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2023/10/18〜11/5 ファミリーYosemite遠征の記録その2〜全般まとめ

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ちょっと無理しての、1歳半の子連れヨセミテ旅。今年春のジョシュアツリー遠征の時より半年分成長したので、楽になった部分と大変になった部分とがありました。総じて沢山の人に助けてもらえたので、とても楽しく豊かな19日間になりました!


【事前の諸手続き】
・パスポート取得(息子の分も今年春に済)、国際運転免許証取得(今年春に済み、1年有効)、ESTA申請(今年春に済み、2年有効)
・海外旅行保険:アメリカは医療費が莫大なので必須です。カスタマイズできてリーズナブルに組んでくれる担当さんを知人から紹介してもらい今回も申し込みしました。治療救援者費用3000万円、損害賠償1億円など(私はゴールドカードに付帯の保険もあるのでそれと合わせてカスタマイズ)。クライミングする人はもちろん登攀活動OKの特約も。


【成田までの移動】
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北杜市の家から成田までは車移動で、成田に車を停めて出国します。今回も今年の春同様、スーパーパーキングを予約しました。出発ロビーの乗降場まで人が来てくれて車を持って行ってくれ、帰りは持ってきてくれます。とっても便利なうえ、長期で停めるなら安いです。今回は19日間で7,800円なり。

↓スーパーパーキング↓
https://super-parking.net/


【飛行機】
今回もZIPAIRで行きました。U-6という6歳以下の子供用のリーズナブルな料金設定があり、デフォルトでチャイルドシート付きの1席を用意してくれるZIPAIRは、LCCながら子連れ向きです。しかも、LCCなので預け荷物はもちろん有料なのですが、ベビーカーなどの子供を運ぶためのもの1点とチャイルドシート1点は無料で預かってくれるんです。今回はチャイルドシートが今年春の時よりも大型になり持っていくのがかなり大変そうだったので、レンタカーのほうでチャイルドシートをレンタルしてうちのは置いていきました。なので、ドイターのKid Confort II(背負子)のみ無料で預かってもらいました。


今回はサンフランシスコ国際空港にしました。ヨセミテから一番近い空港はフレズノ・ヨセミテ空港で、ヨセミテまで車で2時間半ほど、一方サンフランシスコからは最短4時間かかるうえ道がかなり混むので、フレズノ空港のほうが運転は断然ラクです。でも、成田からの直行便がないので、今回はやめました。


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成田空港第一ターミナル5Fにキッズスペースがあります。ここでアメリカ人のお兄ちゃんたちに遊んでもらった後から息子が「イエーイ!」と言うようになりました。


行きの飛行機は成田21時半発という遅い便だったのですが・・・。


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ゲート内のお店はなんとほとんどが17時半には閉まっていて、中で夕飯食べようと思ってたから焦りました。マックとスタバと一風堂のみかろうじてあいていたので、(ペコマは喜んでたけど)1歳の息子にも一風堂の白丸を食べてもらうことになりました(息子も喜んで食べてました・・)。


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ZIPAIR機内、行きはハロウィン仕様になってました!


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機内に飲食物持ち込みは可能なのですが、酒類はダメなんだって!知らずに買っちゃった。そして、笑っていられるのはここまでだった・・・(笑)

この日息子は成田へ向かう車内でもお昼寝ほぼ無し、からの、おんぶしても抱っこしてもいつも寝ている20時を過ぎても寝ず、そして飛行機に乗ったあとは何故か大暴れで泣き続け、9時間におよぶ格闘技耐久戦となりました。興奮とか、眠すぎて疲れすぎて眠れなくなっちゃったとか、色々あったのだと思いますが驚きました。今年春のジョシュアツリーのときはそれほど大変ではなかったのですが・・。


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最後の最後でやっと数時間だけ寝てくれたものの、サンフランシスコに到着する頃には両眼の下にがっつりクマを作って疲労の色濃い1歳児でした。よく頑張ったね・・・(泣)!


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帰りの機内はすでにクリスマス仕様でした!そして息子はちゃんと寝てくれました!格闘技はありませんでした!やった〜!


【レンタカー】
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春のジョシュアツリー遠征でロサンゼルス入りした時は、一番安いレンタカーにしたらとても嫌な思い&損をしたので、今回は1番安いのはやめました。最終的に、ちっぺこ、りょうくん、息子(チャイルドシート)、私の父で5人になるし、荷物もあるので大きめの車を借りました。


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サンフランシスコ国際空港は空港内の電車でカウンターまで行けて、手続きもスムーズ。やはりレンタル時にEVを勧められたのと(もちろんお断りしました)、カリフォルニア州の法律でフルカバーの保険に入る必要があるとのことでカウンターで追加料金の支払いがありました。借りた車はとっても快適でした。けっこう大きい車ですが、道幅が広いので運転も問題ナシ。


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サンフランシスコからヨセミテへほぼ真東に向かうルートではサンマテオ橋を渡るのですが、行きは無料で帰りは7ドルかかるっぽいです。後日レンタカー会社経由で請求がくるかな。


【前泊】

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私たちは空港16時着、りょうくんは17時着の便で、サンフランシスコからヨセミテは片道4時間かかるので、今回は途中の街で1泊することにしました。オークデールという、道のりのほぼ真ん中ら辺にある街で、以前も利用したことのあるMotel 6に宿泊。1部屋1泊約150ドルでした。時差ボケと行きの飛行機での息子との死闘による寝不足とで体調最悪なので(笑)、さっそくビールで乾杯したあとすぐ寝ました。


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息子は日本時間でいつも寝ている20時(サンフランシスコの朝5時)くらいになったらやっとスッと眠りにつきました。時差ボケまっしぐらです。


【ヨセミテCamp4滞在】

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2023年10月時点では、受付はすでに無人となっており、First come first servedで、自分であいてるクマボックスを見つけてサイトを確保したらオンラインで受付支払いするシステムになってました。1人1泊10ドルです。週末は満杯になるのですが、幸い私たちは平日入りだったので苦労せずトイレの横のサイトをとれました。1回の受付で連続7日予約でき、7日経ったらまた更新します。


Camp4は、東側に敷地が拡張され、新しくシャワートイレ棟(トイレの中があったかい!)も建ち快適さが格段にアップしていました。

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シャワーは3ブースほどありますが、部屋によって当たり外れ(?)があるので注意です。お湯はしっかり熱めのが出ました。

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11月になると西側(旧サイト)が閉鎖された(去年もそうだったみたい)ので、東側のサイトにお引越ししました(ヨセミテ入りした10/19時点では東側は人気らしくいっぱいでとれませんでした)。

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旧サイトの方はシャワー無いし、クマボックスも錆びついてて開け閉めが大変でしたが、新サイトのクマボックスはとても楽に開け閉めできて、それだけで感動しました。

