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2019/7/7 Isle of Skye/ Cuillin Hills traverse

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Skye島のCuillin Hillsトラバースは、スコットランドで人気の岩尾根スクランブリング縦走です。
大抵の人がビバークを入れて全山縦走しますが、タイムアタックをする人もいるようです。
スコットランド在住の日本人の方に色々と情報を聞いていた中でオススメされ、行ってみようということになりました。


でも、全山行こうとしたらたぶん、車2台とか、何らかの輸送手段が必要になります。
私たちはワンデイで完結したかったので、なんとか歩いて戻れるようなラウンドトリップを計画しました。


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キャンプ場の駐車場に車を置いて海からスタート。一番北側のピーク1つを端折って降りてしまいますが、ほぼ全ピークを踏んでトレイルに合流し、車道を目指します。できる限りヒッチハイクを試みますがだめなら4マイルの車道歩きでフィニッシュ!


朝4時に宿を出て海辺のキャンプ場を目指します。

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道路で寝ている羊たちを起こして走ります。岩岩した山並みが見えて来た!


車をとめてパッキングし、6時半くらいに歩き始めました。

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ハーネスは装着して、ペコマが35L、私がトレラン用の20Lザックに、60mダブルロープ1本(ちなみにロープは37mあれば足りるそうです)、キャメロット#.3〜#1を1セットとナッツ1セット、各自クライミングシューズと水1.5〜2リットル、行動食に防寒具を携行。

はじめはトレイルを辿り、途中から外れて標高350〜400mくらいをトラバース。


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途中、鹿の大群と遭遇しながら


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一番海側のはじめのピークへ、南西斜面を適当に登ります。草付きとガラガラのガレ場を登っていくと・・


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いきなり細い尾根の上に出、切れ落ちた向こう側の景色が開けました。縦走開始です!


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朝はガスが濃かったものの、歩いているうちにどんどん視界がひらけてきました。基本ケルンなどはないけれど、よく歩かれているようで踏み跡は明瞭。クライミングパートもよく見れば登られているラインがわかります


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ザ・尾根!とでも言うべき素晴らしい岩尾根をよじ登り、走り、下ってまた登ります。はるか下の湖のほとりでは・・


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ピクニック?楽しそう!


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そして、そこかしこにビバーク跡というか、ストーンサークルがあります。この景色の中でビバークなんて最高ですね


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前方に見えているのがこのラインの核心部となるギャップ部分。尾根の地形は複雑で、通れるところは比較的限られているのでルーファイが大切です。ルーファイを間違うとリカバリーにクライミング能力が要求されます(笑)。


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こんな絶壁のギャップも結構あり、行程の後半になるほどその複雑さが増していきました。ここは懸垂で降りたあと、スタカットにしてS(Severe)のラインを登りました。


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さあ、今日は長い1日なのでガンガン行きましょう。前方に見えているピョコンとしてるのは"Inaccessible Pinacle"です。かっこいいね!


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ここは登る必要ないけど、せっかくだから登ろうよ!ということで登りました。


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「でもさ、時間大丈夫?」「23時まで明るいんだから大丈夫でしょ!だってもうあそこに見えてる尾根を降りるだけでしょ?」って言うから、なにか勘違いしてるなと思い、改めて現在地を確認。今私たちがいるところは縦走路の真ん中で、縦走を開始したのが朝9時半、今は15時!縦走路を半分くるのに5時間半かかっています。


ペコマは「えーー!今まだココなのー!?」と驚いてます。もちろん降りる尾根はまだ見えていません。単純計算で、最後のピークまであと5時間半、その後尾根を降りて車道に戻るまで早くて2時間と見積もっても、22時半になります。その時間になればこの田舎道を走る車もありそうになく、ヒッチハイクができなければさらに6.4kmの車道歩きが待っているのです!


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ということで、こっからはマきマき!ここも、赤いクライマーが登っているラインで行きたかったけど、2パーティ順番待ちしてるから仕方なく左を撒きます。


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こっからずっと歩きなら5時間半もかからないでしょ!とタカをくくっていましたが、後半のほうがむしろ地形は複雑になって行きました。途中行き詰まって、持って来たトポを参照しつつ進みます。


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こんなところも!


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最後のピークと降りる尾根を視認できてからも激しいギャップの応酬は続きます。3級程度の岩登りと懸垂下降を繰り返し、最後のピークを踏むころには結局20時半を回っていました。


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行動食も水もそろそろ尽きるけど、車には何もないね。スーパーは閉まるし、たぶん宿にも泊まれない。でもたのしいね。


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あとは何も考えずひたすら歩くだけ!


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やっと尾根を下りおえて21時半過ぎ、ハイキングトレイルに合流。そこから1時間ほど歩くとやっと車道が見えて来ました。
振り返ると、歩いて来た峰々が夕焼けに燃えていました!



