルートから学んできたことばかりだったからだ。


何故そのルートに挑戦したいと思うのか。モチベーションの出どころは何処なのか。Hazelさんは、それが"end-based"(結果至上主義的なもの)や"fear-based"(ネガティブな感情からくるもの)では、本来やるべきことを見失い良い結果を生まないという。
彼女の言葉で、"process-based"、つまり登れたかどうかではなくその過程こそが重要、そういったマインドで取り組んでこそそのルートから多くの学びを得られ、結果として完登もついてくるのだという。


私は、このルートはもちろん通過点だし、この挑戦を通して成長したいという気持ちで取り組んできた。でも実を言うと、初めからそうだった訳じゃない。「すぐ登れる」と思っていて全然登れなかった時、自分をすごく腹ただしく思ったこともある。結果を求め、「登れない自分」を否定したいという"fear-based"なモチベーションでトライしていた苦しい時期があった。


「この取組で私は成長出来る」


トライを重ねるごとに自然とそういうポジティブな気持ちになれたのは、このルートが今の自分にとってそれほど奥深くてやりがいのあるルートだったからだ。


しかし完登は更にその先にある。この記事では、"Mind Control"という5.14cのルートを登ったときの体験談を交えながら、HazelさんがProjectにトライするときの精神コントロールについて分かりやすく解説してくれている。


それが今日、役に立った。
そして本日2便目で、ついにシンデレラボーイを完登することが出来た。




キモの第一が、"focus"
"集中"だと彼女は言っている。そしてその方法として、岩に取り付いたなら、たちまちあらゆるdistruction(雑念)を意識の外へ追いやる必要があると言う。
ここで言う雑念とは、以下のようなもの。


「今日はいつもより調子悪いかも」
「岩の状態が悪い」
「暑すぎる」
(レスト中に)「この前のトライより余裕ないな」


それに、こんな"イメージ"なども雑念の一種だ。
「終了点にクリップしている自分の姿」
「この先でムーブをミスする自分の姿」


シンデレラボーイは、私がやったことのあるルートの中で最長クラス。レストポイントは勿論、登っている間にも様々な雑念という雑念が去来する。


ここのところ毎回落ちていたチリコンカーンの核心部でも、一手出すごとに雑念が浮かんでいた。


まず、その手前のレストポイントで色々考える。




「いつもより疲れてるな」
「いつもより腕残ってる。いけるかも!」
「この便できめなきゃ」


そして頭の中はチリコンカーン核心部のムーブが高速再生。


こうした雑念を追い出す具体的な方法もHazelさんが教えてくれている。


"Focus your attention on the here and now"


"here"に"the"がついているのが粋な感じがするけど、とにかく今目の前のことだけに集中する、ということなのだ。
だから、終了点クリップする映像とかがちらついてはいけない。


私は今日の1便目、片手5シェイクずつと決めたレストをしながら、次から次へと浮かんでくる雑念を必死で振り払っていた。それでもふとした瞬間に、何回も落ちてる核心部のムーブを考えてしまう。


今はとにかくレストに集中!い~ち、に~い、さ~ん、と数えながらシェイクしてなんとか雑念を追い出した。


そしていよいよ核心部へ。


スローピーなガバをピンチ持ちして足おくる。
クロスではじめのちびカチを丁寧にカチる。


Hazelさんが言ってた通り指先の感覚のみに集中する。


次に右キョンぎみでツノに右手。
左キョンして左手カチ。


ここでほんのちょっと雑念きた。


「足残ってる!」


で、重心を整えて、坊主(ってみんなが言うスローパー、実質最後の一手)に右手を伸ばす!


足が切れない!やった!いいところに持ち直す!


ここでまた雑念。


「いけるかも!」


その次はぱーんと足を切らなければならないのだけど、ここで結構振られるのを背中と体幹で止める。






ここで耐えきれず、落ちた(笑)。


落ちながら、笑ってた。


「あー、こうして意識してみるとホントに雑念入りまくりなんだなー。そりゃ落ちるわ!」


と。

(関西風に言うと「雑念めっちゃくるやん!」てかんじ)


そうして、次の2便目ではそこを修正し(=雑念を追い払って自動化したムーブをただ粛粛とこなし)、完登した。


最後の最後まで楽しませてもらいました!


