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ニセコアドベンチャーレースに参加。

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北海道はニセコで開催された「第2回ニセコアドベンチャーレース」に出場してきました!


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アドベンチャーレースというと、地図とコンパスでナビゲーションしながらフィールドに散りばめられたチェックポイントを男女混成チームで回る競技といったイメージがあります。
トレッキングやマウンテンバイク、キャニオニングやカヤック、時にはクライミングなども行いながら、他チームより早く目的地を目指すゲームというなんとなくの知識はあり、興味もありました。


いつもお世話になっているマウンテンワークスの代表Mさんから「こんな大会出てみない?」と3ヶ月前突然LINEでお誘いが。リンク先を見てみると、マウンテンバイク(レンタル有り)、パドリングあり(一式主催者側準備)となっています。



マウンテンバイクはもっておらず、チャリでダートを走ったことももちろんなく、パドリングも当然全く経験がない上に、オリエンテーリングも自信ない。更に、Mさんが一体どんなノリというかモチベーションで出るつもりなのかも完全に謎です(笑)。


「興味はありますが、全くやったことないし足引っ張るかもしれません」
とおそるおそる返すと、

「こんなこと誰もやったことないから大丈夫だよ」と即(よく分からない)返信が。


7_IMG_6578.jpg小樽の海鮮丼。



出場が決まったら集まってトレーニングとかするのかな?予定合うかな?と少々不安でしたが、
「ぶっつけだよ」とのことで更に困惑。


そのうち「遊びだから」「楽しめればいいの」というのが、言ってるだけじゃなくてホントにそういうノリっぽいということが判明してきてほっとしつつ、一応東京マラソンの練習も兼ねて、蒸し暑い荒川河川敷を長めに走って熱中症寸前になりながらの暑熱順化だけはしときました。
そしてそれ以外の準備は本当に無で現地入りしました。


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チーム「マウンテンワークス」のリーダーMさんはもちろん、NさんもNくんもみんながみんな「で、明日から何するんですか?」「さあ?」って感じのままレース当日を迎えます。
大会要綱はもちろんあるのですが内容が(たぶん敢えて)シンプルで、アドベンチャーレース未経験者にはちょっとピンとこないんです。


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レースのベースとなるオシャレVilla"The Orchars"の宿泊費はなんと出場費に込みです。ここにレース前日入りして受付。この日は受付だけで、あとは準備とか買い出ししながらVillaでのんびり。

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家づくりして建築物とかインテリアとか色々調べたから、オシャレVillaは見どころ満載でした。


5_IMG_6490.jpgNさん&Nくん。略してNさん&くん。


レース当日、朝8時半からレンタルバイクの貸し出し開始。適当に試乗して好きなのを決めます。マウンテンバイクは持ってないけど、TREKのクロスバイクにはかれこれ10年近く乗っているのでギアの感じとかは違和感なしでした。


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その後、ブリーフィングがはじまる11時までまたまったり。「基本ずっと自転車乗ってるのかね?」って話してたら、地図とともに配られた最初の指示書ではじめて「まず羊蹄山に登る」ということが判明しました!


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実はこの前日、Mさんのお知り合いの自家用飛行機で空から眺めていた羊蹄山・・。そこをまさか翌日に足で登ることになるとは、全く思ってもみませんでした。


でも、ひたすら平地を走り回ることになるのかと思っていたので我々山屋にとってはラッキーな展開です。


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The Orchardsから歩いて(チームによっては走って)登山口へ。そして山頂へ。


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途中、地形図上に指示された地点をポインティングするとか「お題」があります。


0_IMG_6649.jpgお花いっぱい咲いてました。

2_IMG_6530.jpg昨日空から見た山頂のお釜・・。



ものすごく晴れてて暑くて水が足りません。自販機やコンビニ利用はオッケー、ラーメン屋行くのも自由とのことでしたが、そもそもそんなものがありません。


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林道を外れ藪漕ぎしてポイントみっけ。


下山中にNさんが上水道の水脈を見つけてくれなかったら、午後3時以降、その後街に出られた深夜11時くらいまでずっと水無しだったと思うから、Nさんホントにファインプレーでした。