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車道に出る前にちょっと休憩し、「さあ、こっから4マイル、がんばりますか!」と歩き始める。するとほどなくして車のヘッドライトがこちらへ近づいてくるのが見えました。親指を立てて待っていたら止まってくれました。ラッキー!「キャンプ場?乗れ乗れ」と、かなりちらかった巨大なバンに乗せてもらって車道歩き回避。日付が変わる前に車に戻れました。


Cuillin トラバースは楽しい!スコットランドに行く機会があったら是非登ってみてください。

2019/7/6 Glen Etive/ Etive Slabs/ "Spartan Slab" (VS), 210m, 6p

前夜Glasgowで1泊し、早朝に出発してGlencoeを目指します。

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グラスゴーから車で2時間。A82の看板を追ってひたすら北上するだけなので簡単


Glencoe(グレンコー)は嘆きの谷という意味だそうで、過去に悲しい村民虐殺の歴史があるのだとか。
景観の美しい谷としても人気が高く、村のビジターセンターなどで歴史的展示をみることも出来ます。


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晴れることが少ないグレンコー谷。晴れても雲がかかってもそれぞれに美しい景色が楽しめる。


私たちは村には寄らずにその手前のクライミングエリアGlen Etiveへ。


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A82からEtive川沿いの道へ入り南西へ進みます。この川沿いの道は多くのキャンパーが自由なかんじでpull overに駐車して好きなところでキャンプを楽しむキャンプ天国でした。今回キャンプ装備を持って来なかったのは少し損した気分。行き止まりに車をとめて歩きます。



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岩場が見えてきた。アレ?びっしょびしょ?気のせい?とりあえず取り付きまで行ってみよう。


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Etive Slabsのエリアには、壁の真ん中に快適なベースがあります。今回登るラインはここら辺からスタートです。


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前日は1日けっこうな雨でした。そのせいなのか、いつもなのか、壁はひどく濡れています。憂鬱だねー!


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イギリスっぽい、緑と青の景色を満喫しながらクライミング!


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イギリスグレードのVS(Very Severe)は、Eグレードの一番下であるE1のさらに下のHVS(Hard Very Severe)のさらに下。って言っても知らない人にはピンとすらきませんね。


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これがBritish Trad Gradeの比較表。VSは5.7-5.9くらいを含んでいて、難しいほど安全性は高い(safeより)、簡単なほどヤバい(boldより)、っていう風に読み取ります。


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つまり最高で5.9くらいの濡れたスラブでした。2ピッチ目は緊張しました。


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3ピッチ目の出だしは面白い形状。エッジは切れてるのになかなか上がれません。


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ルートは大きく右上して行きます。ここら辺からクラックもちゃんと発達してきて精神的にラクになる。


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4P目も楽しい。壁の弱点を絶妙につき、かつプロテクションがとれるところだけをたどって進んでいく。ルーファイも面白い。


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クライマーズライトを見下ろす。ここにも何本もルートはあるのだけどあまりに全面濡れている。そして我々以外にクライマーは一人もいない。天気いいし、休日なのに。


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見上げた先にあるあの棚状を登れば終了。もう1本継続したかったけど、時間かかっちゃった。


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登りきったらDescent Passに出て終了、とある。でも、なんかめっちゃ急だね。"Pass"じゃないね。


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PassじゃなくてScramblingでした。おりた頃には16時を過ぎていました。翌日は丸1日行程が予想されるCuillin Hillsトラバースなので、これにて撤収。車に戻り、さらに2時間ほど北へ走ってSkye島に到着しました。


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道すがら買い出しして、20時くらいには村に到着。Skye島の入り口にある"Kyleakin"という村です。

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橋を渡って入島。海岸線のかんじはノルウェーに似ていて、ここもフィヨルドなのだろうと思わせる。


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バックパッカー宿にチェックインしてダッシュでパブレストランへ。


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パブは食事も食べられるけど時間が遅くなるとドリンクのみになることが多い。また、一般的なパブでの食事の仕方はカウンターにて注文し先払い。テーブル番号を言ったり、「あそこに座ってる」と伝えたりします。


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今夜はSkye島の地エールを。明日朝早いので1杯にしておこう。


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こちらはイギリスの伝統料理、ビーフステーキパイ。名前から想像するのとはちょっと違って、ビーフシチューの入ったパイです。明日はCuillin Traverse!

