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2024/02/25〜26 戸隠西岳 P5稜

友人2人と雪稜を求めて戸隠に行って来ました!


私ふくめ3人とも、戸隠は今回がはじめてでした。また、一緒に登った友人HさんもSさんも、フリーや米子ではご一緒したことがありますが、一緒に山に入るのは今回がはじめてだったので、どきどきワクワクしながら準備をしていきました。


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HさんとSさんはふたりとも山に行きまくっている強強女子クライマー!
専業ママになりつつあるへっぽこな私ですが、二日間ご一緒できたことで色々と刺激をもらえ、またモチベーション鰻登りました。


当初は、三日間でP5からP1まで縦走しP1稜を下山する予定で計画していました。というわけで、P1稜の取り付きに1台車をデポして出発しました。でも直前で天気予報を確認したところ、二日目の夜に南岸が通過して以降冬型が強まり、三日目は暴風雪になりそうだったので、二日で下山するP5稜往復の計画に変更しました。


今年は雪がめっちゃ少ない!と各地から悲鳴があがっていますが、戸隠も非常に少なかったようです。
過去の他のひとの記録と比べることしかできませんが、かなり岩や藪が露出していました。


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また、数日前に気温が急上昇したときにできたものなのか、地面の露出したグライドクラックが随所にみられ、まるで春山のようでした。
というわけで、残念ながら「きのこ雪と格闘!」みたいな雪稜登攀の要素はなく、持参したわかんも出番なし。雪壁も2月の厳冬期のはずなのに春の雪渓といったかんじで、むしろ露出した岩に苦しめられました。ほぼずっとアイゼン登攀でした。


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初日は7時半に品沢高原を出発。林道の除雪終点にある大きな路肩に車をとめ、歩きはじめます。林道歩きはたった1kmほどです。それなのに歩きすぎて大沢出合を大幅に通り過ぎてしまい、ひたすら戻るというハプニングもあり(笑)、大沢の堰堤付近から取りついたのは10時くらいでした。

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堰堤からしばらく沢身を詰めていく人も多いようですが、沢床は水流や藪が露出しまくっていて歩けそうな状況に見えないので、大沢の右岸側斜面を藪に追いやられるようにして上がっていきました。


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丸山とのコルを左手に見つつ、標高1400m付近から尾根にのりはじめます。地形図に出ている岩地帯を右へ巻こうとしますが、地面の露出したいやらしそうな斜面に行手を阻まれ、さらに上へ。結局、岩地帯をちゃんと巻ききれずに崖っぽい悪いところにぶちあたってしまい、適当に登れそうな藪壁を登りました。


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雪壁にアックスを叩き込んでも、足を蹴り込んでも、気持ちの良い「草つきどん!」はほぼなし。雪が薄く乗っているだけですぐ下に岩が出てきて「かつん!」と弾かれてしまいます。全体を通して気の抜けない斜面が多かったです。戸隠は岩壁の要塞なんだなぁ、と改めて実感しました。


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この岩壁を右にかわした先で、また傾斜が出て来ました。


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テン場まであと少し、標高1700m付近で岩壁が露出。ここから3ピッチ分ロープを出して、やっと16時ころ、1720m付近の幕営適地に辿り着きました。


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稜線上の雪は硬く、シャベルも1本だったため、2-3人用マキシムナノを張れるだけのスペースを確保するのに結構苦労しました。


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ここで二手に分かれ、私とSさんはPVII(はじめに出てくる核心となる岩壁)の偵察へ、Hさんが1人残ってテント設営をしました。


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右のルンゼ取り付き手前


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左の岩壁基部トラバース


しかし、せっかく偵察に行ったものの、取り付きの確認は不十分なまま、疑問要素を残しながら、薄暗くなる中を撤退してきました。進路は二択で、岩壁を左へトラバースしてルンゼをあがるというラインと、そのラインのほぼ裏側となる岩壁の右側のルンゼを登るライン。どちらも行けそうに見えて悪そうで、決めきれず。ルーファイ力不足を痛感しました。


