2020/07/24
2020/7/22-23_仙ノ倉谷西ゼン〜沢キャンプでテン鰻パーリー〜
例年より梅雨明けが早いかもと噂されていた今年の夏。そして連日の雨のなか、ついに迎えた4連休・・・
"北又谷"という挑戦をひかえ、ギリギリまで予報好転の兆しを待ち、「小雨程度なら入渓しちゃうぜ」と、豪雨予報も見ないふりをしてせっせとパッキングを進めていたのですが・・・

梅雨明けならず!!!!
(「8月か」とか言われてるし!)
そして連休の予報は最悪・・。
とにかく大気が非常に不安定ということしか分からず、予報はもはやあてにならず。
天気には勝てないと言うけれど、北又へ行くのは少々微妙なコンディションです。
ということで、短い行程でいける沢に変更することにしました。北又は今シーズン中にまたリベンジ💪
そして決まった行き先は、またしても谷川です!梅雨前線のせいで北のほうが天気がいいからもはや必然です。
「沢キャンプもしたい!」ということで、ペコマが前々から行きたいと行っていた西ゼンに前夜泊で行くことにしました🏕

梅雨だって満喫するぜ!
初日はゆっくり出て、湯沢の街で買い出し。つい数日前にも来た気がするのは気のせいではない!
車止めゲートから平標新道までの林道は崩れたとのことで工事中でしたが、工事のおじさんが親切で問題なく通れました。
平標新道を小一時間歩くと仙ノ倉谷出合到着です。
ここでビバーク適地を見つけて今夜は宴会です。

出合から少し下流に良さげな場所を発見し、おじいさんは芝刈り(整地&火付け)に、おばあさんは川へ洗濯(食料調達)に。

で、でーっかいのが釣れました!やったねー!テンション鰻!!

北又谷行けなかったからって寂しくなんかないんだぞ!

で、早速ぷしゅしました。全国第一号地ビールってホントかな?

北又谷に行けなかった腹いせではないけど、湯沢のスーパーで和牛を買いました。これまたスーパーで買った100円の網で焼いてみます。

超いい感じの二俣の枝が網の上げ下ろしに大活躍しました。和牛だから30秒くらいでもう出来上がり!

肉リフト。シンプルな塩のみの味付けが活きる美味しい牛さんでした!

まだまだ宴は続きます。こちらは醤油とおろしニンニクで香ばしジューシーに仕上がりました。

土用の丑の日は1日過ぎてたみたいだけどそんなの関係ないね!うなぎって(連呼してる割に)普段ほぼ食べないけどやはり旨し!キャンプで食べてるから尚更だね!

中休みで餅を焼いてる(withフライング花火)間に・・・

ワインに突入!和牛はもう1パックあるからね〜♪

そして串焼き用の串をせっせと削る。今日のは力作⭐︎

いつになく酔っ払ってみました🍷

贅沢って色々あるけど、お金を使って得られる快楽は刹那的で、どこか虚しさを伴う。それは"luxury"というよりは"extravagance"なのかな。

生産性を無視した享楽、ただ幸せな時間を過ごすだけという行為を"贅沢"と呼ぶなら、それは真の意味で心が満たされる行為のことだと思う。私にとってはそれが、こうやって自然の中に身を置いたり、ただ火を見つめるだけの時間だったりする。

そんなことを思いながら、ひたすらに花火を振り回し続けました。

ブヨによる身体中の痒みで夜はあまりよく眠れませんでしたが、翌朝は珍しく二日酔いもなくスッキリしていて5時には遡行を開始しました。今日の天気は悪化傾向なので半日で登って降りる算段です。程なくして目指す西ゼンのスラブ帯が見えて来ました。

で、スラブ帯は噂通りのフリクションクライミングでした。フリクションを全開にきかせ、滑る前に次の一歩を出すというのは正にその通りです。

東ゼンを分けてすぐのナメ滝。ペコマはいかにもわるそうなど真ん中のラインに挑戦します。

ラバーソールには不向きなヌメり壁。ずずずずっ、と滑りながらも全身で耐えて登って行きました。私は右寄りから登りましたがやはりヌメって緊張しました。
岩のヌメりは沢の下部ほどひどかったものの、登るにつれフリクションが効く感じになってきました。
個人的には第一スラブ帯手前にある2番目のナメ滝が一番緊張しました。でも、ヌルっときたらソールでゴシゴシしているうちにフリクションも出て来ます。途中からコツを覚えて登りやすくなりました。

すぐに小雨が降り出し、寒くなって来ました。なるべく水流を浴びないように弱点突破スタイルで進みます。

第二スラブ帯は傾斜はあるけれどフリクションがあって快適。「なんかこんな感じのところ登ったよね、スコーミッシュで」とか言いながら楽しく登ります。(※注:pecomaと行った1度目のスコーミッシュ遠征はほぼ全日程雨で岩もこんなだった)

あまりにも広大なスラブの大海原は壮観!

途中いくつか15m級の滝を巻いたり登ったりして超えて、第二スラブ帯は延々続きます。

遡行開始から3時間ほどで渓相は源頭の雰囲気を醸し出しはじめました。

しかし本番(?)はココから。水が枯れてから、根曲竹のオーバーヘッドラッセルが1時間以上続きました。

ずっと藪を漕ぎ続けていたというのに、雨で濡れそぼった藪のせいで全身ずぶ濡れのため、体は終始冷えっぱなし。無事藪漕ぎを終えてゴールの池塘にたどり着いたころには、指先の感覚はなく、ガタガタ震えがくる状態でした。ちょっとだけ行動食をかじって、さっさと下ろうとしたら、左後方の平標山頂から「たいらっぴょう、バンザーイ!」という叫び声が聞こえてビビりました。

下山路の平標新道はとても気持ちのいい道。遠くの山々まで見渡せて、山深いところにいるのがわかります。

道すがら見えた藪こぎの全行程。根曲竹をかきわけながら、「まさか目指す稜線ってあそこ?」と驚愕したのがすでに懐かしいです。

遡行した西ゼン(上部)遠景。いい沢でした。

雨の中を濡れそぼり、泥で滑ってコケまくりながら下山。タマゴちゃんが応援してくれました。
この連休、残りも短めの沢でキッチリ楽しむことにします!