2019/7/3〜7/5 Glasgow、Dumbartonの岩場

7/3は朝一の便でBelfastからGlasgowを目指します。
日本へ帰る両親を見送ったところで、それより1時間早く出るはずだった我々の便はどんどん遅延しています。
"Next information 10:00"という表示を見て「もう1時間待ちか・・」と電光掲示板の横でコーヒーを飲んでいたら、10時すぎ、突如として我々の便がリストから跡形もなく消えました(笑)。

「えっ!?なにが起こったの?」

何事もなく時の流れる出発エリアを出て手荷物検査場まで戻り、おじさんに事情を話す。やっぱりココから外へは出られないようで、「戻ってバーに背を向けて正面にドアが2つあるからそれを出て下の階へ行け」みたいな複雑な指示をもらう。誰もいない通路を「コッチでいいのかな?」とかなり怪しみながら向かってみたところ、申し訳なさそうな顔をしたスタッフが目を合わせてくれました。
(欧米ではアイコンタクトがすごく大事です。こちらが困った顔でおどおどしていても関係ないスタッフが声をかけてくれることは少なく、逆にもし積極的に目を合わせに来てくれる人がいるなら、その人こそが自分の探し求めている人、で合ってます(笑))

「cancel便のひと?荷物は預けた?あっちのカルーセル(ってイギリスでは言う)でピックアップして」と教えてくれました。

そこで初めて、フライトがキャンセルされたのだということが分かりました。
預けた荷物を無事確保してまたチェックインカウンターまで戻ってくると、Flybeのカウンターには列が出来ています。
何の通知もなく、突如としてキャンセルされていたフライト・・。こんなこともあるんだと驚きました。


日本と違って、自分からアクションを起こさないとなにも起きないんですね。
アナウンスもなかったし、誘導員もいなかった。
電光掲示板にすら"cancelled"の通知ナシ(これはちょっと謎だけど・・)。
羽田や成田なら係員が速やかに何らかの対応をしていたでしょう。
またひとつ勉強になりました。
でも勉強代がかかります(笑)。


この日はエディンバラへ飛んでそこからFlybeの手配したタクシーでGlasgowへ送られるという形でなんとか到着出来ましたが、ウイスキー蒸留所のある人気の島への予約していたフェリー最終便には間に合わず、島に渡れないので自動的にホテルもキャンセルとなってしまいました。compensation受付フォームから今請求をしていますが、格安航空会社だし、2週間たって返信なし。これらのお金が戻ってくるかはかなり怪しいです・・。


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辿り着いたGlasgowの街!


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現代美術館。赤い三角コーンをかぶったこのおふざけがすごいモチーフはGlasgowの象徴になっているよう。驚きの理由はグー○ル先生におたずねください。


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カフェで後半のクライミングの作戦会議。Makotoは聞き取ってもらえない。


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酒代をゲットするために、街頭の100秒ぶらさがり100ポンドチャレンジ(参加費10ポンド)に挑戦!主催者のおじさんはスペイン語訛りで"You're a rock climber? Rock climbers can do this! "と連呼。


気を取り直して、島の観光をするはずだった翌日はDumbartonへ行きました。Glasgowから車で30分のところにあるスポートとボルダーのエリアです。ペコマは5月にココでがっつりクライミングしています。

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ヤンキーの溜まり場になるという町外れのこじんまりした岩場。しかし看板ルート"Requiem"は巨大な一枚岩のど真ん中を貫く堂々たる姿!


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岩のいたずら書きはクライマーが頑張って消したんだって。魅力的な課題がいっぱい


今回は、"Highlands"と呼ばれるイギリス北部の標高の高い地域でScrambling(ハイキング以上、Climbing以下の岩登り)をする予定。
がっつりクライミングをする予定はなかったので、ダブルロープ1本しか持っていません。
ボルダーをやったり、簡単なルートをやったりしてDumbartonの岩場をEnjoyしました。


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ボルダーでアップ。トポがネット上の文章情報しかありません。ペコマが来たことあるからある程度分かりましたが、はじめてだとその文章情報を読み解く必要があります


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一番簡単なルートで上まで行くとダンバートン城の城壁にたどり着きます。観光客と"Hi!"って挨拶します。
夕方になると噂通り不良少女たちが集まって来てボルダーの下でパーリーをはじめました。スマホで爆音でラップをならし、ガラス瓶を叩き割ってキャーキャー言ってました。タバコの煙もモクモクしてました。強風でダウンを着ないと凍えそうな気温だと言うのに、少女たちは腹出しキャミに短パンでした。種族としてのたくましさを感じました。ちなみにクライマーに石投げてくるやつもいるみたいです。



季節は夏なのに、気温は低いし湿度も高くない。すかっと晴れないけど、ざーざー降る日は少なく、降水量は総合すると日本より少ないそうです。おまけにずっと強風が吹き荒れているので濡れてもすぐ乾きます。
まさに"クライミング気候"。うらやましいです。


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天気予報をみて、7/6〜8で北部へ移動し、Glencoe、Skye島Cuillin Hills、Ben Nevisへ行くことに決めました。
楽しみになって来た!

プロフィール

chippe

Author:chippe
chippeのブログへようこそ!
2006.10 山歩きをはじめる。
2007.9 クライミングをはじめる。
山岳同人「青鬼」所属。国際認定山岳医。
好きな食べ物:肉。
カリマージャパンアンバサダー。

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