それと今回猛省点がひとつ・・・。当初全装備背負って縦走予定だったため、軽量化のためと私の判断で寒冷地用ガスを190g2つから1つに減らしました。経験上、節約すればニ晩くらいはもつだろうと・・。そうしたら、なんと一晩と翌朝1回の湯沸かしで空になってしまいました・・!OMG!
1泊で降りたので結果オーライではありましたが、もし予定通り2泊する行程だったら完全アウトでした。節約めに(?)使ったのにほぼ1晩でなくなったのは、ちょっと想定外でした・・(汗)。見積もりが甘すぎましたね。


7_GPTempDownload_20240228152805fdf.jpgHさんが歩荷してくれたウイスキーの雪割、サイコーに美味しかった!


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初日の夜は結構な風が吹いていて目が覚めました。雪もそれなりに降ったようでしたが、二日目の朝は一転、かすみのなかに陽光がさすほど一時穏やかな天気になりました。


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しかし、これから南岸が通過したら冬型になって天気は悪化していく一方のはず。朝4時に起きて6時半出発。下山リミットを12時に設定し、ザックを1つにまとめて登り始めました。


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0_OI000170_Original.jpg右前方にルンゼが見えている。が、今回は左へ。


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PVIIは、ひとまず岩壁の左のラインをもう一度探ることにして、昨日テン場に残ったHさんにリードしてもらいました。ビレイ中に陽光は消え、気温も下がり、雪がしんしんと降り始めます。昨夕は私が岩壁の直下の細いバンドをトラバースしようとして行き詰まったのですが、Hさんはその一段下の草つきバンドを上手にルーファイして切り抜け、目指すルンゼを登れました。


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このルンゼは今回の山行でナンバーワンの気持ちの良い「草つきどん!」を満喫できました。


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続く稜線上へ戻るための雪壁トラバース。ここはじゃんけんに勝ったSさんがリードしました。


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谷底まで垂直に切れ落ちている岩まじりの雪壁を、20mほどトラバースしていかなければなりません。
ラインどりは、少しクライムダウンしてバンド状になっているところをトラバース、太めの灌木にたどりつければビクトリー藪ロードです。Sさん、慎重にするするとロープを伸ばしていき、稜線上に復帰しました。ナイス!


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今回、3人でロープ1本で行ったので、真ん中の人はナノトラクションで登りました。


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少し雪稜を登ったら、VIIIの基部につきます。ここはじゃんけん無し(笑)で、昨日からじゃんけんに負け続けている私がリードさせてもらいました。

はじめ直上気味に太めの灌木を目指そうとして断念、Hさんのアドバイスを受け、一段下のバンドをトラバースすることにしました。P6との間に深く食い込んだ深淵なる谷底を眼下に、なかなかしびれるトラバースでした。上から垂れ下がって来ているワイヤーや細引きが邪魔でした(笑)。戸隠は1日に何度も鐘が鳴るのですが、トラバース中に10時の鐘が鳴り響いてました。


バンドを回り込んだ先は笹藪がすごく、さらにトラバースしていくのは悪そうに見えて直上を試みましたが岩にぶちあたりアウト。ロープを伸ばすのを諦めてここでピッチを切りました。


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続くピッチはHさんリード。少し右上ぎみに上がっていって岩壁をクリアしました。


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全然埋まってないネマガリタケの藪をかき分け、3人が稜線上にのった時点で辛くも12時直前。
あと少し、行けるところまで行きたい!という3人の思いは同じで、GO!


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細いリッジを綱渡り!


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9_GPTempDownload_202402281528574c1.jpg遠く見えるP5


P5手前の小ピークに這い上がると、前方(思ったより遠くw)にP5が見えました。そして、そのまま稜線通しに歩いて行こうとしたらギャップがあって無理。タイムリミットも過ぎているので、ここで終了とすることにしました。


0_GPTempDownload_2024022815283371c.jpg12時25分、小ピーク頂上で記念撮影!


さあ、帰りましょう。雪がどんどん強くなって来ていて、天候が悪化傾向なのが感じられます。


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6_OI000218_Original.jpgPVIIとPVIIIのコルからは登らなかった"右のルンゼ"を懸垂下降



5_GPTempDownload_20240228152852336.jpgこっち登るのも面白そう


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テントを撤収して14時半、下山開始!


