FC2ブログ

2024/02/25〜26 戸隠西岳 P5稜

友人2人と雪稜を求めて戸隠に行って来ました!


私ふくめ3人とも、戸隠は今回がはじめてでした。また、一緒に登った友人HさんもSさんも、フリーや米子ではご一緒したことがありますが、一緒に山に入るのは今回がはじめてだったので、どきどきワクワクしながら準備をしていきました。


1_GPTempDownload 2


HさんとSさんはふたりとも山に行きまくっている強強女子クライマー!
専業ママになりつつあるへっぽこな私ですが、二日間ご一緒できたことで色々と刺激をもらえ、またモチベーション鰻登りました。


当初は、三日間でP5からP1まで縦走しP1稜を下山する予定で計画していました。というわけで、P1稜の取り付きに1台車をデポして出発しました。でも直前で天気予報を確認したところ、二日目の夜に南岸が通過して以降冬型が強まり、三日目は暴風雪になりそうだったので、二日で下山するP5稜往復の計画に変更しました。


今年は雪がめっちゃ少ない!と各地から悲鳴があがっていますが、戸隠も非常に少なかったようです。
過去の他のひとの記録と比べることしかできませんが、かなり岩や藪が露出していました。


2_OI000168_Original.jpg


また、数日前に気温が急上昇したときにできたものなのか、地面の露出したグライドクラックが随所にみられ、まるで春山のようでした。
というわけで、残念ながら「きのこ雪と格闘!」みたいな雪稜登攀の要素はなく、持参したわかんも出番なし。雪壁も2月の厳冬期のはずなのに春の雪渓といったかんじで、むしろ露出した岩に苦しめられました。ほぼずっとアイゼン登攀でした。


1_OI000002_Original.jpg


初日は7時半に品沢高原を出発。林道の除雪終点にある大きな路肩に車をとめ、歩きはじめます。林道歩きはたった1kmほどです。それなのに歩きすぎて大沢出合を大幅に通り過ぎてしまい、ひたすら戻るというハプニングもあり(笑)、大沢の堰堤付近から取りついたのは10時くらいでした。

0_OI000004_Original.jpg


堰堤からしばらく沢身を詰めていく人も多いようですが、沢床は水流や藪が露出しまくっていて歩けそうな状況に見えないので、大沢の右岸側斜面を藪に追いやられるようにして上がっていきました。


9_C11DB66B-AC14-402B-8736-7168394353AE_Original.jpg


丸山とのコルを左手に見つつ、標高1400m付近から尾根にのりはじめます。地形図に出ている岩地帯を右へ巻こうとしますが、地面の露出したいやらしそうな斜面に行手を阻まれ、さらに上へ。結局、岩地帯をちゃんと巻ききれずに崖っぽい悪いところにぶちあたってしまい、適当に登れそうな藪壁を登りました。


8_OI000010_Original.jpg


雪壁にアックスを叩き込んでも、足を蹴り込んでも、気持ちの良い「草つきどん!」はほぼなし。雪が薄く乗っているだけですぐ下に岩が出てきて「かつん!」と弾かれてしまいます。全体を通して気の抜けない斜面が多かったです。戸隠は岩壁の要塞なんだなぁ、と改めて実感しました。


7_GPTempDownload 2
この岩壁を右にかわした先で、また傾斜が出て来ました。


6_OI000018_Original.jpg


5_GPTempDownload 3


4_OI000029_Original.jpg


テン場まであと少し、標高1700m付近で岩壁が露出。ここから3ピッチ分ロープを出して、やっと16時ころ、1720m付近の幕営適地に辿り着きました。


3_GPTempDownload_20240228152746d72.jpg


2_OI000030_Original.jpg


稜線上の雪は硬く、シャベルも1本だったため、2-3人用マキシムナノを張れるだけのスペースを確保するのに結構苦労しました。


1_OI000138_Original.jpg


ここで二手に分かれ、私とSさんはPVII(はじめに出てくる核心となる岩壁)の偵察へ、Hさんが1人残ってテント設営をしました。


0_OI000140_Original.jpg


9_OI000143_Original.jpg
右のルンゼ取り付き手前


6_OI000148_Original.jpg
左の岩壁基部トラバース


しかし、せっかく偵察に行ったものの、取り付きの確認は不十分なまま、疑問要素を残しながら、薄暗くなる中を撤退してきました。進路は二択で、岩壁を左へトラバースしてルンゼをあがるというラインと、そのラインのほぼ裏側となる岩壁の右側のルンゼを登るライン。どちらも行けそうに見えて悪そうで、決めきれず。ルーファイ力不足を痛感しました。


それと今回猛省点がひとつ・・・。当初全装備背負って縦走予定だったため、軽量化のためと私の判断で寒冷地用ガスを190g2つから1つに減らしました。経験上、節約すればニ晩くらいはもつだろうと・・。そうしたら、なんと一晩と翌朝1回の湯沸かしで空になってしまいました・・!OMG!
1泊で降りたので結果オーライではありましたが、もし予定通り2泊する行程だったら完全アウトでした。節約めに(?)使ったのにほぼ1晩でなくなったのは、ちょっと想定外でした・・(汗)。見積もりが甘すぎましたね。


7_GPTempDownload_20240228152805fdf.jpgHさんが歩荷してくれたウイスキーの雪割、サイコーに美味しかった!