そうして改めて考えてみると、先週は実に雑念だらけだった。「湿気すごいなー」とか、ペコマが職場の宴会で先に帰る予定だったのだけど、「ペコマと一緒に帰りたいからこの便できめたい!」とか。


Hazelさんは、地上でさんざん色々考えていいし、なんならレスト中も雑念モードでもいい、でもきちんと"swich on""swich off"をして、登り始めたら"focus"する、それが大事なのだと言ってた。いやー、本当にいい文章なので皆さんも是非読んでみてください。




今日は気温低めだけど日差しが強く、しかし結構な強風というなかなかにいいコンディションの日だった。でも1日我々だけの貸切だった。





ビレイしていただいたのは、クライミングジムランナウトのスタッフの先輩であり"神"のS本さん。今日は同じくランナウトの先輩で、私たちのクライマーとしての基礎を築いてくれたI田塾長とも久しぶりにご一緒した。


わたしが大学生の時からなので、もう10年以上もお付き合いさせていただいているが、この3人で外岩に来たのはこれがはじめてかも。(冬の八ヶ岳にはこのメンツで行ったことある気がする)

久しぶりにランナウト勢が集まって登った楽しい日だった。


2年前オレゴンのREIで買ったクライミングレギンスタイツ。欧米では女子クライマーのほぼ10割近くがタイツ一丁で登っているが、日本では馴染みがない。すごく快適なのでぜひ流行らせたい。とりあえず新しいの買う。カナダいったとき買う。


この後もう一度シンデレラを登って"坊主振られ落ち"して、風に吹かれてを登り早めに帰りました。
パッキングしなきゃ・・。


最後まで怪我せず持ち堪えてくれた指たち。まだよろしく!


これで海外出張二本立て終了後はまた気持ちよく次の岩場へ行けますね。
まだまだ頑張るぞー!
クライミング楽し!!




先日の肉部活動。






会員制肉料理屋さん29ON池袋店で部活でした!


あ、クライミング優先して全然走ってない・・^^;



↓完登動画🎥✨↓






テーマは"弱気になるな!"~シンデレラボーイとの死闘22日間~

先週の土曜日からの4日間は、「今冬シーズンの集大成だ!」と意気込んでまた城ヶ崎へ行っていました。


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そして、登れませんでした!


あーあ。

これが実力なのだと実感しました。
そしてその瞬間まで、心のどこかでこのルートを「なめていた」ことに気がついたのでした。


城ヶ崎シーサイドエリアにある、シンデレラボーイ5.13a。
大岩純一さん初登のルートですが、当時はシューズが硬く、後半のパートが登りにくかったためシューズを脱いで登った、というのがこのルート名の由来だそうです。おしゃれな名前ですね。


おそらく私と同年代のこのルート。男女問わず多くの方に登られている超人気、クラシックルートです。


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常夏!


昨年12/23に初めてトライし、以降通算18日。
シンデレラのトラバースパートのムーブを決めるのにも、サザンクロスのボルト3ピン目まで繋げて到達出来るまでにも10日余を要しました。


トライ開始から17日目となる先々週の土曜日、2月1日には、ついに下からつなげてトラバースを超え、"チリコンカーン"パート出だしのレストポイントまで到達出来るようになりました。


そしてその翌日にはレスト後のチリコンムーブに突入するところまで繋がり、日々少しずつではあるものの進展していました。



それまでの毎日が大小様々な学びと気付きの連続で、やればやるほどにこのルートの奥深さを知っていき、愛着と畏敬の念が増していきました。


シンデレラボーイを完登している先輩たちのアドバイスもどれも身に染みるもので、このルートを完登目指してトライするという過程で私は明らかに成長しました。


そうして迎えた、今シーズン最後のチャンスと思われる4連休。先週末ついにスプラッシュを完登したペコマと共に、またこの地を訪れました。

「必ずこの4日で、あわよくばその最初の1日目で決める!」と意気込んで・・。

しかしこの考えは到底甘かったのです。
それを思い知った4日間でした。


通算19日目となる先週土曜日。身体作りとボルダー中心のジムトレ、追加した体幹トレや調整のおかげか明らかに身体が軽く、もう「チリコンパート」までは何度やっても落ちる気がしません。RPが近いのを確信して、本気トライを1日2便に絞ります。