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下山は標高1500mまでは登って来たのとほぼ同じところを降りていき、そこから先は、行きに巻ききれなかった岩壁帯をしっかりまくため、東方向へ伸びている枝尾根にのって、大沢のほうへ降りることにしました。
沢床まで歩いて降りられそうでしたが、流れが露出していて歩けそうになかったので、斜面をトラバースしていきました。

標高1400m付近でまた幾度か崖地形にぶちあたりながら、クライムダウンしまくってどうにかロープを出さずに大沢まで下降。


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降り続く雪で沢床は腿まで埋まるほどの積雪になっていましたが、足早におります。


もうそろそろ林道、というところで、ギャップが大き過ぎて歩けなくなり、丸山の斜面へ追いやられ、地形図にあらわれない沢地形などに苦労しながら、17時半ころ、林道に降りられました。


林道は、入山時とは別世界の雪景色でした。林道歩きが少ないのが素晴らしい。車には18時10分頃到着。
車の雪かきをして帰路につきました。


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今シーズンはほぼ初となった、まともな冬山行でした。ルートファインディングや、「勘」のようなものが鈍っていることをかなり感じました。強強のお二人に色々と助けてもらい、モチベーションをもらい、勉強になることも多くて、私としては「行ってよかった!」と思える山行でした。


我々の入山直前の3連休は、P1で事故が相次いだようでした。無事帰って来られたことに感謝しつつ、明日は我が身と身の引き締まる思いです。あまり山に行けていない今だからこそ、じっくりと自分の山行を振り返り、他の人の山行記録も参考にしながら、なるべく多くの学びを得て次に進みたいと思います。


5_GPTempDownload 2Hさん、Sさん、楽しい二日間をありがと〜!!


戸隠、あらためて、気を抜ける場所が少ない、岩に囲まれた要塞のような山でした。今回行けなかったP1、本院ダイレクト、西岳の他の尾根も、また来季登りに行きたいです。次回はきのこと格闘したい!テンション鰻!

2023/9/25、9/30甲斐駒ヶ岳赤石沢Aフランケスーパー赤蜘蛛〜the 3rd pilgrimage〜

今年、二年ぶりの"巡礼"に行ってきました。


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甲斐駒ヶ岳赤石沢Aフランケ"スーパー赤蜘蛛"は、これまでも何度か訪れている、我が国を代表するビッグルートで、フリー完登を意識し始めてからは早5年、今回で三度目の巡礼となりました。


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日本三大急登にも数えられる黒戸尾根を5〜6時間のアプローチでベースとなる8合目岩屋に到達し、そこから約1時間ほどのアプローチでルート取り付きへ至り、5.11台3ピッチを含む計8ピッチのクライミングとなります。6、7ピッチ目にあたる60〜70mの壮大なクラックが、つなげて登ると5.11dといわれている核心ピッチとなります。2020年にはじめて6ピッチ目の5.11cをリードし、ボロボロだったのですが、今回は6、7ピッチをつなげてトライし、完登出来なかったものの少しだけ成長を感じられました。


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今回のパートナー、ASAKOMANは2018年にワンデイトライしたときのパートナーですが、今回はキッチリ6、7ピッチをつなげて登る"レッジトゥレッジ"でRPし、その数日後には全ピッチをワンプッシュでフリー完登するという快挙を成し遂げました!


1_IMG_5308.jpg久々のカップ麺美味しかったな



二年前の2021年9月、このASAKOMANと「今シーズン赤蜘蛛リベンジしようぜ!」と話していて、そろそろトレーニング開始だな〜、と思っていた矢先に私の妊娠がわかりました。悩み抜いた挙句、「ゴメン、妊娠した・・山に入ってクライミングするのはやめとこうと思う。赤蜘蛛行けなくなっちゃった。ごめん」と伝えたところ、ASAKOMANは快く「もちろん、身体大事にしてな!」と温かい言葉をくれました。そうして二年が経った今年、私の方から「赤蜘蛛行きたい」と誘うと、「ちっぺと行こうと思ってたし!」と言ってくれ、今回の"巡礼"が実現しました。岩の状態がとにかく大事とわかっていたので、いい状態を掴めるよう、二週にわたって2泊3日で入山できるような日程を組み、今回のトライへと繋げることができました。


