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北米の野外災害救急法 Wilderness Advanced Life Supportを受講した。

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「これから5日間お伝えする情報、現場に使えそうなアイディアには普段みなさんが医療の現場では使わない考え方が含まれるかもしれません。医療というのは常に動的なものです。みなさんがもし少しでも疑問に思ったのであれば、なぜその考えに至ったのかをぜひ質問してください。私が伝える情報を「すべて正しい」と鵜呑みにしないでほしいのです」 by Dr. David E Johnson
(WMAJのFB投稿より引用)




スッキリしない天気の10月を北杜市の友人たちのお陰で楽しく過ごし、瑞牆バムもいよいよ後半戦へ・・。

fc2blog_20191109165710586.jpgコンプレ堂(何気に初)、ギャラリー夢宇、増富の梅まんじゅう、Asakoの美味しい朝ごはん!、ラン、束の間の晴れに朝練・・・


10/30からの5日間はクライミングをお休みして、清里にある「少年自然の家」へ移動し、野外災害救急法の講習会に参加しました。


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"WALS"(ウォールズ)と呼ばれるこの講習は、ウィルダネスメディカルアソシエイツ(WMA)ジャパンが開催しているいくつかのコースの中のひとつで、医師・医療者向けのコースです。
3年前にはじめてこのWALSと出会って衝撃を受けた私は、翌年ふたたびリフレッシュコースを受講しました。そして今回は2年ぶり三度目。確かな知識と技術を求めてまたこのコースに戻ってきました。


私自身の理解している通り説明しますと、このコースは、通常の医療プロトコルが通用しない環境、資器材も人的資源もインフラも不充分な環境でいかに助かる命を救うか、ということを徹底的に突き詰めて、学び、トレーニングし、身につける、シンプルで合理的かつ非常に実践的な内容です。

アウトドアフィールドはもちろん、戦場や災害現場などが想定されています。

そして、通常一般の方に教えているこの内容を医学的に更に掘り下げて、ディスカッションしながら気づきを得ていくというのが医師向けコースの特徴です。

このWMAの総代表であり、アメリカで救急医としてバリバリやってきた御年70を超えるDr. David Johnson、通称"DJ"が毎回来日して自ら講義をしてくれます。この方、頭脳明晰で、大量の文献を読み漁っており、常に最新の情報に明るく、どんな質問にも答えを持っているというスーパーマンみたいな人です(笑)。


冒頭の彼の言葉にもあるように、野外医療に正解を見いだすのは難しいです。街の医療と比べると、医学的根拠となる研究が圧倒的に乏しいのが野外医療です。しかも基本的にあらゆることが上手くいかないのが野外災害現場の本質。とにかく多くの情報を仕入れて、それを上手く取捨選択し現場に当て嵌めていくしかないのです。


というわけで、最近ほとんど使わなくなった(笑)脳みそ、正にフル回転の5日間です。


fc2blog_2019110916552989d.jpg朝は8時半から、お昼の45分休憩を挟んで夕方17時まで。夕食後も20時頃まで講義が続きます。毎晩宿題も出ます。


fc2blog_20191109165526b52.jpg評価法に従って、重要な生命兆候から順番に評価していきます。まずは教室で、つぎにフィールドで1対1で。写真は脊椎損傷の可能性のある傷病者を評価しているところ。


fc2blog_20191109173654590.jpg日を追うごとに、複数対複数での救助とか、状況もどんどん複雑になっていきます・・。ああ、タイヘン。ちなみにこれ、溝の中にあと1人いるんですね・・(笑)。自分が傷病者役も演じることでまた学びや気づきがあります。


そもそもこのWMAの野外救急法、北米でアウトドアに関わるプロフェッショナルたちは受講が必須だそうで、世界各国で開催されているため、自国のコースのスケジュールが合わなければわざわざ海外へ行ってまで受講するようなものなんだそうです。


北米発信ということで、日本の法律や医療の実際とそぐわないところも多々あるのですが、むしろ日本の病院でバリバリ働いている先生方には全く新しい考え方と出会う機会でもあり、得られるものはものすごく大きいと思います。


fc2blog_2019110916553384a.jpg実際の手技も色々練習します。背負い搬送、どれが一番ラクかな・・。


fc2blog_20191109165535512.jpg直接圧迫止血が難しい出血に対するガーゼパッキングや、汚染された創部の洗浄。


fc2blog_20191109165701709.jpg食道挿管を繰り返す私orz


実は私自身、日本登山医学会が主催する国際認定山岳医の資格を取得していますが、本家本元のヨーロッパさんとは文化も社会的背景も全く違う日本において、山岳医として現場で活動した実績はありません。それゆえ、practical(実用的)な野外医療についてより幅広く学びたいという欲求が常にありました。そして、少し前からWMAの存在は知っていてずっと気になっていたんです。やっと受講する機会を得て飛び込んだのが3年前。そうしてその時、「これだ!」と実感したのです。