しかし、この最後に待ち構える核心部「チリコンパート」、そこだけでやればとくに問題になることもないこの場所こそが、シンデレラボーイにおける真の曲者なのでした。


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この日は、チリコン核心の"最後の一手"となる"でかスローパー"に右手を出す一手の直前で終わります。
通算20日目となる翌日曜日は、朝2便と夕方1便の計3便の本気トライ。この日もちゃんと少し進みました。それでも、でかスローパーを叩き、振られて落ちるところまで・・。


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私のムーブだと、シンデレラボーイは(主要部分のみで)全部で40数手です。でも、クライミングって本当は手数ではかれるものではありません。今更なことですがやはり「足」がとても重要で、強傾斜に耐える体幹が肝です。

つまり、頭の中で「あと一手」と思っていた部分は、本当は足位置や重心位置の移動によってより細分化され、何パートにも分かれていたんですね。

繋げてトライして、落ちてみてはじめてその事実に気付いていくのです。
テンションムーブや、チリコンカーンを登ってチリコン核心だけ練習、とかしても気付くことが出来ない、本気トライを1便出してはじめて分かるということだらけでした。


4連休3日目の月曜日は部分練習だけして半レスト。最終日に賭ける作戦でした。そうして迎えた翌日は、まず朝一便出してダメでした。疲れが溜まっているのか、広背筋の痙攣もしばらく治まらず、15時過ぎまで身体の回復を待って、そこから日没ギリギリまでの3時間でさらに3便出しました。結果、この日もまた進展して高度は上がりました。それでも完登には届かなかったのです。


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このルートは何かしらを消耗するレストポイント2つを挟んで3回の核心部が登場する、とても長いルートです。トライ中何度も弱気の虫が顔を出すから、自分の中でのテーマは「弱気になるな!」でした。
しかし昨日の3トライ目が終わって地面に降り立ったとき、太陽はすでに山の向こうへ隠れ、私はといえば、完全脱力していました。


ああ、終わったんだ。最終トライが。これが実力だったんだ。

打ちのめされていました。絶望すら感じない完全脱力。文字通り「放心」していました。

すると、すでに完登している友人が励ましてくれました。こんなにかかると思っていなかったから持ってきた食糧も尽きていた私に、"ザッキー"というチョコウエハースのお菓子をくれ、アドバイスをくれました。

友人たちの優しさと、血糖値の上昇と共に、また気力が湧いてきました。


泣いても笑ってもこれでこの4日間は終了。
ならもう1便出してみるかー!


渾身のトライから30分も経たず、最後のダメ押し便を出しました。やっぱりチリコンパートまでいけました。でも流石にヨレていて、でかスローパー叩きの直前で落ちました。


出し切った。
かつ良い内容のトライが出来た。
この最終便は自信にもなりました。


さて。2/19から、有難いことに、クラブツーリズムさんという超大手さんのツアー登山のお仕事を頂き、10日間キリマンジャロに行きます。初アフリカ上陸で鰻(テンションが)です。

さらにアフリカから帰国3日後からは、これまた有難いことに11日間、カリマーのお仕事でカナダ、キャンモア!念願のキャンモア再訪でアイスクライミングです!


鰻まみれです!