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核心の6、7ピッチ目のクラックは、やはり長くて面白い、登りごたえのあるルートでした。今回私は完登できませんでしたが、手応えは感じたので、来年絶対リベンジしようと思います。2週間後からのヨセミテ遠征前にとても良いトレーニングにもなったので、色々足りてなくて反省点だらけだったけど、やはり行ってよかったと思いました。


0_IMG_5309.jpgコンディションは2回ともばっちりでした!



そして今回、2日のレストをはさんで2回も二泊三日で入山でき、お留守番してくれた旦那さんと一歳の坊には感謝感謝感謝です。テラスでセカンドビレイをしながら、坊がニコニコしながら踊っているのを妄想してしまうような、全然クライミングに集中してない不届きものですが(笑)、これからもテンション鰻で精進していきたいと思います!

3_IMG_5306.jpg2回目の入山初日は中秋の名月でした


0_IMG_5321.jpgヤマハハコ、マツムシソウが沢山咲いてました!


最後に改めて、ASAKOMAN!圧倒的な完登おめでとう!!ホント〜に強かった。一緒に登れて、モチベーションがめっちゃ上がりました。

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あ〜。楽しかったなあ。早くまた行きたい!


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備忘録:6、7ピッチ目の"レッジトゥレッジ"は70mロープで十分(60mロープで足りるという情報多数)。
持参したギアは#.3〜#1×3セット、#2 ×4、#3×2、ヌンチャク×5、AQD×8、120cmスリング×4。

試験三昧の1ヶ月。

あまりに暑すぎる今年の夏。
標高700mほどの我が家は朝晩は涼しくなりますが、それでも「例年にない暑さ」と地元の方々は口を揃えます。


4_IMG_4238.jpg人生初花火。

我が家の坊(呼び方が定まりませんでしたが「ぼん」に決まりました)は、毎晩数百ミリリットルはあろうかという滝汗をかいて、おねしょ防止シーツを大活躍させています。



標高の高いところで久しぶりに無雪期アルパイン行きたいね!ということで、両親に来てもらって坊をお願いし、夫婦で室堂へ行こうかと計画していたら、台風7号が日程をぴったり合わせてきたので、急遽東へ退避、巻機山で沢登りなどしていました。


巻機山米子沢。数年前にスキー滑降しましたが、無雪期はお初です。

9_IMG_4038.jpg今回は敢えてお散歩スタイルで入渓。


7_IMG_8520.jpg水はそれほど冷たくなく、Tシャツ1枚でも問題なし。


8_IMG_8526.jpgなるべく巻かずに直登を試みる。ここはワイドハンドとフィストで超えました。


6_IMG_8530.jpgこの滝はフリクションムーヴで結構難しかった。


5_IMG_4091.jpgソバナが綺麗に咲いてます。


4_IMG_4092.jpg大高巻きは1箇所だけで、そこは遡行図とは違う左岸を巻きました。あとはほぼ沢筋を直登できました。


3_IMG_8533.jpg次々と出てくる大小さまざまな滝登りが楽しい。


2_IMG_8538.jpg大股開き!


6_IMG_8540.jpgハイライトとなるフィナーレは、数百メートル続くナメ!


5_IMG_8544.jpg「ナメてんじゃねーぞ!」と悪態をつきながら、天国のナメをゆきます。


1_IMG_8547.jpgしかも登るにつれ傾斜がゆるくなるという天国設計。最後の藪漕ぎも最小限!