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というわけで、息子はジョシュアツリーのときよりは多めにシャワーも浴びられました。朝晩は冷え込むので、あたたかい日中に浴びました。


【買い出しと自炊】

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スーパーはヨセミテ内にも2箇所あり、その他売店もありますが、やはりWalmartなどと比べると割高です。ヨセミテ入りする前に街のWalmartで買い出しして、たまに肉などの生鮮食品とかビールを切らして買い足したりする時だけヨセミテ内のスーパー(Village Storeが最大)を利用してました。

2_IMG_9043.jpg「酒が足りん!」


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10月中旬から11月頭の滞在では、Camp4は朝方に最も冷え込み、一番寒い日は-3℃ほどまで下がることもありました。しかし日中陽が入ると途端に真夏のように暑くなります。それでも、レタスやトマト、チーズ、ベーコンなどの生鮮食品は悪くならず1、2週間もちました。


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肉!!(リブアイ)は2回ほど焼きました。やっぱり柔らかくて美味しい。

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日本から持参したもので活躍したのは、カレールー、鍋キューブ、出汁パック、醤油などでした。塩コショウなども、現地スーパーだと大きすぎるサイズしか手に入らなかったりするので、荷物に余裕あれば持参するのが吉です。ちなみに、飲み水はサイト内で汲み放題です。


【子供用品】
ジョシュアツリーのときは40日間だったこともあるし、子供がまだ10ヶ月くらいだったのもあって、ミルクとパウチの離乳食に大量のおむつ、おしり拭きが恐ろしく嵩張っていましたが、今回はかなり少なくてすみました。
Lサイズのおむつ1袋(64枚)、お尻拭き5パック、ミルクはもう飲まないので無し、ベビーフードも、ほぼ大人と同じものを食べられるのでレスキュー用に少しだけ持参しました。というわけで、子供用品のかさはだいぶ減りました。

前回ロサンゼルス空港では税関での荷物チェックがなく完全スルーだったのですが、今回サンフランシスコでは荷物チェックに見事当選し、係の人に「肉製品は入ってないか?」と聞かれました。念の為持参するベビーフード全て肉類の入っていないもののみ(魚介系のみ)にしておいて良かったです。一見肉が入っていなさそうなメニューでも、風味付けのためにチキンエキスが入っていることが多いので注意です。ちなみに粉ミルクには豚由来タンパク質とかが入ってますが、未開封ならOKのようです。(ベビーフードは未開封でも肉類NG)


【電源】
今回私は10000mAhと5000mAhのモバイルバッテリーを持っていき、ソーラーランタンとソーラーパネルを持参しました。
でも、テントサイトのトイレなどにけっこう電源があるのと、車もUSBスロットが沢山ついていたので充電にはあまり困りませんでした。ソーラーパネルはジョシュアツリーでは重宝しましたが、ヨセミテは谷底で日のあたる角度も刻々と変わるので、ソーラーパネルは使いずらい印象でした。

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そして、置いておくと嬉々として持っていってしまういたずらっ子が居るのでした・・・


【焚き火】

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焚き火はほぼ毎晩楽しみました。時にお隣のロシア人と、スコットランド人と、火をシェアして盛り上がりました。
父はプロの演奏家なのですが、今回はベビーシッターで退屈しないよう、ギターを持参して弾いてもらいました。
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音楽があると人との距離がより縮まる気がします。

【気候、その他】
私たちが滞在した10/19〜11/4は1日だけ夕方から夜にかけてにわか雨があったのみで、それ以外の全日が晴れでした。非常に乾燥していて喉も痛くなるし、焚き火は面白いほど燃えまくってました。リップクリームは必須、花崗岩が眩しいのでサングラスもあった方がいいと思います。

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朝は7時半くらいまでかなり寒いので、レスト日などは、陽が入って暖かくなるまで、Camp4の道向かいにあるYosemite Valley Lodgeのフードコート(Base Camp Eatry。朝6時半からやってるらしい。何も頼まなくても大丈夫。トイレの洗面所でお湯が出て顔洗ったら最高に気持ちよかった)のテーブルを陣取ってくつろいでいました。


【観光など】

今回、我々は街の観光は一切しませんでした(笑)。まあ、何度も来ているし、今回は日数も限られているので余裕がありませんでした。息子とトレッキングも行きたかったけど、レスト日はレスト日で何かと忙しく、結局行けないまま終了・・・(1日は発熱で死んでたしorz)。

0_IMG_4753.jpg父と息子は、メラメラガールズ女史たちが連れ出してくれたので街観光できたみたいでよかったです(^^;) ありがたや〜!


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レスト日には無料のシャトルでValley内を散策。


6_IMG_5889.jpgギアショップも冷やかし。

ずっと自炊でしたが、最終日のみ、Yosemite Valley Lodgeにあるレストラン(The Mountain Room)で食事しました!

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Camp4の道向かいなので歩いて行けるからお酒も飲めます。やはりTapは美味しかった!


というわけで、貴重な19日間の遠征はこれにて終了!残りの岩シーズンも大好きな北杜市でめいっぱい満喫したいと思います!

2023/10/18〜11/5 ファミリーYosemite遠征の記録その1〜クライミングまとめ

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ヨセミテで登りまくってきました〜!
プライベートツアーとしては、2018年秋以来5年ぶりのヨセミテでした!
大学生のとき、クライマーになる前に観光で訪れたのが最初で、クライマーになってからは、2012年、2013年、2016年、2018年と4回登りに来ています2019年にはカリマーの撮影ツアーでも来ました。
というわけで、今回で通算7回目となる、とっても思い出深い場所です。



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タイやジョシュアツリーにも一緒に行っているYoutuber山岳医りょうくんと合流し、今回も1歳半になる息子を連れての家族遠征です。日数は全部で19日と短めでしたが、その半分も登れない覚悟をして行ったのに、りょうくん、途中合流した父をはじめ、Camp4にいたたくさんの友人たちに手厚く支えてもらい、お陰様で10.5日ほども登らせてもらえました。

9_IMG_9027.jpg今回の遠征メンバー。私の父(じいじ)は後半戦から合流。

9_IMG_5742.jpg思いがけず沢山いた、第二、第三、第四のパパたち!


0_IMG_6361.jpg今回Freeriderに挑戦した屈強メラメラガールズ!彼女たちが父と息子を連れ出してくれたお陰で普通の観光もさせてもらえました!ありがたや!(このとき私とペコマはEl Capで登ってました(笑))


しかもそのうち4日は夫婦で登りに行けたし、1日はりょうくんとちっぺこ3人でのマルチも行けました。この場を借りて改めて、本当にありがとうございました!!


