2023/03/01
ガンガノ沢、広河原沢、米子などで冬限定レジャーを満喫。
1月、2月は、ありがたいことにWinter Climbingにも何度か行くことができました。今季(というかしばらく)はフリークライミングに集中かな・・と思っていたので、誘ってくれた友人たちに感謝感謝、そして快く送り出してくれた家族にも感謝感謝です!
手始めは尾白川下流域ガンガノ沢でアイスクライミング。2ヶ月先輩ママのSSさんと登りました!


1月26日の段階では錦滝は氷結不十分だったので巻き、F2をこえてシークレット滝へ。リードしたりTR練したりしてシーズン初めの肩慣らしをしました。シークレット滝は13cmスクリューがギリ入り切らない位の厚さでしたが、氷質は良く、安定して登れました。日が当たらないからアプローチが近いのに暖冬でも登れる貴重な練習場ですね。妊娠27週の時に篠沢七丈瀑に行った時以来、約1年ぶりのアイスリードでしたが、クラックのリードより怖さはなくリラックスして登れました。

1月の肉の日には、子供を義母にみてもらい、夫と後輩のHくんと3人で角木場トレ!Hくんはアイスクライミングがしたくて長野に引っ越したらしく、「夢が叶った」と言ってもらえて良かったです。はじめてJ&Nで食事もして充実の1日でした。

その2日後、1月最終日には、またSSさんと2人で八ヶ岳広河原沢左俣から阿弥陀岳へ。冬型のピーカン、八ヶ岳ブルーを満喫しました!




15m大滝は水っぽかったですが、最後の10m滝はかなり硬く乾燥してました。雪が少なかったので、ツメのラッセルは概ね膝、時々腰くらいで比較的すんなりと山頂へ抜けられました。
そして2月中旬には、山登魂の方々に混ぜてもらい米子不動へ行きました。急な大雨の翌日、先行していた4人に合流する形で入山し、夫に子供を預けて二日間登りました。


初日はHgrさんと不動戻しを登った後、時間が余ったので夜叉の1P目のみクライミング。不動戻しは部分的にシャワークライミングなところもありましたが、おおむね快適に登れました。

その日の夜は"神"食当Sさんによる豪華鍋パーティ!総勢6人で4テンに入り、わいわい鍋を囲んで各自歩荷した酒を飲む!ポテンシャルもモチベーションも超高い面々と楽しい山話に花を咲かせ、久しぶりの合宿みたいなテン泊にテンション鰻!でした。この日は2時起床で睡眠不足でしたが、22時過ぎまでアドレナリン出まくりでした。

2日目はまたHgrさんと、コブラを目指す・・。しかし前夜の降雪でトレースが完全に消えており、迷って1本奥の沢からアプローチしました。ラッセルで時間もかかり、間違いに気づいたところから右へトラバース。無事龍神に辿り着けましたが、すでに時間は昼前・・。
前日の情報から、「龍神はずぶ濡れクライミング」と聞いていたのでコブラを登ろう!と思っていましたが、この日はとても寒い日で、見た感じシャワーも無さそう。時間もないし、龍神を登ることにして、1P目のリードをさせてもらいました。
しかし、取りついてみるとやはりシャワークライミングでした。さっさと抜ければ濡れも少ないのだろうけど、私には無理です(笑)。デリケートな氷質でじわりじわりと上がっていき、ヤッケも手袋も濡れた側から凍っていく・・。手の感覚がなくなって力が入り、しまいには手袋が凍りついて動かなくなり、前腕はパンプが蓄積・・・そして痛恨のフォール!アックステンションして予備の毛手につけかえ、そこからは各駅停車で攀じ上がりました。そのころにはヨレで左腕に力が入らず、アックスがうまく打ち込めずモタモタ。どうにか傾斜の変わるあたりでピッチを切りましたが、そこはまだ本来の1P目の途中だったようです。
1P目40mとトポには書いてあるけど、実際は55mほど伸ばしたところが終了点。Hgrさんにリードを代わってもらい、1P目の終了点まで行きましたが、下山リミットの15時になってしまったのでそこにあったアバラコフをありがたく使わせてもらい下降しました。

2年前も思ったことですが、米子はただ大きいとか傾斜があるというだけでなく、往々にしてデリケート気味なさまざまな氷質に対応できないとリード出来ません。私にはまだまだハードルが高いですが、また良い勉強をさせてもらえました。
そして2月最終日は、先輩ママSSさんと行き先を相談し、荒川出合3ルンゼへ。とてもあったかい日で、その前から気温が上がりはじめ各地のアイスゲレンデ崩壊の報せを聞きつつだったので、右のナメ滝すら登れるのか半信半疑でした。でも行ってみると夢のブライダルベールがご健在!さすが北面の氷は強いですね。

しかし先行さんが1P目にいたので、見学だけして大人しく右のナメ滝へ。SSさんとつるべで登りましたが、全体に薄めだったのか、「ナメ」てないところもあり楽しめました。


アーリースプリングは見る影もなく。2017年3月に来た時はブライダルベールは大きく育って、アーリースプリングも登れたし、ブライダルベール左奥の滝も繋がっていたのでだいぶ様子が違いましたね。年々環境が変化しているような気がする冬山ですが、今シーズンもわずかながらでも冬ならではのクライミングや山を楽しめて良かったです。
細々とでいいから辞めずに続け、少しずつでも経験を増やし、亀の歩みでステップアップしていけたらいいのかなと思います。

当たり前のことかも知れませんが、子供に出会う前と後とで、いろいろな意味で私自身に大きな変化が生じた気がします。どこにいて何をしていても、不意に集中力が途切れた瞬間、一番に子供の顔を思い浮かべている自分がいます。氷点下の米子で氷瀑の中腹にぶら下がりながら寒さに耐えていると、暖かな家で子供を抱っこしている自分との余りの乖離に、一瞬何をしているのか、同じ自分の人生なのか、訳がわからなくなったりします。

どちらの瞬間も幸せを感じているのですが、幸せの質が違い過ぎて戸惑います(笑)。今まで自分の人生に存在しなかったものが増えたのだから、当然のことなのでしょう。増えた分減ったものもあるかも知れないけれど、トータルでは増えている、何かわからないけど何かが増えている、たぶん自分にとってより味わい深い人生になっている、そんな風に思うのです。

何に関しても、「食わず嫌い」は損なことだ、と改めて思います。「コンフォートゾーンを抜け出す」とか、「食わず嫌いをやめる」ということは、私のかなりの苦手分野で、今後もずっと自分自身の人生の課題となりそうです。