0_IMG_4115.jpg蓋を開けてみれば台風は予報よりだいぶ西に逸れましたが、米子沢おさんぽ楽しかったです。


しかし遊んでばかりもいられません。
8月20日には通訳案内士試験の一次試験が、その翌週には登山ガイドステージIIの検定2つ(計4日間)が待ち構えている、忙しい半月でした。


3_IMG_4316.jpgあずさで上京し、通訳案内士試験へ。坊は人生初あずさでした。



通訳案内士試験のほうは、昨年不合格だった「日本歴史」の1科目のみ受験しました。自己採点では93点ほどと思われ、たぶん合格したと思います。ということで、次なる難関である二次口述試験の対策を本格的に開始しました。


2_IMG_2634.jpg久しぶりにメラメラガールズで集まってクライミング!初日は湿気りすぎの瑞牆、翌日はカラッカラの七賢の岩場でした。


1_IMG_2680.jpg夏だから花火もしたよ!



また、登山ガイドの検定試験のための下調べや勉強なども並行してやっていました。ペコマと一緒にロープワークの練習も数回やりました。4日間連続の検定はとっても濃密で疲れましたが、勉強になることだらけで充実しました。また、嬉しいことに人脈も全国レベルで広がりました。年代もバックグラウンドも多種多様な方々が集まっていて面白かったです。


0_IMG_4590.jpgマツムシソウが可愛すぎた。



登山ガイドの資格は、周囲の山岳医の先輩方などから「とっておいた方がいいよ」ともう何年も前からおススメされてきました。同じくおススメされていたスポーツドクターは取得したものの、登山ガイド取得にかかるお金や時間を考えると、実際にガイドの仕事をするビジョンが湧いてこなかったこれまでは、あまり積極的に取ろうという気にはなりませんでした。


でも、「とっておいた方がいい」程度のモチベーションで受験を開始しなくて正解だったと今は思います。今は、ガイドとしてお客さんを楽しませる仕事にとても興味があるので、お金や時間をかけて取得を目指すことに意義を感じますし、これまでもDiMM(国際山岳医)やその他講習、ツアーなどで関わりのあった尊敬するガイドさんたちの世界により近づいていけることにも魅力を感じています。


さて、そんなわけで忙しい8月後半でしたが、これからしばらくは試験や検定の類はいったんお休み。通訳案内士試験の二次口述試験は12月だし、あと3つ残っている登山ガイドの検定や講習は全て2月以降です。


次なる一大イベントは、10月のヨセミテ遠征です!今回も家族みんなで行きます。とりえあず航空券だけとりました。もう8月も残りわずかなので、出国の日はあっという間にやってくるでしょう。かな〜り鈍ってしまった身体を再度、作り直していきたいと思います。


ということで9月もテンション鰻登りです!

1歳3ヶ月の子供と一緒に北岳に登った。

「我が子と山登りしてテン泊したい!」

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ということで、家族3人での北岳登山を計画しました。
ペコマと話し合った結果、テントの予約が必要ない肩の小屋に1泊するプランに決まりました。


1歳3ヶ月になる我が家のおチビさんが標高3000mを経験するのは、もちろんこれが初めてです。
高所環境が子供に及ぼす影響が大人と比べてどう違うのかについては、十分な見解が得られていません。
一応、以下のようなUIAA MedComから2008年に出された提言集があります。


国際山岳連合医療部会(UIAA MedCom)公認基準
(その9)高所における子供達



これによると、高所による影響は、大人と子供とで大きな違いはないだろう、と解釈出来ます。でも、もし高山病になった場合、大人なら不調を自分で気付けるし、対処できるし、他の人にも伝えることが出来ますが、とくに小さい子供ではそこがうまくいかない可能性があり、その場合治療が遅れる危険性があるので注意が必要です。
ちなみに今回、2日間を通して、おチビさんの「発語前の乳幼児対象のレイク・ルイーズ症状スコア」は0点(症状なし)でした。


また、高山病以外では、寒さや紫外線の問題があります。小さい子は大人より全身の体温を奪われやすく、末梢も冷えやすいことを念頭において対処すべきです。また、標高が高いところでは地表へ届く紫外線量が増えるので、帽子などの日除けをしっかり使い、日焼け止めをこまめに塗り直したほうが良いでしょう。


ということで、うきうきワクワクで出発しました!