しかし、今回は序盤で体調を崩してしまったのが少し残念でした。ヨセミテ入りした日の夜から急に下痢と激しい嘔気からの嘔吐、翌日は発熱して1日中ダウンしてました。初日の夜は時差ぼけで泣き続ける息子が隣に居ても身動きできないくらい辛かった・・😅解熱したあとも食欲が戻るまでさらに数日かかり、全身持久力が必要なヨセミテのクライミングに耐えうる身体に戻るのには5日ほどかかってしまいました・・無念。


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病み上がりでりょうくんとFreeblastへ行くも、荷物を背負ってフォローしたら気持ち悪くなってしまい、この日はマルチを諦めてエルキャプベースで登りました。


7_IMG_5944.jpgHeart Ledgesへと続く永遠のFix Rope。良い季節なのでBig Wallクライマー沢山いました。


3_IMG_5703.jpg私以外の大人たちも順番に体調を崩していくなか、唯一元気でい続けた我が息子。Midnight Lightningの落書きはちゃんと描き直されました。


【ショートルートのクライミング】

ショートルートでは、FishcrackとThe enemaの完登が今ツアーのハイライトとなりました。

6_IMG_5763.jpgフィンガージャム、レイバックのバランス能力とフィジカルを試されるルートでした。


Fishcrackのほうは、初日はりょうくんと登りに行ってリード1便、TR 1便。登れそうな感触があったので日が影ってから最終トライをしたところ、あと2手でビクトリーホールド!という最終局面で、足ジャムの大切な#0.3サイズのクラックにきめたカムが邪魔になって蹴ってしまいスリップ、その衝撃でカムも外れ、ひっくり返って頭をうつ大フォールをしてしまいました。その二日後にペコマと行き、1トライ目で、かなりギリギリのRPでした。出し切ったトライが出来て喜びもひとしお!


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Fishcrackは、2018年にこれまた超出し切りトライで辛くも2撃したCrimson Cringeのお隣さんです。Fishcrack完登で、産後最高グレードも更新されました(Joshua TreeのSpider line 5.11dから1つ上がりました!)。ヨセミテ初の5.12という歴史あるルートで産後初の5.12を飾れたのは嬉しい!


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The EnemaはCookie cliffにある2Pのルートで、5.9のワイド、5.11bの前傾壁ハンド、どちらのピッチも楽しいオススメルートです。初日はペコマのフォローで2P目を登り、スゴく面白かったので翌日もりょうくんを誘って行きました。2P目をリードし、これもかなりの出し切りトライで完登!最後の最後まで気の抜けないクライミングが続きましたが、粘りきれました。りょうくんもそのあとにリードして、これまた粘りのクライミングで見事1撃!二人して出し切ったトライに健闘をたたえあいました。


【マルチピッチのクライミング】

ヨセミテはどのルートも長くて素晴らしい内容なのですが、ここでしか出来ないクライミングといえば、1日で完登できるか危うい長くて厳しいマルチピッチや、壁の中で泊まりながら登るBig Wallです。
さすがに息子が大きくなるまでBig Wallは難しいかなと思うものの、やっぱりロングなルートに行きたいし、将来の目標に繋がるクライミングがしたい!
ペコマも私もマルチが大好きなので、二人で登れる日はなるべくマルチを追求しました。

9_IMG_5647.jpg夫婦でのんびりNutcrackerで肩慣らし。やはり名ルートだった!

1_7EA1AFFC-C838-4001-A6B2-E76A6BDCEB7E.jpg2012年以来、11年ぶりに2人で再登しました。感慨深い・・!


Y田パパとY川パパに息子を預けて3人でマルチ!

2_IMG_5720.jpgPat and Jack Pinnacleの看板ルートKnob Job5.10bから始まるマルチルート、The Super Slacker Highway (5.10 b/c,8P)へ。じゃんけんに勝って私からリード!


1_IMG_5725.jpgフォロー中のりょうくんとペコマ。


0_IMG_5727.jpg子供をみてもらうだけでなく、何とハーネスを持ってくるのを忘れたペコマはハーネスまで借りて登らせてもらいました。


0_IMG_6349.jpg3人はビレイ点でも会話がありワイワイ楽しい。



私と夫は"El Capitanをフリーで登る=Freeriderを登る"という目標を、2016年のThe Nose完登以来温め続けています。今回は、その下部8pほどのみを登って"Mammoth Terrace"に至るマルチピッチルートである"Freeblast"に行くことが目標のひとつでした。

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りょうくんとちっぺこ3人で子守を交代して登っていたので、残りの日程でペコマと登りに行ける日を、1日はEast Buttress、1日はFreeblastにあてることにしました。


East ButtressはEl Capitanの東の端の最も低くなっているところを登ってトップアウトする合計11Pのルートで、私は2018年に他の友人と登っていますがペコマは初です。2018年の時は、前衛壁であるSchultz's RidgeのThe Moratoriumという4Pのルートから繋げて登る形で行ったので、今回も同じく、合計15PでEl Capitanの頂上を目指すロングなプランで行くことにしました。


5_IMG_5907.jpgThe Moratoriumは美しいコーナークラック。


7時登攀開始予定で、前日に確認しておいたケルンから前進するも、誤った右上へ導かれる踏み跡を辿ってしまい大幅にタイムロス。結果、登攀開始は1時間半も出遅れてしまい、時間に追われるハードスタートとなりました。

4_IMG_9050.jpg今回は奇数ピッチをリード。

The Moratoriumは、5.10d、5.10d、5.11b、5.9の4Pのルートです。私は前回、1&2P目をOSしていて、今回は前回フォローだった核心の3P目をリードさせてもらいました。しかし残念なことに、レイバックに使う大事なコーナークラックから激しく染み出しており、意を決して離陸してみましたが、ズルズルとフォールしてしまいました。時間もないのでそのままエイドアップ。2018年の時もやや濡れてた記憶があり、このルートは状態核心なところがあるのかも知れないです。次回リベンジしたいと思います。


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The Moratoriumのトップアウトは12時20分。子供を見てもらっているし、なるべく遅くなるのを避けるため、タイムリミットを12時に設定していました。でも、い、行きたい・・・。ペコマには「降りよう」と言われたのですが、結局押し切って行くことに。しかし、5.10のマルチとはいえ、決して簡単ではなく、各ピッチの長さも常に日本の倍以上なのがここヨセミテのクライミング。

2_IMG_5918.jpg遠目には傾斜がゆるく見えるEast Buttressですが、実はかなり立っていて露出感も満点です。


1_IMG_5920.jpgルートは立体的で合理的、最後まで登りごたえも抜群です。この5.9の7P目は5.10あってもおかしくないと前回も思ったのを思い出した。


0_IMG_5922.jpgそしてやっぱり日が暮れた。


日本で登り込みもできていない弱々の私たちに、タイムロスを挽回できるほどスピーディに登れるはずもなく、あと2Pほどを残して真っ暗に。最後はヘッデンクライミングでトップアウトしました。そして、El Capitanの核心は、クライミングよりも下降なのです。道を間違えば、ゾッとするような巨大ツルツルスラブの餌食に・・。5年ぶりで記憶もあやふやななか、真っ暗で分かりにくい下降路を何度も行ったり来たりし、どうにか無事帰れましたが、日付が変わりそうな時間になってしまいました。

9_IMG_5925.jpgここから何回もFixを懸垂。このポイントに辿り着くまでが本当に難しい!