8_OI000152_Original.jpg


初日の夜は結構な風が吹いていて目が覚めました。雪もそれなりに降ったようでしたが、二日目の朝は一転、かすみのなかに陽光がさすほど一時穏やかな天気になりました。


4_GPTempDownload_202402281528006ab.jpg


しかし、これから南岸が通過したら冬型になって天気は悪化していく一方のはず。朝4時に起きて6時半出発。下山リミットを12時に設定し、ザックを1つにまとめて登り始めました。


3_OI000166_Original.jpg


0_OI000170_Original.jpg右前方にルンゼが見えている。が、今回は左へ。


9_OI000176_Original.jpg


PVIIは、ひとまず岩壁の左のラインをもう一度探ることにして、昨日テン場に残ったHさんにリードしてもらいました。ビレイ中に陽光は消え、気温も下がり、雪がしんしんと降り始めます。昨夕は私が岩壁の直下の細いバンドをトラバースしようとして行き詰まったのですが、Hさんはその一段下の草つきバンドを上手にルーファイして切り抜け、目指すルンゼを登れました。


8_GPTempDownload_20240228152830bff.jpg

このルンゼは今回の山行でナンバーワンの気持ちの良い「草つきどん!」を満喫できました。


7_OI000178_Original.jpg


続く稜線上へ戻るための雪壁トラバース。ここはじゃんけんに勝ったSさんがリードしました。


6_GPTempDownload_20240228152846603.jpg


谷底まで垂直に切れ落ちている岩まじりの雪壁を、20mほどトラバースしていかなければなりません。
ラインどりは、少しクライムダウンしてバンド状になっているところをトラバース、太めの灌木にたどりつければビクトリー藪ロードです。Sさん、慎重にするするとロープを伸ばしていき、稜線上に復帰しました。ナイス!


5_987B44BB-94D1-4A4D-92AB-004CD8B50F8A_Original.jpg


今回、3人でロープ1本で行ったので、真ん中の人はナノトラクションで登りました。


4_OI000200_Original.jpg


少し雪稜を登ったら、VIIIの基部につきます。ここはじゃんけん無し(笑)で、昨日からじゃんけんに負け続けている私がリードさせてもらいました。

はじめ直上気味に太めの灌木を目指そうとして断念、Hさんのアドバイスを受け、一段下のバンドをトラバースすることにしました。P6との間に深く食い込んだ深淵なる谷底を眼下に、なかなかしびれるトラバースでした。上から垂れ下がって来ているワイヤーや細引きが邪魔でした(笑)。戸隠は1日に何度も鐘が鳴るのですが、トラバース中に10時の鐘が鳴り響いてました。


バンドを回り込んだ先は笹藪がすごく、さらにトラバースしていくのは悪そうに見えて直上を試みましたが岩にぶちあたりアウト。ロープを伸ばすのを諦めてここでピッチを切りました。


3_OI000206_Original.jpg


続くピッチはHさんリード。少し右上ぎみに上がっていって岩壁をクリアしました。


2_OI000208_Original.jpg


全然埋まってないネマガリタケの藪をかき分け、3人が稜線上にのった時点で辛くも12時直前。
あと少し、行けるところまで行きたい!という3人の思いは同じで、GO!


1_GPTempDownload_202402281528354fd.jpg


細いリッジを綱渡り!


7_OI000216_Original.jpg



9_GPTempDownload_202402281528574c1.jpg遠く見えるP5


P5手前の小ピークに這い上がると、前方(思ったより遠くw)にP5が見えました。そして、そのまま稜線通しに歩いて行こうとしたらギャップがあって無理。タイムリミットも過ぎているので、ここで終了とすることにしました。


0_GPTempDownload_2024022815283371c.jpg12時25分、小ピーク頂上で記念撮影!