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くれなずむ広大な北の大地をとぼとぼ歩いて、(山でも平地でも我がチームは少しも走りませんでした笑)

4_IMG_6537.jpg羊蹄山のまわりをぐるり半周。ハッピードリンクショップは無し。



真っ暗闇のなか5kmくらいラフトボートで尻別川くだり。

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私もMさんもパドリング初心者なので勝手わからず。カヤックとか経験豊富な釣り師のNさん&くんが後ろから的確な指示を出してくれなければ、きっと何度も瀬で座礁したり橋脚に激突して落水したりしたんじゃないかな、って思います♪



川下りがおわり、地図で最短距離を見積もって歩きはじめると倶知安の街の端っこに出ました。車で何度も走っている道だけに、「こっからヒラフまであるくのかー!」ってなりました。そろそろ日付が変わります。


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日付が変わって数分後にやっとThe Orchardsに到着。ここでは30分の強制レストで、蝦夷シカカレーとかカズノコ入り大人ポテサラなどのオシャレビュッフェがありました♪私は空腹だったけど取りすぎないよう気をつけましたが、案の定取りすぎちゃってあとで「食べすぎた苦しい」ってなってる人若干2名くらいいました(笑)。


寒暖差があってかなり冷えたけど、テントサウナが温めてあって生き返りましたよ〜!


さて。ここで抜き打ち装備チェックを受けたら、新しい指示書をゲット。やっと借りたマウンテンバイクの出番がきたようです!
しかし、つぎなる関門であるCheckPoint(CP)13は朝4時がタイムリミットです。現在時刻はすでに0時半過ぎ。チャリとはいえ、あと3時間半でCP8〜12までを見つけつつ、ロードと林道あわせ15km以上も移動しなければならないのでほぼほぼ無理っぽい。この強制レストで寝る気満々だった私たちですが、少なくともそんな時間はないらしいということに気づきます。そして「絶対間に合わないけど行けるとこまで行こう!」と、なかばウンザリしながら後半戦を開始したのでした(笑)。


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そこから、強烈な眠気に襲われての道端での30分仮眠をのぞき、ほぼ15時間半ものあいだわりと全速力でチャリをこぎつづけました。こんなに長時間乗ったことはもちろんありません。


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しかしただ走っていればいいわけではなく、地形図にあらわれている林道なのに廃道なのかおもいっきり藪漕ぎのところや、細かい石でザレザレな林道の坂道ばかり。みんなけっこうなスピードでダートを下るのについてくのが必死でした。怖くてスピードが出せません。ハンドル操作ミスったらカーブでふっとびそうだったので全集中でした。上りのほうも、激坂はないかわりに、けっこうきつい坂が長く続く"持久系"が多くももが悲鳴をあげました。サドルでお尻も超痛くなった。
藪漕ぎ多かったから、若干2名ほどに計3匹のマダニちゃんがくっついてるのが後で発見されました。幸い熊には会いませんでした。(ひどい林道は必死すぎて写真ナシ)


ところで、CP13の関門に間に合わなくてもそこで失格ではなく、「完全完走」にはならないもののレースは続けられるということを、私たちはほどなくして知ることになります。「試合終了ですよ」の大会側からのお墨付きをもらえなくなった私たちは、そこで終わりだと思っていたからいったん気持ちが切れかけましたが、やめるにやめられず、ずるずると走り続けてどうにか1から20まで全てを回り切ったのでした(笑)。


8_IMG_4893.jpg喜びの最終CP!



そんなこんなで、27時間半で160kmを移動した長いレースもなんとか終了!15時半にゴールしました。総合順位はなんと4位!はじめてにしてはみんな頑張りました。


7_IMG_6648.jpgジオグラフィカのログ。レース中はもちろんGPS見てないですよ〜(スポーツマンシップにのっとり)



主催者側としては、完全完走(時間制限の関門も全クリして4人全員で20箇所コンプリート)が1組の設定で作ったコースだったそうですが・・いざレースが終わってみれば、完全完走は参加全21組中たった2組という過酷さです。


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それにしても、上位3チームと、アクシデントでリタイア者が出て順位を落としてしまったようですが、最後の方までダントツ1位で突っ走っていたチームなど、強者の方々の強さがはんぱなかったですね。そして、これだけ大規模で練られたコース設定や大会前後のイベント準備などなどをわずか20名余というスタッフで運営されていた主催者の方々、そのバイタリティとレースに対する愛は素晴らしいものがあると思いました。とても楽しい大会を有り難うございました!