それなのに、りょうくんはご飯作って焚き火して待っててくれた!朝から晩まで父と一緒に息子をみてくれ(朝はおしっこうんちまみれ息子のオムツ替えからはじまったそうな・・)、あったかい和風パスタまで・・・。感謝感激!りょうくんに子供ができたら恩返ししようそうしよう。


8_IMG_6013.jpg日に日に巨大化するファイヤー。この夜はりょうくんが待ちすぎて相当酔っ払っててやばかった。


そして、その二日後、ヨセミテ最終日が、ちっぺこFreeblastの日でした。前回の残業の反省を胸に、最終日で外食しようという計画もあるし、明るいうちに降りるため「何があっても15時下降開始」と決めました。登攀開始は7時。結局明るくなるの待ちとか準備とかで7時20分頃登り始めました。

私からスタートのつるべで登ります。

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1P目、5.10c,60m強。かなーり面白くて登りごたえも抜群なピッチです。ミスって4番と5番をおいていったら最後ランナウトして怖くて時間かかってしまった。


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2P目&3P目、5.11b→5.7→5.10c、60m弱。出だしの5.11bのトラバースはかな〜り悪いと思います。私はフォローでエイド突破。


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4P目、5.11b/c、Freeblastの核心ピッチとなるスラブ。ものすごい露出感で美しすぎるスラブ。しかしそこへ至るまでの5.10dのピトンスカー地獄もかなりキビシイ。今回はマスターカムのオフセットカムは1セット弱、トーテムの黒、青、黄色も1セットだったのですが、ピトンスカーしかないので2セット欲しかった。。スラブは1箇所、出来そうで出来ないところがあり、ワークは1回のみで抜けました。


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露出感満載なのでランナウトが怖くて心が折れそうになりながらのトップアウト。でも、RPは出来そうな気がする。絶対またやりたい!と思うピッチでした。

3_IMG_6038.jpg途中敗退可能なようにバックロープを持参。こういうビレイ点の整理整頓、久しぶり。感覚が戻ってくる。


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5P目、5.11a、ふたつめの核心ピッチ。時間が迫っていたのでフォローの私はユマールで抜けましたが、1箇所悪そうなところがあり、ペコマもそこで苦労していました。こちらもとっても面白そうなので次回やりたい!


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6P目、5.9、フィンガーからステミングやレイバックなどの立体的で面白いピッチ。セカンドが到着してちょうど15時になるところだったので、あと2Pで終了ですが、決め事を守り下降開始することにしました。
とりあえず、明るいうちに抜けることは普通に可能そう、ということが分かりました。セカンドははじめフォローしていて、途中からユマールに切り替えたのですが、割り切ってはじめからユマールしていればもうちょっとスピードアップ出来たかも知れません。


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しかし、ここからもすんなりとは帰れませんでした。4P目と5P目を繋げて70m強おりたら、ロープが重すぎてひけず、二人分の体重をかけて大苦戦。どうにか結びコブが手元にきて、ロープもだいぶ軽くなってホッとしたのも束の間・・・ずっと強風にあおられキンクも激しかったロープは程なくしてびくともしなくなってしまいました。泣く泣く、ジョシュアから大活躍してくれていた我らがハミングバードプロドライ70mとお別れし、そこからは80mロープ1本で下降しました。

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1P目を2回に分けて降りたけど、さいご微妙に地面に届かず少しだけクライムダウンしました。最後から2回目の懸垂ではひいたロープがクラックの奥深くでスタックして登り返し、というおまけつきでした。


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ヨセミテに来ると、毎回自分の弱さ、ちっぽけさを痛感させられます。2012年にはじめて来た時は、ただただ恐ろしく、何も出来ず、悔しさと惨めさで美しい景色を前に泣きました。「この場所で楽しく登れるようになりたい!」それがモチベーションとなって、ここまで来たように思います。そして、ヨセミテは「クライマーの聖地」と言われるだけあって、訪れ、クライミングするだけで心が浄化されていき、日常のしがらみから解き放たれて、全身がただのクライミング馬鹿になります。今回もそのヨセミテの魔法でただのクライミング馬鹿に戻れた私は、やっと心身ともに出産前の自分を取り戻せたような気がしました。


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そして、同時に、出産後から今までの自分は、あまりに豹変して違う人間になっていたと気づきました。毎日子供のことばかりで頭がいっぱいで、脳みそがとろけ、子供の世話を焼く自分にしか価値を見出せず、ペコマのこともだいぶ蔑ろにしてしまっていたと思います。出産前は「子供中心の生活なんてあり得ない、私とペコマの生活あってこそ」と思っていたのに、こんなにも人は変わるのか、というほどに価値観が激変していました。ちょっと健全じゃなかったかも知れない。

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でも、このヨセミテでそれも良い方向に変わっていきそうです。私はもっと進化できるし、もっと幸せになれる、ペコマと子供と一緒に。そういう自信が湧いてきました。ああ、ヨセミテ、来てよかった。また行きたい。お金ためよう(笑)。


4_IMG_5961.jpgクライミング馬鹿すぎる仲間たちと!


かな〜り長くなってしまったので、一旦終わります。
次回は移動やキャンプのことなど、ヨセミテライフについてまだまだお伝えします!

2018 秋 Yosemiteツアー 〜旅のTips〜最後の三日〜

今回4度目のヨセミテですが、備忘録的に、そしてはじめて行く方にも分かりやすい様に改めてまとめてみます。

【Yosemiteでの生活Tips―交通、キャンプ、買い出しなどなど】

1. 交通

・空港:今回ははじめてFresno Yosemite Int. Airport(FAT)を利用しました。

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空港は綺麗で、メタセコイヤの森もある。

San Francisco空港(SFO)を利用する方も多いと思います(私も3回目まではそうでした)が、渋滞がなくても車で4時間はかかるので、特に帰りの運転がいつも核心です。でもFresnoからならほぼ1本道で約2時間。渋滞もほとんど無いのでとても快適です。
アメリカン、ユナイテッド、デルタなどが乗り入れています。
国内乗り継ぎにはなりますが、それを加味しても断然楽でしょう。
今回はアメリカン航空でLos Angels乗り継ぎ。乗り継ぎ時間込みで15 時間でした。

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アメリカン、安いけどアイスとか出てきたし、日本語吹き替えの映画メニューも豊富だし、全体的に満足でした。