「人は適度にストレスがかかった状態のほうが物事をよく吸収する」「だから教室を歩き回ったり、個人を指名したりするけど決して困らせようというつもりではない」と、DJ。


このコースでは、座学もたくさんありますが、もちろんただ座っていれば済むわけでなく(笑)、更に少年自然の家という広い施設を利用して野外で体を動かすトレーニングが主体です。そして最終日前日の夜には大規模シミュレーションがあり、受講生が救助チームとなってサーチ&レスキューをするというとーってもストレスフル(笑)なイベントがあるのです・・。


fc2blog_20191109165703c11.jpg大勢のボランティア(傷病者役)の方々の協力なくして開催できない一大イベント、ナイトシミュレーション。これまでに学んだことを総動員して傷病者を助けます。しかしインストラクターたちによる八方塞がりな状況設定のもとコテンパンにやられるのです!


fc2blog_2019110916553704f.jpg救助チームのトップ、Incident Commanderの記録。現場と本部の判断のせめぎ合いなど、毎年リアルです。


もうひとつ、このコースの魅力は刺激的な出会いです!


fc2blog_20191109165657714.jpg力を合わせ、バスケットで傷病者搬送!リーダーの的確な指示がとっても重要


インストラクターや医療アドバイザーの方々はプロフェッショナルとしてとても魅力的だし、受講生の方々もまぁ粒ぞろい(笑)。医療現場でバリバリ活躍されている一方で、一筋縄ではいかない、いい意味で"変わった"人たちの集まりです。


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秋晴れの5日間、登れないのが苦にならない(笑)、というか、毎日が濃密過ぎて、すぐ側にある花崗岩のことも忘れてしまうほど・・。


fc2blog_201911091655233b4.jpg数週間にわたるセイリングや、数泊のトレッキングツアー、ヒマラヤ遠征など、状況設定ごとに、医療者として持参する資器材を考える。抗生剤の選択ひとつとっても、「なぜそれを選ぶのか?」と質問されます。ちなみに、10代前半の喘息の既往のない子供たちが参加するトレッキングツアーに「なぜメプチンを持参するのか?」とDJ。「いちおう・・」としか答えられない私たちにDJは言います。「子供が参加するキャンプなどの野外アクティビティにおいて、その最中に喘息を初発した例はあるか?答えは、ゼロ!」とのこと!なるほどね〜。


fc2blog_201911091655309fc.jpg年齢を感じさせない引き締まった身体、そしてとってもジェントルなDJ!「前よりゴツくなったね!」って言ってもらえました!(笑)


私は、今はただのバムで、医者としてはショボショボですが、いずれは山で現場でドクターとして活躍できる、名ばかりではない"山岳医"になりたい、そんな夢を持っています。もちろんそれは病院でもっと実力をつけてからの話で、ましてやそれが"国内で"となれば、行政も巻き込んで何年先になるかはわかりません。でも、その時その時でやるべきことの優先順位をつけて、目的を見失わず、着実にステップアップしていきたいと思っています。


fc2blog_20191109165642bfa.jpgCertificateも無事更新!


お世話になった皆さん有難うございました!


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で、講習後はまた瑞牆へ。みんなと遊んでもらって、美味しいご飯も毎日作ってもらい(食べる専門)、3日前に瑞牆バムを終了しました(=レンタカーを返しました)。

fc2blog_201911091655182d8.jpg1ヶ月の相棒とおさらば!結局みんなのおかげで車中泊ゼロ!(笑)


慌ただしいですが、明後日からは中国、黎明(Liming)です!人生初の砂岩!そして人生初の中国上陸!
とりあえず(毎度のことながら)パッキング頑張ります!

妖怪朝型人間。

おはようございます。

私、宴会では決まって深夜2時を過ぎるとおちます。
そのせいで一部友人の間では、私が寝始めると「そろそろ2時かな」ってタイマー代わりになってたりします。
夜は苦手なんです。
昔っから朝型でした。
大学受験の時も22時には寝て朝4時半に起きて勉強してました。

その時のことを今ふと思い出しています。
今、1月末の専門医試験に向けて勉強中です。
問題集を試験までに最低3周はやらないとならないのに、まだ1周目の1/5くらいしか終わってない。
ヤバい・・・


でも今週末は恵那だよー!はじめての瑞浪だよー!