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レース2日前には洞爺湖の義経岩でクライミングもでき、大充実の北海道遠征でした。
さあ、蒸し暑い長梅雨を乗り切りましょう!

2020/09/09 甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根 トレラン〜 ホカオネオネとGarmin ForeAthlete 45装備で走ってみた〜

「アルパインに一番重要なのは体力だと思います。」(最近指と手首がちょっと痛い35歳主婦クライマー)


一般的な成人の最大心拍数は簡易的な計算式で表され、「220-年齢」程度といわれています。
この最大心拍数が、悲しいかな、"1"減ってしまう日の前日、たまたまヒマだったので、「山走りに行きたいなー」と思いました。

ちょうど2年前の夏にはじめて「トレラン」というスタイルで本気走りした黒戸尾根は、黄蓮行ったりAフランケ行ったりで通う上、数年前からは山岳医療パトロールでもお世話になっていて、今やかなり親しみのある道です。


日本三大急登に数えられる黒戸尾根ですが、平均勾配はそれほどキツくありません。
黒戸尾根のキツさはなんといってもその、片道10kmという距離の長さにあります。
これは三大急登のこりの2つである西黒尾根やブナ立尾根の約3倍の長さで、ちょうどよくキツい傾斜の登りが延々ずーっと続く感じです。。


2年前は登り3時間37分、下り2時間18分だったようです。
今回はどのくらいでいけるのか・・。
2年前まだ手に入れていなかったホカオネオネのスピードゴート3を履き、Garminのランウォッチ"ForeAthlete 45"を装着して走ってみました。












朝、3時半。珍しくぐっすりと眠っていたのに(最近はトイレで起きることが多い)、自分でセットした目覚ましにたたき起こされました。
「かけなきゃよかった(自然と目が覚めたら行く、にすればよかった)」と思いながら、予報が悪くなっていないことを確認し、しぶしぶ準備をして家を出ます。


高速をとばし安全運転で目的地へ。
辺りは晴れ渡っており、目的の山頂も朝日に輝いているのが見えました。

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これが見られただけでもテンションうなぎ。
あの山頂に早く行きたい・・!と気持ちが焦ります。
傘雲が気にはなりますが、SCW予報では12時ころまで晴れるみたいだから信じます。


コンビニで甘い水を2本購入。ここ最近山を走る時定番になったソルティライチと、今回ははじめて「濃いめのカルピス」をチョイス。
合計1L。ちょっと少ないかなと思いつつ、たった6時間程度なら我慢できるやと過信。
また、カロリーもこれだけで計470kcalくらいあるので、あと行動食は車の中にあるゲルとかをちょっと持てばいいや、ということで購入せず。


で、はやる気持ちを抑えつつ駐車場で準備をし、6時前には走りはじめました。


そしたら走り始めてから少しして、「行動食入れるの忘れたじゃん!!!!」ということに気がつきました。
でも戻るのはすでにダルすぎる距離・・orz
というわけでたまたま家から持って来ていたアミノバイタル3本が命綱となりました・・。

IMG_0420.jpg今回の持ち物。Karrimorのvapour hoodie(100gのウインドブレーカー)とタイツ、もってこタオル、ヘッデン、軽い救急セットとエマージェンシーシート、水分1L、貴重品、日焼け止め、ケータイ、Gopro、と、アミノバイタル3本。(ペーパー忘れ)



ちなみにGarminのランウォッチ"ForeAthlete 45"はロード用で、全然山用ではありません。
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でもGarminのソフト自体はトレラン解析もできるから、データさえちゃんととれればOK。


結果、GPS感度もよく、標高などもほぼ正確にとれていたみたいです。
走りながらわりと正確っぽい(RPEと相関してる感じがした)心拍数を確認できるのがけっこう便利でした。
電池のもちについては、20%程度減っていたので、ウルトラ系の長いレースとかだともたないかもしれませんね。


なんども歩いて走ってみて思うのは、黒戸尾根の核心部はほぼほぼ刃渡りの前までです。ここに黒戸尾根の辛さの半分以上が詰まっているといっても過言ではないと思います。逆に刃渡りまでたどり着けば、もう黒戸は半分以上終わったようなもの!