田舎の空港ですが(だからなのか)、とても清潔で、がら空きで、小さいので各設備がコンパクトにまとまっていてとても利用しやすいです。たぶん海外旅行初心者にはもってこいです(むしろLAX乗り継ぎが核心になるか?)。レンタカーのカウンターも並ぶ必要なし、スタッフも感じ良かったです。

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また、帰りは早朝便だったので、前夜に空港入りして1ビバークしたのですが、上記の理由から超快適に過ごせました。チャージステーションも貸切状態でした(笑)。

まあ、空港が空いていたのは、とりもなおさず。Camp4ががら空きになるほどにクライマー以外の観光客がYosemiteから居なくなる時期だったというのも大きいでしょう。

・車:レンタカーが断然便利です。アメリカではガソリンスタンドで日本のクレジットカード(正確には、アメリカ国内の住所登録のないカード)が使えません。日中に有人のスタンドで給油しておくのが一番簡単でしょう。Valley内の移動は、朝7時から22時まで無料シャトルバスが運行しているのでこれも相当使えます。

2. キャンプ

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キャンプは楽しいな〜。

・Camp4の受付:これまでは、初日の夜はHalf Dome Village(旧Curry Village)に1泊。翌朝超早起きしてキャンプサイトをとるためCamp4前のキオスクに並ぶという、過酷で半日潰れる作業を毎回やっていました。
でも今年はラッキーなことに10月から”Self-register”、いうなれば”無法地帯(笑)”になっていました。自分であいているサイトを確保したら、キオスクに備え付けの封筒に必要事項を記入してお金を入れ投函するだけ。24時間いつでもOK、並ばなくていいのが最高!

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だけど10月中旬まではCamp4がぱんぱんだったので、この「サイトを探す」という作業が結構ハイレベルでした。
まずFood Rocker(通称クマボックス)を片っ端から開けて空いているところを探す。でもどこも空いていないから、今度はテントをたたんでいる人を見つけて即交渉に行く。でも大抵「次は友達が使うんだよ〜」とか言われて断られる。朝のお茶してる人に「どっかあいてるとこ知らない?」って聞いても「いやー、分かんないけどたぶんいっぱいだよ」って言われ。最終的にはとりあえず適当にテントを張って、”ちょっとこのクマボックスの隅っこだけ貸してくれない?”とシェアを交渉する感じになります。
10月後半にもなるとキャンパーがほとんど居なくなるので、サイトもがらがらになり、楽勝です。
ちなみにこのself regi方式になるのは例年11月からだそうで、今年は何故か早かったみたいですね。

・Camp4のクマボックス:10月の終わりに新しくなりました!

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before→after


綺麗になってギーギーいわなくなったし、ロック方式も変わって指を挟みそうになることがなくなりました。かつ背が高くなったので奥まで見渡せ、出し入れ楽チン。とっても使いやすくなりました。

・焚き火:Fire circleがあるのでガンガンやりましょう。これがなきゃキャンプの醍醐味が半減です。しかも焚き火好きな隣人がいると全て任せっきりで火にあやかれます。小川山じゃそうはいかないよね。

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うちのサイトは主に赤いジャンパーの彼のお陰で朝からこのクオリティでした。朝は冷えるので本当に有り難かった(笑)。

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彼が来てからというもの、全て彼任せとなった。彼は小枝や段ボールなど必要としない。最初から巨大な薪だけを組み上げて、そこへ謎の液体をぴゅーっとふりかけ一瞬でどっかーん!とやるのだ。私の出る幕は無いと悟ってからは、肉だけスタンバイして「早く焼きたいな〜、焚き火まだかな〜」って待っていた。

国立公園なのでもちろん薪は(というか何も)拾っちゃいけません。Valley内のスーパーで$9で買えます。でも隣人が勝手に拾ってきて勝手に燃やしてたりはまぁします。

・シャワー:レスト日はシャワーを浴びます。Half Dome Villageにシャワーがあります。一応、有料です。それほど混んでいないし、ボディソープ、シャンプー完備。電源もとれるので髪が長い人はドライヤー持っていくと良いです。

・洗濯:Housekeeping Campにランドリーがあります。夜遅くまでやっています。この時期Housekeeing自体はシーズンオフで泊まれませんが、ランドリーだけがあいています。10月中は、洗濯1回$1.5、乾燥機10分25セントでした。それが11月になったらどちらも倍の値段に変わってました!だからやめました(笑)。

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1ドル札のみ使用可能な両替機があって、25セントコインにかえて使います。


3. 買い出し

・アウトドアショップ:Fresnoの街にREIがあります。ガス缶、ホワイトガソリン、ギア、ウエアなど大体のものはここで揃います。クリフバーなどの行動食類は高いのでスーパーで買いましょう。Parkから一番近いOakhurstという小さな街にも小さなマウンテンショップがありますが、品揃えはあまり良くありませんでした。
Park内、Half Dome Villageにもマウンテンショップがあります。こちらも大抵のものは揃いますが、消耗品など観光地価格になります。

・スーパー:Fresnoには格安スーパーWalmartがあります。

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Walmartはどの店舗も内装(トイレの位置とか)、商品の配置が全く同じなので分かりやすい。

生鮮食品も日用品も安いです。ちなみにWalmartのオリジナルブランド”Great Value”は全部が全部安かろう悪かろうってわけじゃなく、激安で質のいいものもあります。

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白パンとかピーナツバターとか美味しい。

でもGVのチーズは、"チーズのようでチーズじゃないもの"なので、Protein 0gです。など、気をつけたほうがいいものもあります。

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オレオの種類が豊富すぎ!

VonsはSafe Wayと同じ系列のスーパーです。生鮮食品売り場の肉や魚が特にオススメです。会員価格でお買い物できる"Safe Wayカード"は店員に言えば何の手続きもナシに即「ハイ」ってくれるので、絶対Getしましょう。

また、Oakhurstの街には訳あり商品取り扱いスーパーがあり、野菜などが更に安く手に入ります。
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レジが終わると店員さんが「あなたは今日(ここで買い物したことで)○×ドル得したわよ!」って言う謎のシステムあり。

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朝はパンかトルティーヤ。たまにベーグルとかマフィンも♪

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夜の主食はパスタとコメを隔日で。かけるだけのトマトソースが、夜遅くなった日など便利だった。

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レスト日の朝限定パンケーキ。ちなみに、写真左端に写りこんでいるが、包丁を買ってはいけない。なぜなら「北米には切れる包丁は売っていない」が大原則だからだ。分かってたのにまたやっちゃったよ・・

街での買い出しは上記の通りですが、日々の買い出しはValleyのYosemite Villageにあるスーパーでした。何でもあります。

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ところで、アメリカはお肉が安くて美味しいです。分厚くて巨大で調理するのが躊躇われるかも知れませんが、スライスして焼いてもいいと思います(焼き過ぎは禁物)。是非ご賞味ください!