来月から本気出す!\(^o^)/



とも言ってられないので、夜はジムでへとへとだし、試験までは早起きして勉強することにしました。


職場の前にあるデニーズで、仕事始まる1時間前くらいにきて勉強。いわゆるデニ勉です。


でも今日は勢いあまって5時半に着いてしまった!!!





く、暗っ。



そんなんだから夜すぐ眠くなるんじゃないのか・・?



ところで、先日知人から「なんで授業中や電車の中では眠くなるのか」と聞かれたので、私がその一因だと思ってることについてお話しします。


形成外科ではよく「眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)」の手術をやります。なかでも「加齢性眼瞼下垂症」が多いです。
歳と重力に負けて上まぶたをあける「眼瞼挙筋腱膜(がんけんきょきんけんまく)」が伸びに伸びきった結果、まぶたが開けにくくなる疾患です。


その手術で皮膚切開のデザインをするとき、施設によっても様々ですが、私は患者さんに座って頂いた状態で行います。仰向けになると重力の影響が取り去られてまぶたが開けやすくなるので、手術のポイントとなる"開け具合"の調整がやや少なめになるからです。


そう、原因はここなんです。
人は横になっている時よりも座っているとき、立っているときのほうが重力のせいでまぶたは閉じやすくなっているんです。


だからといって、だから授業中は眠くなるんだ!と短絡的に言い切ってしまうのは語弊がありますが・・。


医療っぽい話のついでにもうひとつ。
風邪やインフルエンザの季節がやってきました。
私もコンペ前で体重少し絞ってるので風邪予防には気を遣ってます。






アルコールによる手指消毒はインフルエンザ含め多くの風邪ウイルスや細菌に有効です。
でも、手に有機物がついていると効果が下がるようです。至適なアルコール濃度も決まっているそうです。
ですので、やはり基本は手洗い。しっかり流水と石鹸で手を洗って手に付着した無駄なものを落とし、それからアルコール消毒剤を使うといいですよ。

でも、よくありますよね、こーいうの。





これは色んな人が出口を押して、毛細管現象で手の雑菌が中の液にたまり、菌の温床になっている可能性大です。流水でしっかりと洗うだけでも雑菌はかなり落ちますので、私はこのタイプの洗浄液しか無い場所ではせっけんは使わず手洗いしてます。


以上蛇足でした。
3連休晴れるといいな!

正しい爪の切り方

陥入爪(かんにゅうそう)、いわゆる巻き爪は私の専門とする形成外科でよく扱う疾患です。


足の親指に起きるものがほとんどなので、通常単に「陥入爪」という場合は足の親指のものをいうようです。


陥入爪になる原因として多いのは、ヒールの高い靴をよく履くとか、サイズの合わない靴を履いているとか、何かしら爪が側爪郭(爪の両サイドの肉)に食い込む要因が存在してます。


何を隠そう、私も少しだけなりかけてます。痛みとかは全然なく、今のところ特にトラブルは起きてません。


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患者さんの写真は許可なく使えないので、わたしの爪写真です(笑)。両足親指、爪の両サイドなりかけてます。



医学用語で、爪の両サイドの肉を側爪郭(そくそうかく)といいます。
爪の根元の皮膚は爪上皮(そうじょうひ)といいますが、その下には爪母(そうぼ)と呼ばれる組織があって、ここから新しい爪が作られます。


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これは上からみた写真。


上から見ると、とくに外側の角が肉に食い込んでるのが分かりやすいと思います。これが陥入爪です。内側も少しだけ肉に食い込んでます。これがひどくなると爪が肉に刺さって肉が切れ、強い痛みが出て歩きにくくなったり肉が炎症を起こして腫れたり、膿が出たりします。


初期の段階ではマチワイヤーなどの形状記憶合金を使って爪をまっすぐに矯正するような保存療法とか、もっと単純に爪と肉の間に綿を挟む方法(コットンパッキング)、また、伸縮性のテーピングテープを使って側爪郭を外側へひっぱるテーピングなどが行われます。
そういう姑息的手段ではどうにもならない場合、手術療法が選択されます。