IMG_0425_20200909191200a18.jpg笹ノ平分岐までがまず第一核心で、その後に第二核心となる"笹ノ平と八丁登り"がはじまります。ちなみに、笹ノ平分岐がまたクセモノで、登りで1箇所?下りで2、3箇所?(人による)の"偽"笹ノ平分岐があり、「分岐マダカヨー!」ってなるのが黒戸あるあるです。


第二核心部はちょうどキツい傾斜が長く続くので、気づくと意識がとんでペースが落ちていたりします。今回はランウォッチを確認し、つねに心拍数150以上をキープするように登りました。キツかった。。最近覚えたパワーウォークも駆使しましたが足つりそうでした。


上の写真の、左下に見える登山道にまたがるボルダーが"第二核心"終了を告げる目印。ほどなくして刃渡りです!


で、刃渡り〜!
IMG_0401_202009091806476b9.jpgやった!黒戸オワタ! \(^o^)/


IMG_0400_2020090918054838a.jpgしかも快晴!鳳凰三山と富士山だー!!


途中、数パーティの登山者のほか、2名の単独ランナーさん(ひとりは細マッチョ、ひとりは足の筋肉ムキムキ)と3人パーティのランナーさんを抜きました。下りでまたすれ違う時、微妙にオーダーが変わったりしていたのが面白かった(笑)。


刃渡りを過ぎたらすぐ五合目。
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昨年は台風の直前に走りに来ており、その後台風でここの登山道が大崩落してしまいました。今回は崩落以来はじめてでしたが、とても綺麗なハシゴと木道が整備され歩きやすかったです。七丈小屋の方々はじめ、整備してくださったみなさん、本当にありがとうございます!


で、五合目を過ぎたらすぐ七丈小屋です。
IMG_0403.jpg今年はコロナの影響でまだ山岳医療パトロールが実施できていません。今後の実施も目処がたっていませんが、プライベートでもひとまずやっと来られた、という感じです。


で、七丈小屋を過ぎたらすぐ八合目です。
IMG_0404.jpg山頂方面、晴れ!


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八合目を過ぎたらすぐ九合目で・・


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そしてあっという間に、ホラ、山頂の祠が見えてきましたよ!


雷鳥が優雅に飛んでいるのを横目に見つつ、駐車場から3時間10分ほどで山頂到着しました!
IMG_0407_2020090918063553f.jpgやったー記録更新!ぜんぜん自信なかったから嬉しい!本物のランナーは2時間半で登るらしいけどね!最後は這いつくばって登りました。今の私にはコレが精一杯!


IMG_0408_2020090918063220b.jpgGoproでタイマー撮影★早起きしてよかった〜!


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山頂の展望も全く期待していなかったので、予想以上の快晴にテンションうなぎ!


さあ、下山です!


下りこそ、この急坂で厚底ホカちゃんの威力が発揮される時!大幅なタイム更新を狙いたいところ〜。


IMG_0410.jpg仙丈ケ岳方面は雲沸いてました。

実は、山岳医療パトロールのとき、ペコマが七丈小屋から駐車場まで1時間10分という記録を叩き出しています。パトロールの際は七丈小屋に1泊させてもらい、翌日下山するのですが、この下山時の記録です。だから日帰りで下から山頂往復とは条件が違うといえば違う。しかし、2年前も私はこの記録に挑戦し、1時間43分かかって敗北を喫したのでした。

今回こそは!という密かな想いを胸に、七丈小屋で靴を履き直し、いざ出走!