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アイスはカロリーがやばいから登れた日だけ!

・薬屋さん:今回、思った以上にキズパワーパッドや絆創膏類を消費し、持って行ったものは使い切ってしまったので現地調達する必要がありました。さらに肋骨まで折れて痛み止めも全然足りなくなったので薬屋さんに行ってみました。品揃えは確かにスゴイですが、結論から言うとWalmartなどのスーパーでも十分足りるしその方が安いです。ちなみにPark内のスーパーには絆創膏微妙なのしかありませんでした。

4. トポ
クライミングトポは多数あります。SuperTopoの"Yosemite Valley Free Climbs"が一番スタンダードでしょうか。ただ、Separate Realityとか、載っていないエリア/ルートもあります。Big Wallのルートも載っていません。

一番テンションが上がって、Big Wall含め人気ルートがまとまっているのは、コレでしょう!
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この10月に新版が発売されました。カラー刷りで写真も綺麗でモチ鰻です!

この他に、SuperTopoのBig Wallルート集"Yosemite Big Walls"やBoulderのトポもあります。

5. その他
なんかあるかな?こんなもんか。

それでは本編(?)をお楽しみください。

【最後の三日】
11/5の朝、目が覚めた。ゆっくりと起き上がってみた。深呼吸をしてみる。肋骨はパコパコいっていない!

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ヨーグルトが美味しくて、Valleyのスーパーにあるやつは全種類制覇した。

Sさんは、最後は私が行きたいエリアに行ってくれるという!何から何まで有難い!!
遠慮せず、Nabisco Wall、Crimson Cringe、Tales of Powerをあげた。

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Cookie Cliff、"Nabisco Wall"遠景。

Nabisco Wall(計3ピッチ)は1P目のWaverly Wafer(5.11a)、2P目のButterballs(5.11c)が宿題になっている。3P目のButterfingers(5.11a)は、前回SさんのあとのFLトライで登れていたが、ボルダリーなフェイス系。対してWaverly WaferはOWからのfingerセクションが核心っぽいし、Butterballsは真っ向勝負のfingerだ。どちらも日本じゃなかなか出来ないクライミングだからまたやりたい。特にButterballsは、掴みかけた気がするフィンガージャムの技術をもう一度触って復習したい。

Crimson Cringeは恥ずかしながらもともと名前すら知らなかったルートだが、前回Sさんのトライを見ていて登りたくなった。スーパークラックが日本のヨセミテと言われるゆえんになったルートということで、やはり登っておきたい。

そしてTales of Powerは2年前から憧れていたルートだった。だが、今回1度行って間近でルートを見た時、想像以上に圧倒された。

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Separate Reality を通り過ぎてTalesの下降点に立った時、奈落の底へ落ちるような気がした。
実際、かなりかぶっている上、とりつきのテラスも延々スラブ状に傾斜している。そのためクラックに中間支点をとりながら下降しないと取り付きには降りられない。はじめはそうとは知らず壁を蹴りながら降りたが、結局取り付きには触れることも出来なかった。その後登り返してまた振って・・など散々苦労して、登る前に力を使い果たした。

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Tales取り付きからロストラムがよく見える。

ロケーションも、クラックの美しさも、かぶり具合も威圧的ですごい。これは絶対に登って帰りたいルートだった。

でも、私の頭の中にはすでに帰国後のことも浮かんでいた。Yosemiteで玉砕して日本で使い物にならないんじゃダメだ。
だから、肋骨を悪化させないためにも「1日2便まで」と決めた。それ以上はやらない。登れなかったら実力が足りなかったと思って来年以降またやればいい。

また、とりつく順番もたぶん重要だった。どうやらワイドムーブとロープ操作が一番肋骨に来るみたいだった。それで、ワイドとユマールがどちらも出て来るTales of Powerは最終日、と決めた。

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今回の大きな収穫は、「フィンガーって楽しい」「ワイドって楽しい」と思えるようになったこと!

結論からいうと、どのルートもその日1便目で登れた。
この頃になると私たちの行動パターンもこなれていて、暑い時間に真っ向勝負をかけるのはやめた。早朝と14時半過ぎからのトライに限定して、お昼はCamp4で優雅に過ごすのだ。その作戦も功を奏した。また、汁手の私の感触では、夕方よりも朝一の方が良かった。たとえタイムアップでルートに陽が当たり出しても、岩自体がまだ冷たいので、陽が陰ってすぐの午後よりもだいぶ良い感じだった。

とくにここ数年で一番出し切ったトライになったのがCrimson Cringeだった。かなり早い時間から陽が当たり始めるルートなので、トライ中はずっと照りつけられていた。かつ、前回のTRトライは痛すぎて途中から各駅停車エイドだった。ムーヴもプロテクションもほとんど覚えていない。

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"テーピングはズレるもの"だと思って諦めるしかない。

核心であるはじめのフィンガーを超えたあとも、その後のハンドセクションは長いだけでなく、少しかぶっているしレストポイントもない。ぬめってめくれあがったテーピングはジャムの邪魔するし。ランナウトせざるを得ないセクションながら、もういつ落ちてもおかしくない必死さ。重心が下がり、スメアした左足が滑り、ハンドがずり落ち、激しく肩で息をする。

そしてそこを抜けても、まだ終わりじゃない。最後のフレーク部分はムーヴを起こすのすらはじめてだ。
Sさんの、「レイバック」「ニーバーきめたらもう落ちる気がしない」という言葉を信じて突っ込むが、すでに前腕にも太ももにもふくらはぎにも体幹にも余力というものが残っていない。ニーバーががっつりきまっても落ちそう。レイバックも超全力。
身体張力が使えない。フリクションというフリクションを駆使して留まる。
きっとものすごく滑稽にもがき苦しんでいたと思う(笑)。

だから最後のノブを掴んだ瞬間、「やった!やった!」と叫んだ。

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せっかく撮ってもらったのに自分が小さ過ぎて見えない・・(笑)。


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Tales of Powerは、下半分はアプローチ。上半分のシンハンドが核心なのだが・・・、うん。たぶん「サイズ問題」だと思う。

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中間のテラスでテーピングを剥がす作戦が良かった。前日のCrimsonの傷もあったので、どちらにせよ1便が限界だったかも。

こうしてYosemiteの3週間半は終わった。

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このピザ美味しかったなー!

