2020/01/23
今シーズン初アルパイン。
寡雪ニモマケズ、暖冬ニモマケズ、スキーとか、雪山とか、黄蓮谷や大同心大滝などへ行かれている方々の、SNS等の投稿を横目に、ひたすら南国のボルトルートに取り組んできた年末年始・・。そろそろ白い(といいなっていう)山に行きたくなってきたので、8月のアルパマヨぶりに山のクライミングを計画しました。

Sくん今回も綺麗な写真をありがとう!
今回のパートナーSくんと話して、最終的に決まった行き先は安定の錫杖。
氷がないとか、雪崩がこわいとか、条件に合わせて潰しがきく錫杖前衛壁へ、岩ルートでもアイスルートでも対応出来るよう様々なギアを持って入山しました。

Karrimorの2019年の新作冬用クライミングザック、"Ultimate35"。アックスホルダーや肩・腰のギアラックあり、冬のクライミングで使いやすいようこだわって作られています。雨蓋なしの容量が35Lなので、実際はかなりの容量があります。雨蓋は取り外すことも可能。ラミネートファブリックは丈夫で、雨蓋込み1240gと超軽量ザックとはいえませんが、パッキングのしやすさや耐久性と軽量性を兼ね備えたバランスのいいザックです。
前夜泊日帰り。ギア整理をして、駐車場発6時。
予報は高曇りの穏やかな一日でした。

前日に降ったのか、締まりのない重パウのラッセルで、深いところは胸まで。登山道は一部なんとなく先シーズンと違う感じがして、10月の台風のせいかしら?と思いました。気のせいかな?
壁が見えてくると、思っていたよりは白い感じがします。

1ルンゼは繋がっているようにも見えるけど目の錯覚でしょう(笑)

某まっちゃんが去年のアラスカで作ってくれた"リードがビレイジャケット持って行く用腰巻パック"。リードでもセカンドビレイ中は冷えるし、かつビレイジャケットはかさばってラッキングだと邪魔になるのでこういうのあると便利です。
当初の目的だった1ルンゼ取り付きまで行って様子を伺う。氷結は見るからに貧弱ですが、天気は問題なさそうということで、登ってみることにしました。

数年前にペコマと来たとき、フォローで登っている1ピッチ目。「わるい」印象がありましたが、やっぱり悪かったです。
雪で隠されたルンゼの奥以外には基本クラックもなく、側壁も磨かれていて、フッキングもスメアも不安定。
ココはわりと純粋なアイスルートなんだなあと感じました。氷が貧弱なときは素直に左からがよさそうですね。

今乗ってるやつ全部剥がれそうって事実と直面しつつ必死に岩の割れ目を探してるところ。
ランナウトとスカ氷にビビりまくって2時間くらいかけてリードしてなんとか終了点へ。

トライカムが知恵の輪状態になって回収に苦労してるところ。

焼岳がキレイです。が、時間かかりすぎです。。

V字状岩壁基部へ。

1ルン本流4ピッチ目の氷柱部分はこんな。今回はもとからこっちへは行かない予定でしたが、氷結のいい時にまた登りに来たいですね。
2ピッチ目をSくん、3ピッチ目の途中までを私がリードしてロープを伸ばします。

ここも岩と薄氷のミックス。はじめてのところを登るのってやっぱ楽しい!
途中から本流をそれて岩へ取り付く予定だったのですが、Sくんリードで3ピッチ目2段目の氷瀑を登り左に大きくトラバったところで時間切れとなってしまいました。

2段目に立派な氷瀑が出てきてスクリュー残弾がなかったため、リード交代。

3ピッチ目2段目の氷瀑。これまでで一番厚さはあったものの、やはり発達悪く、上部は岩から浮いてるところもありました。かつ完全なバーティカルで固い氷。フォローではありましたが"アルパインアイス"を楽しめました!Sくんはシブいライン取りでほんとにナイストライでした。

案の定、残業に・・。ホントはこっからが本番だったんだけど・・スピード感が遅すぎました。。
スクリューは気兼ねなく岩にねじ込めるよう、全てBDエクスプレス。でも結局ほとんどが効いてなかったから意味ないな・・。

これからリムアイスの刑に処します。
岩小舎でお茶して、「下山めんどいなー」ってぼやきながら下り駐車場着は21時。久しぶりに15時間行動して心地よい疲労感です。
アイサイトの自動運転でもさすがに眠くなり、中央道の八ヶ岳PAで快適車中泊をきめこんで帰宅しました。
こうなるともう「前夜泊日帰り」ですらないわけですが・・・。
城ヶ崎、とりわけシーサイドのクライミングと比べるとロケーションもさることながら、クライミングの質も(当然ですが)全然違います。昨日は終始デリケートな登攀でスタティックムーヴの連続(ビビって耐えてた時間含め)だったし、一日中アイソメトリックトレーニングをしていたようなものだな、と今更なことを思いました。そのダメージが今腕にも足にもきていて、今日ジムでボルダームーヴできるかどうか不安です(笑)。

2019FW新作のKarrimorのヤッケ(alpiniste jkt/pants)は今回フィールドで初使用!足上げ、肩の動きなどもストレスなく調子良かったです。悪天候に耐えうるかはまた次回テストします(笑)。

コチラも新作、化繊ビレイジャケット(epic insulation parka)。やはりフィールド初使用でした。560g。夕方以降は冷え込みましたが、予想以上に暖かかったです。ジッパーや胸ポケットも使いやすく、フードも安心感ありました。
でもやっぱり山は楽しい!
今冬は城ヶ崎通いメインですが、欲張って山にもまた行きたいですね。