しかし今回もやはり1時間半かかりました・・(´Д`)
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思うに、笹ノ平分岐からはどうやっても30分かかると思うんです。なので、七丈から笹ノ平まで40分で来ないと話にならない。しかし、どうしても1時間かかってしまうのです。


でも今回あらためて思いました。七丈から降り始めるとき、すでに足が残ってないんですね・・。
急坂が多く、スピードコントロールを要する場面も多いものの、気持ちよくすっ飛ばせるような斜面もあります。
しかしそうしたところでもすっ飛ばすだけの足が残っていない・・。


そして水1Lが最後に効きました。
もし100円玉を持っていたなら、七丈小屋で迷いなく補給したかもしれません。
でも千円札しかなかったのと、「補給ってなんかエイドくさい」と思い、降り始める時点で200cc位しか残っていなかったのに補給しませんでした。そうしたら終盤ガチで熱中症的になりかけました。あぶないあぶない。
(ちなみに帰宅後体重を測ったら体重減少率は2.89%でした。水飲めてたらもっとタイム上がったかな?)


アミノバイタルは登りの刃渡り手前で1本、八合目手前で1本飲み、最後の1本は下りの七丈小屋で飲みました。これがなかったら本当に最後までもたなかった気がします。


行動食ナシは実験でもダイエットでもなんでもないただの忘れ物なんですが・・・色々と山をなめたことをしてしまいました。反省。


IMG_0413_20200909180517f7c.jpgGarminウォッチの記録。


IMG_0419.jpg標高と心拍数。170はたぶんエラーだと思うけど、160超えはまあまああったと思います。それなりには追い込めました。


IMG_0418_2020090918043145b.jpg最大心拍数に対する割合で「心拍数ゾーン」というのが5段階に分けられています。ゾーン3〜4はRPE(自覚的運動強度)でいう13から17くらいと思われますが、だいたい一致していたように思います。


高度や距離なんかは、下のGeographicaのトラッキングの方が正確だと思います。


下山後は水をがぶ飲みしたあと、温泉に浸かってガリガリ君を食べ、優雅な1日を過ごしましたとさ。
今年の秋は積年の宿題をやりにまた甲斐駒行きたいです!


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しかし流石はスピードゴートちゃん。下山後のダメージはこの秀逸な厚底のおかげでだいぶ違うって感じますね!












★コースタイム★※()内は山と高原地図の標準タイム

【登り】
駐車場ー笹ノ平分岐49分(神社ー笹ノ平分岐2時間30分)
ー刃渡り39分(2時間)
ー五合目26分(1時間)
ー七丈小屋21分(1時間10分)
ー八合目25分(1時間)
ー山頂27分(1時間30分)

【下り】
山頂ー七丈小屋30分強(1時間30分)
(小屋前で5分休憩)
ー笹ノ平分岐 約1時間(2時間30分)
ー駐車場 34分(神社まで1時間30分)


【Geographicaのトラッキング】(左が山頂まで、右が往復の累計)
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2018/7/21 北岳バットレス第4尾根〜白峰三山縦走日帰り〜後編

道中のお花たち。キタダケソウはたぶん終わってしまったと思いますがお花畑はまだまだ見事でした!
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(左上から)ハクサンイチゲ、シナノキンバイ/シロバナタカネビランジ/ミヤマハナシノブ/チングルマ/ミヤマダイコンソウ/タカネナデシコ



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かわいいグリーンのお花、ミヤマバイケイソウ



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稜線の登山道と合流後、そのまま間ノ岳方面へ進みたい気持ちをぐっとこらえて、約10mの登り返し。
11時23分、北岳山頂に到着しました。山頂は登山客で賑わっています。
近所にある人気のパン屋さん「まちのパーラー」のブリオッシュをいただきます!



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SpO2モニターを持って来ていたので測ってみる。はじめ80台後半だったので少し呼吸を意識。



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「さ、のんびりしてはいられないよ!」とペコマ。ここからコースタイムにして12時間の長い道のりが待っています。
山頂出発は11時半過ぎ。16時半下山はなかなか厳しそう・・。



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北岳山荘まで約300mの下り。さあ、後半戦のはじまりです!