最終日も真っ暗になるまで登った後、Half Dome Villageで、このツアー最初で最後のピザを食べ、シャワーを浴びた。
Parkを出る前、Camp4へ寄り、まだあと数週間滞在する仲間たちに別れを告げた。


いつものように走る道すがら見えたEl Capの黒い影には、いつものように無数のヘッドライトの星たちがきらきらと瞬いていた。

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<完>

2018/11/2〜11/4 John Muir Trail Section Hike 〜Silver Lakes-Yosemite Valley〜 Day2-3

【Donohue Passを超えて】
11/3、4時半起床。少し寒いが、ぐっすり眠れて頭はすっきりとしている。心配された高所障害も全く出ていないようだった。
起き上がり、シュラフに入ったままの状態でまずバーナーに火をつけた。座ったまま微睡んでいるとテント内はすぐに温まった。シュラフを出る決心がつき、テントを出てBear Canisterを取りに行く。風はなく、辺りは静まり返っていた。

テントに戻ると今度は湯を沸かす。ひとりだと全てがマイペースで良いので気楽だ。朝ごはんはスーパーで買ったドライマッシュポテト。いくつもフレーバーがあって、お湯だけでマッシュポテトになる。安いし軽い。カロリーは1袋で約440kcalと、山の朝食にちょうどいい。

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でも作り方は大切。まず器に熱湯を注ぎ、そこへかきまぜながら少しずつ粉を入れていく。そうすることでしっとりとした美味しいマッシュポテトになるのだが、この逆順、つまり粉にお湯をかけるやり方では大抵うまくいかない。
しかし、朝から芋だけで440kcalを摂取するのは意外と大変だった。
この日は1袋分作ってしまったのに、食べきれず半分残した。そのせいで軽くなるはずの荷物がむしろ少し重くなったかも知れない。
ゆっくり準備し、テントを出たのは6時。それでもまだ辺りは真っ暗だった。

ここのところどんどん日が短くなっていて、明るくなる時刻は6時半を過ぎている。
テントを撤収していると、不意に人の声が聞こえた。同時に、揺れるヘッドライトの光がどんどんと近づいてくるようだった。
真っ暗なので顔は見えないが、どうやら15Lほどの小型ザックを背負ったトレラン風の2人組だった。スピードを保ったままの彼らと挨拶を交わす。一体どこから来て、どこまで行くのだろう。テント泊装備は持っていないように見えた。2人はそのまま足早に通り過ぎて行った。


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6時半過ぎ、私も出発した。東の空は今まさに昇らんとする太陽の陽で赤く燃え上がっていた。


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日がすっかり昇った頃にDonohue Passを通過した。ここから先はYosemite National Park内となる。

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稜線上には万年雪の残る高峰の姿が。

今日の行程は基本的に下りだ。当初の予定ではTuolumne Meadowsの手前で幕営するつもりだった。でも昨日予定よりだいぶ歩いたせいで、それだと今日の行程がかなり短くなってしまう。しかし問題なのは、「Tuolumne Meadowsの半径4マイル以内ではキャンプ禁止」というルール。Tuolumneの4マイル圏内に入ってしまったら最後、Meadows内の有料キャンプ場に泊まるか、通過して更に4マイル以上離れた、翌々日のキャンプ予定地まで行くしかない。でも昨日の感じなら、それも十分可能そうだ。

それに、昨日は念のため水を3リットル担いでいた。昨日1日歩いてみて、大体アプリの示す通りに水がとれることが分かったから、今日は思い切って1リットルに減らしている。
とりあえず行けるところまで行ってみるとしよう。

【休日で賑わうTuolumne Meadows】

標高約3370mのDonohue PassからTuolumne Meadowsまでは標高差約900mの下りになる。Tuolumneを通過することを考えると今日の行程は20マイル(32km)で、昨日の倍になる。得意な下りはスピードの稼ぎどころ、快適なトレイルを駆け下った。

岩場をひとしきり下りきって谷底へ。そこは、さながら尾瀬だった。

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尾瀬の歌を口ずさむ。


氷河が削り出した谷は、水流が削り出す日本のそれと違って広大で平らになる。
こんな谷底の大平原も国内では見られない珍しい光景だ。

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1時間に1回くらいは、ちょうどいい段差を見つけて座り、数十秒ザックの負荷を抜く。2時間に1回くらいはザックを下ろして補給する。そんな感じでマイペースに歩き続ける。この”1時間に1回くらいの数十秒レスト”がなかなか効率的で、大したタイムロスにならない割にその後のペースは上がる。こういうちょっとしたレストやウエアの着脱などは、誰かと歩いているときは「好きな時にいつでも」というわけにはいかず、時としてそれがスピードダウンに繋がる場面もある。ひとりの気楽さはこうした面でもプラスに働くところがある。

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景色に感動しながら楽しく歩いていたら、お昼頃にはTuolumne Meadowsに到着した。朝すれ違って以降人には会わなかったが、このエリアへ近づくにつれ急に人気が増した。土曜日だからか、観光客やトレッカーが沢山いた。人里に降りてきた、という気分だった。

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次々あらわれる巨岩。

はじめてクライミングでヨセミテを訪れた6年前、1週間滞在して以来のTuolumneは何だか懐かしかった。一番印象に残っているのはFair View Domeだ。Regular Routeという5.9、12ピッチの素晴らしいマルチがある。だがこの道中でその姿を見定めることはついにかなわなかった。


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快活そうな老夫婦が、大きいザックに興味を持って話しかけてくれる。
“2日前までValleyでクライミングしてたんだけど、今はBackpackingしてるの!”
簡単に説明したらそうなった。そして、ただそれだけのことなんだと気が付いた。
怪我をしたからとか、そんな理由は些細なことで、どうでもいいことだった。

【Cathedral Lakes、絶景のテント場へ】
Meadowsを無事早い時間に通過、本日の目的地であるCathedral Lakesまであと4.4mileの標識が現れた。時刻は13時過ぎ。十分明るいうちに着けるだろう。
最後の3マイルはまた登りだ。といっても至極緩やか。ここら辺でやっと、持参した1リットルの水を飲みきった。最後の樹林帯では、アプリで「水場」と表示されているところでも干上がっているポイントがあった。
Cathedral Lakesから3.5kmのポイントで、豊富な水流にあたる。テン場から一番近い水場はまだ上にあるのだが、ここで念のためまた1リットルを補給した。


多くのトレッカーとすれ違い、会話をした。大荷物を見て”JMTかい?Niceだね!”と言う人や、”もしかしてLakesで泊まるの?”と尋ねる人。その誰もが、”Cathedral Lakesはamazingだったよ!本当に!きっとsuper gorgeousな夜になるね!”と口を揃える。やたらと期待を持たせてくれるじゃないか・・。早く行ってゆっくりしたい!と思うと、歩速は自然に早まった。

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特徴的な形のCathedral Peaksがあらわれはじめる。

16時ちょっと前、テン場から約1kmのところにある最終水場にたどり着いた。しかし・・ここで不安が的中。沢は枯れていた。沢床は比較的面積がありしっかりとした水流だったはずだが、水音は皆無、湿り気すらない。
しかしさっきの水場までは往復5kmで、今から行くには遠すぎる。仕方なく、トレイルを外れて少し沢筋を遡ってみた。すると、数メートル上流に氷を発見した。