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河津桜満開でした。サクラサか・・なかったけど(笑)


そんなわけで、城ヶ崎の今シーズン中の再訪はもう難しいかなと思っていました。
だからこそこの4日にかけていました。

でももしかしたら、キリマンジャロ前にワンチャンあるかも(笑)。


さて。クライミングって、何でしょう。私にとってのクライミングは、自己実現という名の自己満足の極地です。

私は、ひたすら時間をかけてひとつのルートの完登にこだわるクライミングは時間の無駄だと思っていました。ある程度取り組んだら良い頃合いでケジメをつけて、実力に見合ったルートなのか見極め、そうでないならもっとトレーニングしたり、違うルートをやった方が成長出来る。それが自論でした。


「もうすぐ登れる」と思った先々週は、「この4日で登れなければこのルートの旬を過ぎる」と考えていました。


しかし今の自分は、「これが最後」と思った4日間が終わったのにまだ行こうとしていて、私が疑問視するような取り組みになっていないか?という自問自答もありました。


でも、「いや、まだトライがしたい」と思う自分がいます。というのも、このルートに取り組んできて、特に繋げてトラバースパートを突破できるようになってからの毎トライは、全て最大限の集中力で挑んできました。惰性のトライは一度もありませんでした。

そして高度が下がった日も停滞した日もなく、確実に毎日何かしらの進展をしてきました。
更にトライを重ねることでより成長できる気もしています。


だから自分の中では、まだこのルートから逃げる時期ではない、と思うのです。


十年来の憧れルートであるスプラッシュ完登を目標としてモチ鰻でこの地を訪れたペコマと、彼にくっついてきてシンデレラボーイをはじめた私。

彼はスプラッシュ完登後に通算3日くらいでシンデレラも完登し、本当に素晴らしい成果を出しました。


"キリマンジャロ前のワンチャン"は、彼と一緒には行けないかも知れません。でも、昨日どんどん暗くなる中、最終便のビレイをしてくれたペコマは、「頑張りは十分に見たよ」と言ってくれました。


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みんな動画撮ってくれてありがとう!


明日はペコマと久しぶりの肉部活動。彼はずっと、自分だけでなく2人とも完登してからの、心からの「パーティ」を楽しみにしていました(笑)。完登間に合わなくて、ゴメンね。でも私はまだ頑張ります。最後の最後まで弱気にならずに頑張ります。


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BJC決勝を見ながらマックスバリュで買った地物のお刺身を堪能。


クライミングは楽しいです!

年末年始 城ヶ崎シーサイド合宿!

伊豆・城ヶ崎から帰って来ました。

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シーサイドのサンセット。


途中何度か東京に戻っていたのでぶっ通しではないものの、年をまたいで正味3週間近くを城ヶ崎シーサイドエリアで過ごしました。
私とペコマとそれぞれひたすらひとつのルートに打ち込んでいました。


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ペコマの完登も近い?


城ヶ崎シーサイドエリアは、私にとって思い出深い岩場です。はじめての5.12もはじめての5.13もここで登りました。
一番多くの時間を過ごしている岩場はもちろん小川山・瑞牆ですが、スポートエリアでいったら、ここシーサイドに通った日数が一番多いです。


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特徴的な安山岩の岩場。


2017年12月の頭に"虎の穴"を登ったあと、ペコマは当然「つぎは"スプラッシュ"かな!」ってなるわけですが、チビの私は同じ発想にはなりません(笑)。
「つぎは"シンデレラ"かなー」と、何となく思いながらそのシーズンを終え、2年ぶりにまたこの岩場に戻ってきました。


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スプラッシュは海に突き出たかっこいいボルダリールート。満ち潮だとビレイヤーはタイヘン。


年明けからの2週間は、はじめは四国ボルダー&小豆島&大堂ツアーを予定していました。でも、年末に行き、一度ルートに取り組み始めると、中断してしまうのが勿体無く感じはじめ、「やっぱりやり始めたからにはちゃんと通おう」と二人の意見が一致。

結局全ての日程を城ヶ崎で過ごすことにしました。


四国ツアーは前々から計画していて、なかなか実行に至っていませんが、とても行きたい場所のひとつです。
でも今回は、登りより「旅」がメインになりそうな四国ツアーよりも、城ヶ崎での「合宿」を選びました。


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今日も元気に懸垂下降!