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力の限り走って、足が上がらなくなったら歩いて、の繰り返し。すぐ後ろにぴったりとくっついてくる(高度障害で頭がガンガンしているはずの)ペコマが檄を飛ばすのでサボれません!(泣)


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でもお花の撮影は怠らず。。


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でもってまた走る!農鳥小屋はあいかわらずトイレの臭いが●×△■@!
ここまで1時間40分。コースタイム3時間35分なので半分をきっています。いいペース。



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少し休憩してまたブリオッシュをむさぼり食ったら、ここからついに最後の登り核心です。
もう駆け上がる元気がない。さすがのペコマも疲労がたまって来た様子です。
13時50分、西農鳥岳にタッチ!



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その20分後、農鳥岳登頂して、無事三山の頂上を踏みました。北岳山頂から2時間40分でした。



もうあとは下るだけ!って思いますが、何気にコースタイムでいうとまだ5時間50分もあります。ロングコースなのね・・。
下りで怪我しないよう、気を引き締めて行きましょう!



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下りは軽快に飛ばして、大門沢下降点には15時前に到着。しかしここで、ペコマ痛恨の忘れ物に気づきます。
前の休憩地点にカメラを置いて来てしまった様子。ペコマはものすごく残念そうにしています。



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そして「残念だぁ〜・・」と言いながら、とぼとぼと元来た道を引き返して行きました。空身で往復30分かかったそうです。
私は遺されたペコマの荷物も担いで先に下降を開始しました。



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林の中の急斜面をゆっくり下り、1時間半ほどかかって小屋手前の水場に到着しました。ここでやっとペコマとも合流。念願の冷たい水を500cc補給して、最後のカロリー補給もして、ついにラストスパートです!



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小屋を通過し、沢沿いの登山道をひたすら下る。普通のランニングシューズのペコマは足が痛くなってきてスピードを上げられません。



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登山道が終了、ここから約4kmのロードです!



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駐車場が見えた!最後の全力疾走!



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ゴーーーール!あ〜〜つかれた!ここを今朝出たのが遠い昔のことに思えます。



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時間は17時22分。全行程10時間59分でした。ペコマは頭痛がひどくロキソニンを服用。私もちょっと膝痛が再発でした。
車にあった水をがぶ飲みして、奈良田温泉へ直行しました。



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奈良田温泉の日帰り入浴施設、「奈良田の里温泉」は550円と格安なのに、清潔でアメニティも揃っていてとても良かったです。
施設は高台に建っており、雰囲気あるヒノキの浴槽からは山の眺めも素晴らしい。表の縁側も夕涼みにもってこいです。
ただひとつの難点は、駐車場が高台の下にあること・・。急斜面と階段の登りが約5分。全てが終わったと思っていただけに、最後の最後で心も折れました(笑)。



こうして長い1日が終わりました。終始お天気に恵まれたいい山行でした!
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6:23広河原〜大樺沢〜8:40北岳バットレス下部岩壁Dガリー大滝〜ヒドンスラブ〜9:50第4尾根11:00〜11:23北岳11:34〜12:44間ノ岳〜14:08農鳥岳〜大門沢下降点14:30〜奈良田温泉第一駐車場17:22

夏山まっさかり〜塔ノ岳、谷川馬蹄形、黒戸尾根ラン

7月に入り、カレンダーは山関連の予定でいっぱい。


第1週→甲斐駒ケ岳山岳医療パトロール(2年目)のための荷揚げ山行で黒戸尾根
第2週→認定山岳医講習会のスタッフ(4年目くらい)
第4週→東北の高校生の富士登山にて医療班スタッフ(2年目)


そろそろ岩登りばっかりじゃなくて体力も戻していかないとなりません。


かつ、5〜6月は北米で成果を出すクライミングしかしていなかったので、トレーニングはおろそかになっていました。
きっと弱くなってるはず(´・ω・`)
その分この夏はがっつりジムトレして、秋のハイシーズンに備えるぞ!と意気込んでいました。が・・・




7月6日にジムでパキりましたorz
左環指(薬指)の基節部(第二関節より根元側)が『ぱきっ!』といったので、「ああ、これがパキるってやつか!」と妙に納得してしまいました。