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芦安はうちから40分ほど。始発のバスにどうにか間に合いました。


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バスは3台出て、そのうち我々が乗ったバスはラッキーなことに貸切でした。


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今回は、ペコマに背負子でおチビさんを背負ってもらい、テント泊装備を詰めこんだザックを私が担ぐことにしました。


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知人から譲っていただいたドイターの「キッドコンフォートII」は20Lくらいしか荷物が入らないので、おむつ8枚、おしりふき、着替え、おチビのおやつ、ベビーフード、おチビの防寒具とレインウエア、500ccテルモス、おチビのストローマグ、ペコマの1Lナルゲンでほぼぱんぱんです。その他3人分のテン泊装備は全て残りのザック1つに詰め込み。水は、肩の小屋までの分を想定して1人1.5Lくらい持参しました。


初日のみ、友人の若者Hくんが北岳はじめてとのことで、日帰りで来て一緒に登りました。入りきらなかった水入り1.5Lナルゲンと行動食を少し持ってもらえたので助かりました。


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お花の最盛期は過ぎていたけれど、まだまだとっても綺麗でした。さすが花の名山北岳!

0_AFA76C68-84E8-4C96-A596-CF1B6A8BC977.jpg左上から、キタダケトリカブト、タカネナデシコ、コバノコゴメグサ、ヤマルリトラノオ、ハクサンフウロ、チシマギキョウ、オンダテ、シロバナタカネビランジ(勉強中)


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御池小屋でパトロールを終えた先生方にご挨拶できました。


灼熱ではなかったものの風があまりなく、やはり汗だくになりました。
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バットレス第4尾根が見えます。Hくんのお友達が登っていた様子。


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肩の小屋までもうちょっと!


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11時過ぎ頃肩の小屋に到着!着くや否や、よさげなサイトに荷物を転がしてとりあえずビールで乾杯。日帰りのHくんはノンアルです。
Hくんは帰りのバスもあるので先に登頂して帰って行きました。またね〜!


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我々は歩荷してきた黄金の御殿を建て、おチビにお昼をあげてからゆっくり出発しました。


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夜叉神からバスに乗り込んできたドイツの方が何故かすももをくれたのでありがたくいただきます。脱水の身体に甘酸っぱい水分が染み渡る!


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山頂はかなりガスってたけど、団体さんでいっぱいで賑やかでした。おチビはとりあえず大好きな岩登りをはじめます。


4_IMG_3727.jpg山頂カフェで2回目の乾杯!



コーヒーを飲みながら山頂写真撮影の混雑が緩和するのを待ち、他の登山者にお願いして撮ってもらいました。
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すると、通りがかりの10名ほどの団体さんがおチビに大声援!おチビが下を向くと「こっちこっち〜!」とみんなでお手伝いしてくれました。ありがたや。


そう、彼は少し「にこ」っと笑うだけで「えらいわね〜」と褒められ、背負子の上で寝ているだけでも「えらいわね〜」と褒められます。居眠りしていて褒められることなんて、大人になったらまずないことですね・・。


無事記念撮影も終えたところで雨が降ってきたので下山です。さ、降りて宴会の続き!


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ちなみに水場はテンバから往復30分で、このときはほぼ枯れてました。気の遠くなるような時間のかかる水汲みでした。でもせっかく行ったから粘って7リットル分汲みました。肩の小屋で買うと1リットル200円なので1400円分です。


0_IMG_3759.jpgういたお金で生ビール!冷えてて美味い!(雷鳥のイラストつき)


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肩の小屋前の広場で小屋泊の方やお隣のテントのおじさんとくつろいでいると、さっきまでガスガスだったのに明るい陽が差してきて、雲がダイナミックに動き始めました。


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まず山頂がくっきりと姿を見せました。


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鳳凰三山方面も、雲があるおかげで奥行きのあるダイナミックな景観になってます。


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そしてついに甲斐駒ヶ岳も姿を現しました!でもこれはほんの一瞬でした。


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日が落ちて寒くなるまで、飲んだりおしゃべりしたり写真を撮ったりしながらゆったりと過ごしました。子供と3人で過ごす贅沢な時間。まさに至福のひとときでした。