外岩で登るという感じではなく、トレーニングという感覚で、雨の日以外は来る日も来る日も懸垂下降。(シーサイドエリアに行くには懸垂下降が必要です)


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真夏のように暑い日もあるシーサイド。強い日差し対策には、日焼け止めクリームに"飲む日焼け止め"も併用。


基本、誰よりも早く岩場に降り立ち、誰よりも遅く岩場を出る。岩の状態が悪くて登れなくても、1日中岩場で過ごすという日々を送っていました。今思えば、実に贅沢な時間の使い方でした。


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年始や休日はかなりの混み合いを見せていました。


アルパインに費やす時間が長かった昨年ですが、岩登り自体は去年の秋頃からぼちぼち再開はしていました。でも、海外と日本の行ったり来たりでは効果的なトレーニングなど出来ず、生活リズムも乱れっぱなしで、体質もかなり変わりましたし、(フリー)クライミングも明らかに下手になったと実感していました。


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Sさんに撮っていただいた1枚。今回、ほとんどペコマと二人だったので登っている写真があまりないのです。


楽しいはずの岩登りが辛い・・。昔の自分になかなかたどり着けない・・。5.12前半くらいまでなら対応できるものの、限界を押し上げるようなクライミングは到底出来ない状態が長く続きました。豆腐メンタルは絶えず浮き沈み、"虎の穴"を登った時より6kgも増量した身体を絞り切ることも出来ず、気づけば"そのまんま"の状態でついに年末を迎え目標ルートと対峙・・。


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朝日があたる直前と、日が沈んだ直後にSFT(Super Friction Time)がおとずれます。


正直、"シンデレラボーイ"が目標ルートだったのかすらよく分からないようなモチベーションでスタートしました。"虎の穴"はムーヴもダイナミックで見た目もかっこいいハングルートなので、クライミングをはじめた当初からの憧れでした。その分、登れた時の感動もひとしおでした。一方、ルートの長さが際立つもののあまり派手さの無い(?)"シンデレラボーイ"は、間違いなく素晴らしいルートではあるものの、それほど強い思いは無かったというのも事実です。
でも、ペコマの目標が"スプラッシュ"なのは明らかなので、一緒にシーサイドエリアに通い始めました。


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たまには懸垂下降せず、ボルダーで刺激を入れたりもしました。

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ジャクソンボルダー。このマット2枚は車中泊時のベッドです。


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馬の魂3級。限定の1級が登れない・・・


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富戸の春は下地が悪くてちょっと怖い。


また、雨の日は東京に帰ったり、東京には帰らず伊東の街ブラをしたりして、レストも満喫しました。


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伊東ブラ。


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伊東で朝カフェ。濃厚ソフトクリームが有名なお店。


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伊豆高原旅の駅。足湯にカピバラさんが居ました。


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八幡野の人気ベーカリーカフェ"ル・フィヤージュ"で念願のイートインランチも頂きました!美味しかったなぁ〜


日々の定宿は大半が「道の駅 伊東マリンタウン」での車中泊でした。ここは車中泊のメッカのようで、とくに年末年始は車中泊の車で満車状態でした。日本ではあまり見ないような巨大キャンピングカーも大集結していましたね。


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寝心地は良いんだけど、なぜか毎晩悪夢を見るのよね〜


5:00から22:00までやっているお風呂(ちょっと高いけど)もあるし、海鮮の美味しい食事処もいくつもあります。歩いていける範囲にコンビニもあるから便利でした。


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海鮮がとにかく美味しくて幸せ!