私がよくやるのは「フェノール法」です。

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まず指ブロックといって指の付け根に局所麻酔薬を注射し、指全体の感覚を失くします。次に、上の写真のように食い込んでる部分の爪をずるっと抜いちゃいます。根元までしっかりです。最後に、そのままだと爪母からまた新たな爪が作られて再発しちゃうので、爪母をフェノールで焼き、爪が生えてこない様にします。
つまり結果的に横幅の狭い爪になります。


このように悪化すると厄介な陥入爪ですが、私はフォーマルな場以外でヒールの高い靴を履きません。背は低いけど、プライベートでハイヒールを選ぶことはほとんどないです。それでも陥入爪になりかけてるのは明らかにクライミングシューズのせいです^^;


ここで重要なのが正しい爪の切り方です。靴が合わなくて陥入爪になりかけてる人は割と多いのではないかと思いますが、病院のお世話になるかならないかの分かれ道は「爪を正しく切れているかどうか」、これに尽きると言っても過言ではありません。


ここでもう一度、2枚目の写真を見てほしいのですが、この矢印で示した食い込んでる部分、この部分の爪を切ってしまっている方も多いのではないでしょうか?ですがそれが大きな間違い、陥入爪を悪化させる原因です。



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この爪の角を痛いからといって落としてしまうと、あいたスペースに側爪郭が盛り上がって来て更に陥入爪が悪化するのです。病院に来られる多くの方はこの爪の角を切ってしまっています。そこでまず正しい爪の切り方を指導する事からはじめることが殆どです。


私たちはよく「スクエアオフに切る」という言葉を使います。爪の両サイドの角を落とさず、四角い状態を保ちます。同じ理由から爪を短く切りすぎるのもNGです。ただ長すぎてもひっかけて怪我をするので、指の肉からはみでないぎりぎりくらいまで我慢して爪を伸ばしてもらいます。とにかくこの「爪の角」が大切なんです。


私はこれを知っているので、爪の角を落とさないよう気をつけてます。それでもクライミングシューズという余りに無理のある靴を履かなければならない悲しい身の上、爪の角ははっきり言って邪魔です。とくに内側の角が人差し指にあたるんです。「切っちゃいたい!」でも我慢して切らずにいます。


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もう一度私の爪写真ですが、変な形だと思います(笑)。爪の切れ端が下に凸のゆるいカーブを描いているのが分かるでしょうか。これ実は、シューズと干渉しないようなるべく爪を切り、かつ陥入爪を悪化させない様にするため爪の両サイドの角だけを残し、爪の真ん中は短くするという何とも無理矢理な切り方。陥入爪が悪化したらシューズが履けなくなる、けど快適にクライミングしたい!という板挟みな状況からひねりだした苦肉の策です。


ほんとは、自分でフェノール法やっちゃいたいなあ、とも思います。指1本30分かからず終わる手術です。そうしたら爪は小さくなるわ陥入爪の心配はなくなるわで一石二鳥です。ですが、さすがに手術後数週から長くて1ヶ月くらいは痛くてシューズ履けなくなる気がします。それも嫌だなあと考え中です。



とにもかくにも、指は痛いわ爪は曲がるわ、クライミングって身体に悪いスポーツですね!(´・∀・`)

今月は山に行く

去年の8月から、出身大学の附属病院に戻って本格的に自分の専門科の研修が始まった。


私は形成外科だ。


形成外科は整形外科と混同されることもある。何をしている科なのかよく分からない人が多いだろうし、どこの病院にもあるわけではない。大学病院以外の市中病院では形成外科など無いことが多いし、形成外科があっても常勤の先生がいなかったり、常勤がいたとしても1人とかのことが多い。


美容外科も形成外科の中の1つの分野なので、「傷をきれいにする科」と思われていることも多い。
皮膚科がメスを持ったような感じ、と思われることも多い。
だが形成外科の守備範囲は広く、傷が汚い手術もやるし体の深いところも触る。
簡単にいうと形成外科は、頭の先から足の先まで全部やる。
体中の皮膚、皮下組織、筋肉、骨、血管、神経に関する手術をやっている。つまり脳みそと内臓以外の全部だ。
そして他科とのコラボレーション手術も多い。
だからいろんな科が集まっている大学病院でより本領を発揮する。
耳鼻科が癌をとったあと、なくなってしまった組織を他のところから持ってきて作り直す。
外科が内臓をくっつけて、その内臓を生かすための血管を形成外科がつなぐ。
形成外科はそんな科だ。