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夕飯を食べて消灯したら、おチビはわりとすぐ寝てくれました。アメリカで40日も生活したテントにはすっかり慣れっこのようです。お気に入りの毛布を持参したら、嬉しそうに戯れてました。


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3人用エアライズのDXフライ仕様。前室が大きくて、小さい子連れキャンプには重宝します。重量的にもポール1本と布地が少し増えるだけなのでそれほど負担になりません。


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夜中は風雨が激しくなりました。幸い、出発する朝5時頃には、強風は残っていましたが雨は止み、朝焼けが燃えてました。

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「風強すぎ!」と怒ってます。


今回はホシガラスにもイワヒバリにもサル(!)にも会えましたが、天気が悪かったのに雷鳥には会えなかったのが少し残念でした。


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お父さん、おチビ、楽しい2日間をありがとう!
もっともっと一緒に色んなところへ行きたくなっちゃいますね。

2023/6/25 蓼科山登山、6/27尾白川鞍掛沢〜乗越沢

6月は日本登山医学会の学会に参加、今年度から挑戦予定の登山ガイドの筆記試験を受験、と大きなイベントがあり、2回も上京しました。


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今年の学会は埼玉大宮で開催されました。用事があって2日目の午前までしか参加出来ませんでしたが、おもしろい演題が多く、懇親会参加でまた人脈も広がり、刺激とモチベーションをたっぷりいただいて帰りました。



イベントのない休日は山やクライミングの予定を入れていたものの、雨やらなにやらでキャンセル続き。
フラストレーションが溜まりはじめ爆発(?)の寸前で、ようやっと晴れの日とお休みが重なって山に行けました!


6月25日は1歳になった息子(以下、坊)を背負って蓼科山に登りました。
背負子(ドイターのKid Comfort II)での本格(?)登山はこれが初です。


0_IMG_1989.jpg晴れの日曜日で混みそうなので早起きして、登山の起点となるすずらん峠園地駐車場へ。6時半過ぎに到着しましたが車は余裕で停められました。というか、南八ヶ岳ほどの人出がないのか、山頂の記念撮影以外は渋滞もなく気持ちよく登山できました。


20230628122011d47.jpeg後ろの様子が見えないのでセルフィで確認しつつ登る。寝てます。



20230628122016a52.jpeg1時間ほど歩いて、ちょうど中間地点で朝ごはんタイム。寝てます。
20230628122015877.jpeg頂き物の東京粉末のプロテインバー、美味しかったです。


202306281220175b4.jpeg列にならんで登頂記念撮影を終えたあと、山頂で30分ほど、草むしりと岩登りを楽しんだ坊でした。


20230628122018724.jpeg帰りは背負子に乗せると「んたーた!(もっと遊びたいのに!)」と叫んでいましたが、カンバの枯れ枝を握らせてあげると大人しくなり、ほどなくして「からん」と、枝が落ちる音が。寝ました。




登山をはじめて最初の1足は2007年頃に購入したAKUのスリーシーズン用シューズでした。そのAKUのハイカットシューズでアルプスや残雪の東北100名山などを歩き回りましたが、その靴が引退して以後は冬靴以外のハイカットの靴を1足も持っていませんでした。ローカットのアプローチシューズとトレランシューズ、その次はゲイター付きの冬靴、という布陣で、両者の「中間」の靴が不在のまま、それでもとくに不便を感じずに過ごし10数年がすぎました。



その間、富士登山のお仕事はずっとトレランシューズで乗り切り(悪天候のときは不快指数マックスでした)、キリマンジャロ登山のお仕事の時だけ流石に夫ペコマのお母さんのスリーシーズン用シューズをお借りしましたが、やはり個人山行では「中間の靴」不在のまま登ってきました。


とくにホカオネオネのスピードゴートはビブラムソールでグリップも良く、ギアとロープを背負って黒戸尾根を駆け下れる位スペックは充分だし、ライト&ファストを追求していたここ数年の山行では不足を感じる場面がありませんでした。