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課題そのものは難しくなかったし、力も抜けたいいトライだったのに、なぜかホールドを握り込んでダイナミックムーヴに移る瞬間、『ぱきっ!』って・・・
※シェーマはNeumann DA. Kinesiology of the Musculoskeletal System.St.Louis: Mosby, 2002.から拝借


画像診断はしてもらっていませんが、自己診断では A2 pulleyの単独損傷かな・・(部分損傷か完全断裂かまでは不明)と思ってます。
現在、受傷2週間。
pulleyを補強するテーピングがっちがちで軽いジムクライミングを開始していますが、やはり薬指に力がかかると腱が浮く感じで力が入れにくいのと、少し痛みもあり。無理せず少しずつリハビリかなあ、ということで、今は主に指以外のトレーニングに勤しんでます。



そんなわけで、体力トレのために平日山へ行き始めました。
走ろうかな→暑すぎてムリ→高くて涼しいところに行きたい→山に行きたい→サンデー毎日だからいけるじゃん!!
という発想です。
これ山の近くに住んでたら当たり前だけどね。。



7月10日は丹沢、塔ノ岳へ行きました。電車とバスで行ったので、大倉バス停出走は7時半。
太陽はすでに空高く昇り、まさに酷暑ランでした。



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登山者で賑わう山頂



登りは"バカ尾根"と名高い大倉尾根。
蒸し暑さMAXで、発汗しても調節が追いつかずに体温がどんどん上がっていく怖さを実感しました。
1Lの貴重な水を、飲むよりも頭から浴び続け、なんとか登頂すると同時に水も尽きる。
標高差150m(登山地図によると往復30分)の水場まで往復し、それにより脱水を悪化させながらも1L給水。
その後表尾根を回るコースで三ノ塔を経由し下山しました。
翌日は脱水でダウン。暑さ慣れも大事だということを痛感しました。



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SNSでやけに好評だったヒドイかお写真(笑)



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Geographicaは便利な無料アプリ。BCスキーに引き続きラン記録にも愛用


<日付>2018年7月10日 7:35〜12:21
<コース>大倉バス停〜大倉尾根〜塔ノ岳〜新大日〜三ノ塔〜三ノ塔尾根〜大倉バス停
<タイム記録>※()内はコースタイムとの比率
コースタイム:7:15
自己タイム:大倉尾根1:58(0.56)+山頂休憩&給水0:38+塔ノ岳〜バス停2:10(0.58)=4:46(0.66)



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一ノ倉岳、谷川岳はまだ遥か遠い



1日レストして、翌7月12日は、兼ねてから走ってみたかった谷川連峰の馬蹄形縦走(反時計回り)へ!
午後から天気崩れるかもとの予報だったので、朝2時起床でドライブ、4時半ころ土合橋Pを出発しました。
今回はロングコースなので、水は途中給水前提で合計1.5L(うち1Lはスポドリ系)、ツエルトと防寒具(あと自撮り棒)も持ちました。


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ガスガス


さて。私が一番の核心と思っていた白毛門までの登りは、早朝なのもあって気温もまずまずで、タイムは1:25。登高速度700m/hでした。
トップランナーは1000m/hとか聞きますが強すぎですよね・・。いちおう800m/hを目標にしていたのですが達成ならずでした。


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ニッコウキスゲ満開を独り占め!



その後朝日岳までは涼しくて快適だったのですが、標高1950mから一気に1450mまで下がってしまうため、ヤブも濃くなるし太陽も昇って暑いしで、また水との戦いになりました。


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白崩避難小屋周辺は急にメルヘンな雰囲気に


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1.5Lのうち500ccは真水、500ccはクエン酸ドリンクで残り500ccはコレ。飲みやすくて美味しい!



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ぜえぜえ・・・。なにこの「ざわわ」感・・



下調べが甘かったのですが、途中給水できる場所はどれもコース上から少し離れており、わざわざ行くのはちょっと面倒。
天気が崩れ始める前にオキトマを抜けてしまいたいというのもあって、ずるずると給水せず走り続けてしまいました。


9時頃、蓬ヒュッテにて大休止。順調だしこのまま降りることにします。


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代々木八幡の大人気パン屋さん「365日」のパンで贅沢なひととき♪



茂倉岳まで標高差400m、最後の核心部です。ここへきて太陽がやる気を見せ、激しく脱水に。足が止まります。残りわずかとなった水を少しずつ口に含みながら、なんとか1時間半で登頂しました。


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必殺自撮り棒!