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たまにちょっと贅沢。


これまで、とくに仕事を辞めるまでは、今より時間に限りがありました。その上冬はやることいっぱい。ウィンタークライミングか、フリークライミングか、最近ではスキーという選択肢も増えて、短期で集中してそれぞれをこなす必要がありました。


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友達と合流した時などは宿も利用しました。写真はマックスバリュのお刺身ですが、伊東マリンタウンに泊まっている時利用していたおしゃれスーパー"あおき"伊東店や、MEGAドンキ伊東店のお刺身もとても美味しくてオススメです。



それに、そもそも1つのルートにトライしまくって登るみたいな、"Red Pointer"的スタイルはあまり好きではありませんでした。数日かけて登れないなら実力不足ということで、ジムとかで鍛え直してからまた来ればいいし、同じルートばかり打ち込む代わりにいろんなルートを登った方が経験値も上がると考えていました。


現に、城ヶ崎合宿をやめて予定通り四国に行っていれば、大きな成果やストイックさこそないものの、また新しい世界が開けたことでしょう。


そういう意味では、今回の合宿は今までとはちょっと違う時間の使い方だったなと思います。
今年の冬が雪も氷も少ないおかげで岩に集中しやすい環境だった、というのもあるかも知れません(笑)。

目標は、今シーズン中にシンデレラボーイを登ること。そのために、ほかのことは一切しないで、ひたすら毎日、懸垂下降。


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ヌンチャクのシーズン残置も初(笑)。そのためにスポーツヌンチャクも新調しました。現在サザン〜シンデレラトラバース部分までの残置は私のですがご自由にお使いください!(笑)


この岩場で登ることそのものをトレーニングと割り切って、少しずつシンデレラのムーヴを解析していきました。


シンデレラボーイは、サザンクロスとチリコンカーンという2大人気ルートの核心部を、カチカチトラバースで繋いで登る長大なルートです。指の強さと傾斜への慣れも含めた持久力が問われるいいルートだと思うので、これを完登することでまた次へ進むための何かを得られるだろうと思っています。


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指が痛くなったり、たまに飽きてきたら、シーサイドにはトラッドルートもたくさんあるので気分転換に登ります。


基本毎日懸垂下降なので、5連登、6連登と疲労は蓄積する一方で、フレッシュな状態で登れる日も無いような感じになっていきました。


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それでも合宿のさいごには、シンデレラの最高到達点を更新することが出来ました。他のクライマーとの交流でフリーのモチベーションも上がっています。


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岩登りにひたむきな人たちが集まる素敵な新年会にも参加させてもらいました!


春には二子山だ!瑞牆だ!と、ペコマとふたりでテンション鰻な今日この頃です。


これからまだ数日、シーサイドへ行ける日があるので、今シーズン中の完登を目指してピーキングして、頑張ります!

2019 autumn 中華 黎明 Rock climbing in China Liming 中国 リーミン クライミング

「人にはナイショにしておきたい」

そう言って、敢えてリア充アピールはせず黙っておく人がいます。黙っておきたくなるモノがあります。

そういうのは自分とは無縁だと思っていました。基本的に、いい情報はなるべく多くの人と共有したいものです。


登山はじめたての頃からホームページを開設し、最近は本体がブログとなりつつあるものの、すっかり「配信する人」になってしまった私。「ブロガー」に転職しようかなどという考えもふと浮かぶほど、しかし筆不精とキャパシティの低さからそれも叶わないので、ただのフリーターとして細々書くのみに留まってはいます。

そんな私ですが、今回ばかりは魔が差しました。
「あんまりおススメしないでおこうかな・・・」と・・・・。


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というわけで、今回は中国黎明(リーミン)の岩場の魅力をほんの少しだけ(笑)、ご紹介しましょう!


8月にペルーを旅行中、友人からメッセージが入りました。

「11月に中国行かない?」

そのときはまさに、クレジットカードの不正使用が明らかとなったのに日本の担当デスクと電話が繋がらず、心拍数が上がり、てんやわんやしている時でした。てんやわんやしながらだったので、余り考えずに即返信しました。

「はい、行きます!」

あとで聞いたところ、本来行くはずだった某Kさんが行けなくなったため私にお鉢が回ってきたそうです。
Kさんにはもう、感謝しかありません(笑)。


私はアンテナの受信感度が低いので、ヤンショウやら巨大ケイブやらと中国のすごい噂はいろいろ聞くものの、今回行くリーミンについてはほぼ何も知りませんでした。瑞牆バムをしていた時、一緒に行く友人宅でトポを読み込み、テンションを高めていきました。


人生初の中国大陸上陸、そして人生初の砂岩クライミングです!