しかし、2019年に単独で挑んだアルパマヨのキャラバン中は、荷物が35kgくらいいってたので、流石にローカットのトレランシューズはこたえました。岩場歩きでは足裏が痛く、重荷にはバランスが不安定で、明らかに靴のスペックが足りていませんでした。この時ばかりは靴底が硬いハイカットの靴が欲しくなりました。でもやっぱり、普段出番があまり多くない「中間の靴」を買うタイミングを逃し続け、そして今に至ったわけです。


でもこれからは、登山ガイドの試験も受けるし、山のお仕事も増えたらいいなって思うし、きちんとした「中間の靴」が必要だなと思い始めました。今持ってるアプローチシューズとトレランシューズがどちらもボロボロになってきてそろそろ新調したくなってきた、というのもひとつのきっかけでした。


というわけで、一週間前に上京した際、神田のICI登山本店で購入したエクイリビウムLT GTXを蓼科山のデビュー戦に履きました。もともと足関節がユルユルなので、実はハイカットは筋力的にとても楽になります。背中に9.5kgの坊+アルファを担いである程度ゆっくり丁寧に登り降りする必要があるので、靴底がしっかりしていて、かつ足首を安定させてくれるハイカットシューズはまさに適任だったと思います。


20230628122013ebb.jpeg靴底が適度にしなるのと、軽量なので歩きやすい。あと靴紐がオシャレ。この日は暑い日だったけど、蒸れもそれほど感じなかった。


来月の富士山のお仕事でもぜひエクイリビウムちゃんでまいりたいと思います!


20230628122020d2a.jpeg下山後は、通りがかりに気になったBERGというパン屋さんに立ち寄ってランチしました。


20230628122025a14.jpegパン2つとバナナケーキとカフェラテを購入し、ベビーフードを持ち込んでテラス席でゆったり。きのこシチューブリオッシュと塩じゃがベーコンパン、どちらも美味でした!端っこをほんの少しあげてみると、坊も美味しそうに食べて、「んたーた!(もっとくれ!)」とせがまれて以後エンドレスでした。


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そして昨日は、念願の沢はじめでした。


202306281220244e2.jpeg10時スタート!


矢立石ゲートから林道をジョグしてアプローチ、林道終点から入渓し、鞍掛沢〜乗越沢を遡行して鞍掛山と駒岩のコルに詰めあがります。15時までに下山というタイムリミットがあったので、鞍掛山展望台は割愛して、日向山方面へ稜線を移動し、日向山の手前で錦滝へ降りる登山道に入って、錦滝からはまた林道をジョグして帰りました。


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さっそく泳ぐペコマ。私は装備が貧弱だったので弱点を突いていきます。


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朝はなぜか雨降ってたけど、入渓するころには晴れてきたので水がきれいに光ってました!


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巻けるところは巻いちゃったので、持って行った30mセミスタロープは出番なし。


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とはいってもシャワーなしは寂しいのでなるべく水線に近づいてみる。


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シャワークライミングは楽しい!季節の移ろいを感じます。


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水は冷んやりと冷たい。


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源頭にて。さすが南アルプスの天然水は我が家の水道水より美味です。最近ミネラルウォーター買ってないから、久しぶりに美味しいお水飲んでゴクゴクと止まらなくなっちゃった。


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乗越沢出合でお昼休憩し、「詰めでハマらなければ時間は余裕だね」っと一安心。Goproは広角防水は素晴らしいけど接写が弱いのでせっかくのお花が残念なピンぼけに。ちなみにケータイは家に忘れました。アザミはひくほどデカかったけど、幸いアザミ地獄はなく平和な詰めでした。10時歩き始めで13時無事コルにトップアウトしました。


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錦滝は今年の1月の終わりにも来ています。その時は氷結不十分で巻いて上部の氷瀑を登りましたが、夏にこうして見ると、これが完全氷結するってスゴイもんですね。ちゃんと冷え込む冬がこれからも来て欲しいです。


やはりこうも暑くなってくると、標高を上げて水遊びするのが気持ち良いですね。(蓼科は、それでも十分暑くてやや脱水気味でしたが・・。)


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来週はどこへ行こうかな〜とテンション鰻です!はやく梅雨があけるといいな。

プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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