暑さにバテていたけど、カロリーを補給したらまた元気が湧いてきた。標高上がるとやっぱり涼しいし!でも東側の稜線と比べると心なしか湿度が高く、肌にまとわりつく空気が違う気がしました。


残り水はこの時点で500ccをきっていましたが・・結局往復25分の水場へはいかず、「あとは下るだけっしょ!(最悪小屋もあるし!)」とそのまま前進しました。


すると、やはり予報通り、ガスが濃くなっていき、いつしか雨が降り始めました。でも雷が鳴る感じではなかったので、とりあえず急ぎ足で稜線を通過!
雨のせいで滑りやすくスピードは出せなかったものの、涼しくなった分快適でした。



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天神尾根から田尻尾根で下山。泥道と化した田尻尾根で、もうすぐゴール!というほんの少し手前でついに足を滑らせ、尻もちをついて泥まみれにorz でも沢と合流したところで着衣のまま全身沢浴び!どろどろだった靴も綺麗になって、気持ちよくゴールできました。



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Geographica記録


<日付>2018年7月12日 4:17〜13:05
<コース>土合橋P〜白毛門〜朝日岳〜清水峠〜七ツ小屋山〜蓬ヒュッテ〜茂倉岳〜一ノ倉岳〜谷川岳〜天神尾根〜田尻尾根〜谷川岳ベースプラザ
<タイム記録>※()内はコースタイムとの比率
コースタイム:17:15
自己タイム:8:46 (0.51)



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海の日の3連休は毎年、認定山岳医講習のスタッフで立山です。
登山研修所で2泊3日、熱気に満ちた講習生と触れ合い、頼もしく愉快なガイドさんたちと交流し、山岳医・看護師の仲間と激しく肝臓を鍛え合いました。


そうして迎えた今週、肝臓のレストのため1日お休みして、昨日は黒戸尾根に挑戦しました!



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八合目も灼熱!


普通の登山やAフランケへのアプローチなどで何度か訪れていた黒戸尾根ですが、昨年からはじまった「日本登山医学会認定甲斐駒ケ岳山岳医療パトロール」によりさらに馴染み深い場所となりました。
今月の頭にも荷揚げ山行で入っているし、長い道のりの詳細が頭に入りつつあります。
そんな黒戸尾根ですが、本気出して走りきったことはまだありません。今回は力試しということで、ちゃんとトレランとして走ってみることにしました。


また2時起床でドライブし、走り始めは4時半。日の出の少し前でしたがすでに蒸し暑く、途中給水無し設定で水は合計2L持ちました。
ツエルトも自撮り棒も置いていき、とにかく全力で走ってみました!


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自撮りでなく登山者の方に撮ってもらってポーズ!


終始快晴で自身の甲斐駒史上一位(?)のぴーかんでした。山頂からの展望も最高!
平日ながら登山者も多く、途中で「山岳医の方ですよね」と声もかけていただいて嬉しかったです。
バテましたが、自分なりに追い込みました。だからこれが今の実力だと思います。


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中央アルプスの稜線、槍穂の稜線もくっきり


登りが3時間37分、下りが2時間18分。ちなみにペコマの本気走りは、昨シーズン、七丈小屋からの下山が1時間10分だったそうで、それを抜いてやろうとひそかに頑張っていましたが、今回七丈からは1時間43分かかりました。ま、こちらは山頂往復してるしね!(笑)


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目標6時間半でしたが6時間切れたのは嬉しい


<日付>2018年7月18日 4:28〜10:23
<コース>尾白渓谷駐車場〜黒戸尾根〜甲斐駒ケ岳ピストン
<タイム記録>※()内はコースタイムとの比率
コースタイム:14:40
自己タイム:5:55(0.40)


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パンがぱんぱん、なんか久しぶり


暑くて指が痛くても、楽しいことは色々ありますね。
今週末はお天気も良さそうなので旦那さんと白根三山を走ってきます!

プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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