11月11日、他のメンバーに遅れること1日、ポッキーの日に成田から飛びました。目指すリーミンははるか西、雲南省にあって、最寄りの麗江の空港までの直行便はありません。四川省の成都で1回乗り継ぎです。それでも搭乗時間は5時間+1時間。時差も1時間なので、ダメージはほとんどありません。


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成都で乗り継ぎ20時間。宿をとって1泊し、フライト前にちょっとだけ町歩きも。


この1年、ヨーロッパや南米にアラスカと、北米さえ楽に思えるような長時間移動ばかりだっただけに、今回の移動の負荷はほぼゼロといってもいいくらいでした。このメリットは心身ともにとても大きいです。


今回は全部で2週間、クライミングできる日数だけで言ったら約1週間の短い旅行です。退職からわずか2年ですでに、これが「短すぎる」と感じてしまうのだから、慣れというのは恐ろしいものです。


麗江の空港には深夜に到着しました。迎えに来てくれた宿の主人の車で西に100km、約3時間。すでに数週間前から来て暮らしている先発隊の友人の部屋をシェアさせてもらうことになっており、深夜に潜り込みました。


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お世話になったお宿、千里ノ外(Faraway)Hotel。オーナーのラバンさんは優しくて穏やかな人。


翌朝は、もうすっかりリーミンに馴染んでいるその同室と、私より1.5日早く黎明に着いていた2名と合流し、ただ後ろをついて行って、隣のお店で朝食をとりました。この後数日、同じ店で朝食をいただきましたが、毎回出てくるのは同じ麺、そして量は日に日に増えていきました。


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左上:朝ごはんの麺。辛いのは入れ過ぎ注意。右上:お湯とクルミとヒマワリの種はセルフサービス。左下:とある日の朝ごはん。ほっかほかバオとあったかい豆乳をテイクアウト。豆乳には砂糖をたっぷり入れてもらう。右下:夜には美味しい肉野菜炒めなどなど。



リーミンは老君山国家公園という国立公園内にあり、渓谷沿いに巨岩が林立する広大なクライミングスポットです。欧米人に人気が高く、世界各国からクライマーが集います。そしてたいてい同じ宿(2択くらい)に泊まるので、お互いの距離が近くすぐ親密になれます。一人で行ってもすぐにパートナーが見つかるというわけです。


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個包装のドリップコーヒーが、ほかの国にはないものらしく大盛り上がり。


クライミングのあとは、みんなで連れ立って3つくらいある主要なレストランのどこかに食べに行きました。わたしたち日本人4人は中国語がほぼ使えなかったので、ジェスチャーと翻訳アプリでどうにか注文をとっていました。中国語の話せる人がメンバーの中に加わると、オーダーを全てお任せして円卓にただ座っていれば、多種多様な中華料理をたくさん食べられました。


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毎晩大挙して押し寄せた(笑)。


ルートは、ボルトルートもあれどほとんどがトラッドです。30m級の美しいショートルートがわんさかあり、砂岩ならではともいえる「ずっと同じサイズが続く」クラックもあります。それぞれが4番までを2セットずつ持って行って、必要な時には4人全員のギアをかき集めてトライしました。#.5が7個とか、#.75が8個とかね・・・(笑)。

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岩だらけ。


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とにかく壁だらけ。

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Faraway cornerという名の美しいコーナークラック。レイバックとワイドが多いところは世界標準。


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30mの膝がめっちゃ痛いワイド、Clamdigger。友人にならって、服がズレないよう膝テーピング。FLトライでは、簡単なところでスリップしてしまい無念の1テン!2便目は後日、道端の売店で買った750円のデニムを履いて完登。


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かわって、#.2サイズが肝となるAkhum-Rah.フットホールドが皆無なら・・もう、アレしかない!!