だから顕微鏡を見ながら血管をつなぐような長時間手術でうんうん唸ったり、女性の顔の傷痕をより目立たない傷にするにはどう切ればいいか?とうんうん唸ったりする。
そんな仕事が最近どんどん面白くなってきている。


そして、今の職場は山が好きだという私の生き方をちゃんと理解してくれている。
ある上司の先生は「山好きな人は、街にいるときの姿は仮の姿なんでしょ?」と、そこまでわかってくれていれば説明はいりませんね。
だからこそ山に行けるはずが急に行けなくなったりしても、「まあ仕方ないか、仕事だし。来週こそは!」と仕事にも山にも前向きになれている。


3月は2回の週末休みがあり、そのうち1回は実にひさしぶりに3連休だ。
2月はせっかくの休みが大雪で駄目になったりして全然アックスを振るえなかったので、3月は存分に満喫したいと思う。なんか最近あったかいけど。


フリーのほうもトレーニングの成果が出てきたか、徐々に調子が上がってきた。まだ山モードなのでトレーニングはしているがコンディショニングはしていない。つまり、かなりのデブである。
それでも今までよりパフォーマンスが上がっているから、こりゃ痩せたらかなり登れるのでは・・と痩せられない狸の皮算用をしている。


今週は10時間オペが2件もあるけど、睡眠不足に負けず登りにいくぞー!
目指せフィジモン!

新しい生活がはじまった

8/6からついに専門研修がはじまった。
普通の医学部を出れば、研修医が終わってすぐ後期研修といった感じで自分の専門科の研修がはじまるのだが、私の大学は特殊なので2年のブランクがあり、これからが本番、という感じ。
つまり仕事としては人生で一番忙しい時期になるし、将来の進路、自分が何者になるのかというのを決定する重要な時期でもある。


私は山岳医として活躍したいけど、それにもやはり自分の専門科というものがあったほうがいい。
私の場合は形成外科。
それが山岳医療にどうつながっていくか、活かせるか、それはまだ分からないけど、とりあえず私はレールにのっかって、専門研修を開始した。


この2年は泊まりで山に行くのも厳しいと思っていたが、どうやら上手くすれば隔週で土日が完全フリーになる。
この2年も専門研修を頑張りつつ、山の方も今までのようにはいかずとも、なんとか続けていけそうに思う。
平日はベースキャンプという素晴らしいジムで登れるし、私はこれからもクライマーで居続けられそうだ。
とにかくこの2年を将来につなげられるよう頑張る。
それしかない。


ペコマは医者としてはレールから外れ、自分の選んだ道を行くことになった。
それが楽な道なのか、いばらの道なのかはまだ分からない。
山には行きやすい環境だが、それが将来的にいい道なのかそうでないのか、それは自分の頑張り次第。
このお盆休みもペコマは山に行っている。
ペコマが山に行って強くなってくれれば、私たちパーティとしての総合力は上がるので、今の職場の自由度を活かしてペコマにはこれからも強くなってもらいたい。


9月にはヨセミテだけど、その前にもう一度くらいは日本の花崗岩でトレーニングできそう。
8月いっぱいのブランクをあけてヨセミテになってしまうかとも思っていたので、そこはちょっとほっとした。


今はまだ仕事がはじまったばかりでなかなか自分のペースで動けない。
仕事に慣れればもっと効率が上がって登る時間もより作れるようになるだろう。
幸いなことに圏央道にすぐ乗れる立地だし、良いジムもすぐ近くにある。
家に壁もある。
私はクライマーで居続けられそうだ。


と同時に、やっぱりこの2年で専門科をしっかりやらないと意味が無い。
ぼーっとしてたらあっという間にこの2年は過ぎてしまう。
ただ日々の雑務をこなすことしか出来ずに、かといって山にも満足に行けない2年にしてしまったら、本当に無駄な2年間になってしまう。
疲れたりストレスが多かったり、頑張ることをやめる言い訳になるような要素は盛り沢山な2年になるだろうけど、この2年を乗り切れたら一皮むけられるかな。


主婦業もこの2年は、比較的時間的余裕のあるペコマにお任せ。
家の事はペコマに任せて、私は仕事と山に集中する。


今日はベーキャンでボルダー。
常連さんたちとセッション。
ジムにいると、仕事中心の生活をしていることが不思議なくらい自然でいられる。
やはり登っている自分が真に本当の自分ってのはいつまでも変わらないな。


みんな所沢の家にも遊びに来てね。

プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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