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テン場は湖のほとりの様だが、地図にもアプリにも水場マークはない。ここで水を作って持って行くのが無難だろう。ザックを下ろし、水作りをはじめた。

ナイフで氷を割って、呼び水を入れたウインドバーナーで温める。ここで濾過式浄水器が活躍した。松の葉や砂だらけの氷が溶けた水を、溶かしてすぐに浄水器に詰める。浄水器があるから煮沸する必要がなく、ガスの節約になる。そして浄水器の口からナルゲンボトルへ移し替える。これにより、人力で取り除くのはほぼ不可能に等しい大量の葉や砂も綺麗さっぱり除去することが出来た。

水2リットルを作るのに20分とかからなかった。合計3リットルの水を担いでまた歩き始めた。最後の登りだ。
この時間になると、もうあたりに人の気配はなかった。

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着いた。ここが今日のテン場だ。またしても一人っきり。
静かな湖の向こうで、白い花崗岩の大岩峰が悠々と虚空を支配している。
今夜もここら一帯、ざっと5km四方くらいの贅沢な空間を独り占めだ!


【湖と針峰、夕日にコーヒー】
17時、行動終了。本日は行動時間10時間半、移動距離は32kmだ。靴の中が蒸れてかかとの皮膚が少し痛い。靴下はもう少し薄手のものでも良かったかも知れない。

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湖のほとりにテントを張った。本来、JMTには”キャンプ指定地”なるものがあって、そこ以外の場所でテン泊してはいけない。だが地図(縮尺が大きすぎる)に示されている位置はざっくりだし、実際に囲いや看板があるわけでもない。シーズンオフで人が居ないのもあって細かい位置は分からない。適当に、あまり環境に影響がなさそうな場所を独断で選定した。

ここも標高約2900mと高めではあるが、昨日のテン場よりは暖かいし風もなかった。だーれも居ないから、大空の下で伸び伸びと着替えをする。楽だしとても気持ちが良い。

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防寒仕様にすっかり着替えたら、テントの外にマットを敷いてコーヒーのための湯を沸かした。食べきれなかった今日分の行動食をつまみながらCathedral Peaksを見上げる。湖畔には小鳥がつがいで居て、熱心にずっと地面をつついていた。

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熱々のコーヒーを舌の上で転がしながら、1日が終わりを告げる刻、その空色の変化を楽しむ。地平線に近づいた太陽光が複雑に屈折して生じたその橙色が飛行機雲を深く染め上げてゆく。刻々と変化するその様子をただ見つめるだけの時間。感覚が研ぎ澄まされ、頭は冴え渡る。でも心は穏やかだ。Wifiルーターを持ってきたものの、ずっと圏外。それでいい。こんな景色を見せてくれようとして、岩のことばかり考えていた私に、何らかの力が働いた。そう信じ込んでしまうほどに、この景色とこの時間は得難いものだった。


【Valleyへ】
翌朝、11/4は4時に起きた。昨日より30分早く起きて、30分早く出るつもりだった。昨日のペースで歩ければ、昼過ぎにはCamp4に戻れる。そうして5日、6日、7日と三日間をクライミングにあてられる。心なしか肋骨のパコつきも少なくなっているようだった。

今朝は昨日ほど寒くなかったからか、起きてすぐテントを出られた。朝一でもよおして、トイレ穴を掘ろうとスコップを地面に突き立てる。地面は凍っており、植物の根も張っていて硬かった。次の瞬間、まだ一打目だというのに、ぼきっという音をたててスコップはあっけなく折れた。

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やっぱりプラスチックじゃ駄目らしい。ま、$2だったし、いっか。
その後は、折れたスコップの先と石とを上手く使って何とか用事を済ませた。

今朝はマッシュポテトも随分うまくいった。あらかじめ熱湯を注いだ器に、粉を少しずつ振り入れながらかきまぜる。やはり半分くらいを残して丁度いい量のマッシュポテトが出来上がった。テント撤収をすませると、昨日より30分以上早く出発できそうだった。
しかし、何故だろう。すでに空が白み始めている。時刻はまだ5時半で、昨日は真っ暗だったはずだ。

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だがこの時は、11月第1週日曜日の午前2時に人知れずサマータイムが終わり、スマホの時計も自動的に1時間ずれるという事実を全く知らなかった。
そして日に日に日の出時刻が遅くなっているのも相まって違和感の域を超えず、気づけば朝焼けの美しさの前にすぐさま忘れてしまった。

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今日の行程は、Happy Islesまで17.5マイル。はじめに標高差150mほどのCathedral Passまでの登りがあり、一旦下ったあとに再度同じくらいの高度を登り返す。その後はYosemite Valleyの谷底まで標高差1600mを一気に下って行く。

Valleyが近づくにつれて、景観はこれまで見慣れていたものへと変わっていった。大きな山火事跡を通過すると、Half Domeの後ろ姿が見え始めた。

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此処まで来ると、もう冒険は終わったという感じがした。そうなると「のんびりひとり旅」は、ただの「下山作業」になった。ペースはどんどん早くなり、ザックを下ろす回数も意識的に少なくした。周りにトレッカーが現れ始めたらもう、自分のペースでは歩けない。今日何時までに着ければ、あれをして、これをして・・と雑念だらけになった。
そんな調子だから、最後のMist Trailの下りは一番キツかった。数日前も一度ぐるっと歩いており、知っている道だというのに矢鱈と長く感じられた。

Happy Islesのバス停が見えると、ほどなくしてバスがやってきた。空身の観光客たちが続々駆け寄って行く。何故かつられて私も走ってしまった。

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バスは休日を楽しむ人たちで大にぎわいだった。

【スイートホームに帰還】
Camp4へ戻ると、ボルダーをしていたGachioくんたちに会った。Silver Lakeで別れてからたった3日しか経っていないとは何とも不思議な感じだった。
その後、夕方になって他のクライマーたちもSさんもCamp4に戻ってきた。
みなこの3日間も変わらずクライマーで居て、クライミングをしていたんだな。当たり前のことがどれも新鮮に感じられる。
ツアーは泣いても笑っても、あと3日。たとえ明日の朝、まだ肋骨がパコパコしていても、私はもうくよくよしたりしないだろう。

今回、John Muir Trailへ行く決断をしたのはとても良かったと思う。小さなことがどうでも良くなったし、怪我をするたびに訪れるメンタルとの戦いに勝利するためのヒントを得られた気がする。そしてTuru-Hikeをしてみたいという気持ちもより一層強くなった。更に、この体験が私にとって特別なものになったのは、「一人だった」ということにあるだろう。シーズンオフで”solitude”を満喫出来たことが、自然との一体感をより強くしたと思われる。
ありがとう、ビッグアメリカの大自然。残り3日間も精一杯楽しむよ!

<JMT編完。「最後の三日〜Yosemiteまとめ」につづく>

プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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