マルチピッチも沢山。逆に、というか、簡単なマルチは少なく、どちらかというと5.12や5.13を含むハードなマルチに★付きが多いです。
今回行けたマルチは、Liming Select(リーミンセレクト、LS、★5つ)の1本で5.10に収まっているSoul's Awakeningというルートのみでした。


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Soul's Awakeningは気持ちのいいマルチ。


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40mのピッチをランナウトしながら登りきり、ふっと一息。リーミンの谷を見下ろす。


とにかく1週間では短過ぎて、LSをちょい齧りするくらいしか出来ませんでした。


岩の質はもちろんなのですが、ここの魅力は他にも沢山あります。たとえば、Faraway Hotelの看板犬であるDing Dong(ディンドン)。彼の名前がついた美しいクラックもあります。


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ディンドンクラックを登る友人と、眠りこけるディンドン。


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上の写真の友人は後日見事RP!私はまだまだ力及ばず。宿題になってしまった。


彼は非常に頭が良く、人間の言葉をほぼ理解しているようでした。
そして推定8歳?なのに活発で、痛めているらしい右後ろ足をかばいながら岩場へ一緒に出勤します。道をよく知っているし、誰よりも早く登っていきます。


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「The Caveのアプローチはコッチだよ」と先導するディンドン。


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たまにディンドンの友達も登場。


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水をもらうディンドン。朝晩は冷え込むけれど、日中はかなり暑くなる日も。


岩場につくと、私たちが登っている間は昼寝したりして適当に過ごし、夕方また一緒に宿へと帰ります。
朝晩は寒いらしく、激しくシバリングしながら身を寄せてきます。


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クライマーにとってSFT(Super Friction Time)が訪れる夕方には「もう寒いから帰ろうよー」となきはじめる。


そして夕飯にもついてきて、股の間に割り込んできてじっと見つめてくるのです(鶏の骨とかが欲しい)。

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ディンドンの写真ばっかり撮っている気が・・。


彼を連れていけないエリアに行く日の朝はちょっと可哀想でした。しつこくしがみついてくるディンドンを無理やり宿に押し込んで扉を閉めると、必死に扉をガリガリしながら吠え立てていました。その日宿に帰ると、ディンドンは激しく怒っていました(笑)。ごめんねディンドン。


宿には生まれたばかりのピータンもいるけど、彼はいたずら真っ盛りだし少し臭うし、ある日はう○ちをぶら下げながら駆けずり回ったりしていたので、クライマーたちからの扱いもディンドンへのそれとはちょっと違っていました(笑)。


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宿の2階の屋上ですやすや眠るピータン。寝ているときはかわいい(笑)。


ごはんの話に戻りますが、ご飯は美味しくてとても安いです。ボリュームはたっぷりなので、いろんな種類を食べたければやはり大人数で行ったほうがいいです。夜にかなり豪遊したとしても、1人50元(750円)はかからない、といった感じでした。


行動食はクッキーとか果物とか。いろんなお菓子も売店で買えます。また、1のつく日にマーケットがあって、食料をいろいろ安く手に入れられるようです。残念ながら私は12日に黎明入りして20日に去ったので、マーケットを楽しむことは出来ませんでした。次はマーケットのことも考えてスケジューリングします。


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ある日の行動食。クッキーはディンドンも大好き。


#4サイズのワイド、#.5サイズのフィンガー、#6まで連れていかなければならない40mクラスのルート、などなど・・・。短い間ではあったけれど、いいトレーニングになりました。


安い、近い、でかい、が三拍子揃っている此処は、何度でも訪れたくなる素晴らしい場所です。


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みんなで!


決して一大観光地ではなく、こじんまりした、とても静かで、のんびりと時間の流れる場所です。
それゆえキャパシティはそれほどありません。

この環境が保たれているのは、それほど多くない観光客と、まだそれほど多くないクライマーたちがこの土地を愛し、モラルある行動を心がけているからだと感じます。


皆さんにはとくにオススメはしないですが(笑)、私は近いうちにまた、ディンドンと、再開を約束した友人たちに会いにこの地へ戻るのではないかと思っています。

プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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