さあ、帰りましょう。雪がどんどん強くなって来ていて、天候が悪化傾向なのが感じられます。


8_OI000215_Original.jpg


6_OI000218_Original.jpgPVIIとPVIIIのコルからは登らなかった"右のルンゼ"を懸垂下降



5_GPTempDownload_20240228152852336.jpgこっち登るのも面白そう


4_OI000220_Original.jpg


テントを撤収して14時半、下山開始!


3_OI000223_Original.jpg


2_OI000224_Original.jpg


下山は標高1500mまでは登って来たのとほぼ同じところを降りていき、そこから先は、行きに巻ききれなかった岩壁帯をしっかりまくため、東方向へ伸びている枝尾根にのって、大沢のほうへ降りることにしました。
沢床まで歩いて降りられそうでしたが、流れが露出していて歩けそうになかったので、斜面をトラバースしていきました。

標高1400m付近でまた幾度か崖地形にぶちあたりながら、クライムダウンしまくってどうにかロープを出さずに大沢まで下降。


1_OI000226_Original.jpg


降り続く雪で沢床は腿まで埋まるほどの積雪になっていましたが、足早におります。


もうそろそろ林道、というところで、ギャップが大き過ぎて歩けなくなり、丸山の斜面へ追いやられ、地形図にあらわれない沢地形などに苦労しながら、17時半ころ、林道に降りられました。


林道は、入山時とは別世界の雪景色でした。林道歩きが少ないのが素晴らしい。車には18時10分頃到着。
車の雪かきをして帰路につきました。


0_AF854743-BD9A-43BE-92CA-6F7CE9E717DD_Original.jpg


今シーズンはほぼ初となった、まともな冬山行でした。ルートファインディングや、「勘」のようなものが鈍っていることをかなり感じました。強強のお二人に色々と助けてもらい、モチベーションをもらい、勉強になることも多くて、私としては「行ってよかった!」と思える山行でした。


我々の入山直前の3連休は、P1で事故が相次いだようでした。無事帰って来られたことに感謝しつつ、明日は我が身と身の引き締まる思いです。あまり山に行けていない今だからこそ、じっくりと自分の山行を振り返り、他の人の山行記録も参考にしながら、なるべく多くの学びを得て次に進みたいと思います。


5_GPTempDownload 2Hさん、Sさん、楽しい二日間をありがと〜!!


戸隠、あらためて、気を抜ける場所が少ない、岩に囲まれた要塞のような山でした。今回行けなかったP1、本院ダイレクト、西岳の他の尾根も、また来季登りに行きたいです。次回はきのこと格闘したい!テンション鰻!

全国通訳案内士試験の結果発表!

本日、2023年度全国通訳案内士試験の合格発表がありました。
私はマイページに結果がのってメールでその通知が来るのを待っていたのですが、どうやら官報の号外で朝8時半に合格者の発表があったらしい。ペコマよく知ってるなあ。。(私が無知なだけです)


合格発表合格者全216名の発表!


そして・・・・

なんと・・・・



夫婦揃って合格していました‼️‼️‼️‼️‼️‼️



やったー!!!!やったぞーーーーーー!!!!
こんなに嬉しいことがあろうか〜!!!!テンション鰻!!!!!!



正直、自分の面接内容を思い返せば思い返すほどに「もっとこうすればよかった」ポイントが多すぎて萎えていたので、昨日まで「受かってたらラッキー」くらいのテンションでした。
観光地の知識とか浅かったのは見え見えだったと思いますが、その分、評価項目のひとつである「ホスピタリティ」を買ってもらえたのかなと思い、もしそうならとっても嬉しいです。


私はもともと女性のわりに愛嬌がない方ではありますが、医師という仕事柄、10年以上プロとしてサービス業に携わってきました。患者さんの気持ちや要望に沿うように話して納得してもらう、安心してもらう、信頼関係を築く、といったコミュニケーションスキルについては、自分なりに日々鍛錬してきました。今回、もし面接でガイドの資質としての「ホスピタリティ」を評価してもらえたのだとしたら、私のこれまでの10年以上の診療経験や、私の人生そのものを肯定してもらえたような気がして、そう思うと何だか自信がみなぎってくるようです。


さて、山梨県に全国通訳案内士登録をして、やっとスタートラインですね。どんどん前へ進みたいと思います。


目下、登山ガイドの検定と講習が3つ。
そして近い(?)将来にはまだまだやりたいことがたくさんあるので、次なる挑戦へ向けて走り続けます。


でもとりあえず今夜は立ち止まって、ペコマと一緒に歓喜の祝杯をあげ、お互いの努力を労いたいと思います。
医師免許につづき、二つ目の国家資格を取得です!
サポートしてくださった皆様、本当にありがとうございました!
近日中にchippecoチャンネルも更新します☆

プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

月別アーカイブ

ブログ内検索

カウンター