2018/03/14
2018 3/10〜11 東北ツアー 二口渓谷 「風の洞」 , 蔵王仙人沢 大氷柱
この週末は、知り合いTさんの東北ツアーの計画に便乗させてもらい、強強さんたちに混ぜてもらってアイス、ミックスのゲレンデで遊びました。
行きははやぶさでGO!

二口渓谷の奥の方のエリア、「風の洞」。
2011年から二年間仙台で暮らしてはいたものの、当時はまだダブルアックスのクライミングをはじめたばかりの超初心者。せっかく二口渓谷とか黒伏山とかに通える環境にあったのに、一度も行かないまま二年が終わってしまいました。
蔵王仙人沢も一度だけ連れていってもらい、大氷柱をTRでお触りしたのみ。

下までつながるのが稀という氷柱"二刀流"は今期完全氷結し登られたものの、この日はすでに上部が離れて独立したタワーに。恐ろしくも見事な、まさに壮観でした。このハングから絶え間なく注ぐシャワーが風にあおられ、隣のミックスルートを登っているとびしょびしょに!

はじめに登ったアイスルート、"独眼竜"。
いつか必ず再訪したいなと思っていて、少しずつではありますが自信もついてきた今日この頃、この計画を聞いてとびついたわけです。

フィジカルブラザーズM7-?
はじめての二口渓谷はとても刺激的でした。
圧倒的などハングにハンガーがたくさん。まさにスポート的ゲレンデです。アイスやミックスのラインは氷が結構溶けてしまっていてシーズン終わりといった感じでしたが、私もTRで1本だけお触りさせてもらって「たのしい!」と興奮しました。

出だしはガバガバなんだけど、氷に入る手前、最終ピンの周辺が手も足も悪かった。ひさびさどパンプ!
WIも楽しいし、完全なドライも面白いけど、やっぱりミックスが一番達成感があって充実します。色々出てくる感がいいのかな?
岩から氷に乗り移る系ルートは去年のカナダで初体験して以来、明らかに好物だと思います。自然な造形の弱点をついて登る感が冒険ちっくでたまりません!
エリアもいっぱいだし、来季はもっと早い時期から通っちゃいたいです。今から楽しみです。

大氷柱!

お天気も最高でした。
二日目の仙人沢も、五年ぶりという感慨がありました。しかも大氷柱は二段目まで氷がつながっているという大変レアな状態で、氷が途切れ完全に雪田となる最上部までつなげて登ることが出来ました。
シーズン終盤ということもあり、本来つるっとした凸面のはずの核心部はかなり掘削作業がすすんでいて、クライミング自体は簡単でした。かつ氷質がよく、スクリューもばちぎき。
氷の難しさからいったら、錫杖2ルンゼの最終ピッチの氷壁が今シーズン最難だった気がします。

ファンチャイムをトライ中のNさん。氷と岩の境界線を豪快に登るどハングM9!私もこれ絶対登りたい!と思いました。来シーズンの目標!!

広いし綺麗で安かった!
土曜日の夜は蔵王ライザワールドの素敵なロッジに泊まって7人で大宴会でした。
食当Oさんの手際のよさと料理の旨さに感動!
お酒も強いのばっかり、明らかに飲みきれない量あります(笑)。
コンペでガンガン活躍されている強強さんたちとトレーニング談義で盛り上がり、腕相撲して、夜更かししました。

宿の手配から食事まで、今回は何から何まで任せっきりでした。ありがとうございます!
私は山歩きからはじめて、バリエーション登山をやりたくなって、そのためにフリークライミングをはじめました。
私の中ではクライマーの頂点はアルパインクライマーです。そして強いアルパインクライマーは例外なくフリーも強い。
高いフリー能力こそが山中での安全なクライミングにもつながるので、フリーをおろそかにしては駄目だというのが持論です。
数年前までTNF Cupに毎年出ていたのも、フリー能力を維持するモチベーション作りの一環でした。
同じアプローチが、きっとアイス、ミックスにも言えるんだろうなとは思います。アイスコンペに出ることにして、そのために人工壁で練習すればきっと山のミックスもより早く、安全に登れるようになると思います。
でも、コンペのために全力を尽くすことって、思っている以上にたくさんの時間とその他諸々が犠牲になります。
それはボルダーコンペに出続けていて年々痛感し、結局二年前の大会を最後にTNF Cupに出るのをやめました。
たぶん、ここ数年で私のやりたいことはほぼはっきりしたので、"アイスコンペ"はとりあえずいいかな、と思っています。
山と外岩で、楽しくこつこつ技術を磨いていきたい。

最終日の夜も仙台に一泊。利久で晩酌セット。
私はこの3月いっぱいで今の職場を退職します。
卒後九年、大学在学中から数えたら十五年も今の組織にお世話になりました。
その恩は深く感じているし、今後も何らかの形で還元できたらという気持ちはあります。
でもひとまずこれからの二年は、自称"Climbing Bum"として、山中心で生きて行きたいと思ってます。
今までは「休み取れないし」とか「今の自分じゃ実力不足だし」みたいな逃げ腰のところがたくさんありましたが、
これからの二年のモットーは"とりあえず行く!やれるだけやる!"です。
(あ、モチロン"安全第一"です)

帰りはやまびこでゆっくりと。平泉うにめし!
というわけで、5〜6月は憧れのアラスカに行ってみることにします。
旦那さんは当然、そんな長い休みは取れません。その2ヶ月は別の青鬼メンバーと行動するつもりです。
山をはじめて十年、ペコマとずっと一緒に歩んできました。
経験も実力(?)もほぼ同じ(体力は雲泥の差だけど)。ずっと同じ方向を向いていて、いろんな山に登ってきました。
趣味も価値観も同じでいいね!って、色んなひとに言われてきて、とてもレアなことだし幸せなことだなと、私もそう思っていました。
でもここ最近は、ほんの少しずつ、"山への向き合い方"において二人の間に違いが出始めています。
二人とも山登りがライフワークだし、でっかい壁を登りたいし、冒険がしたいのは同じです。
でも、たぶんですが、ペコマにとって最優先事項は山じゃなくなりつつあります。
仕事だったり、社会的地位だったり、実際の山登り以外の方法で山と深く関わる方面だったり。
十年二十年先を見据えて地にしっかり足をつけて生きてます。

アンド仙台牛サンド!食べ過ぎでしょ!
それに比べ私は、はっきり言って子供です。
こんな年になっても、私にとって最優先事項は登ることで、それ以外の社会的なことは正直どうでもいいです。今は。
でも、そんな勝手ができるのも、一番身近に最良の理解者がいるからこそです。
社会的なことはどうだっていいですが、家族が最優先事項なのは言うまでもありません。
というわけで、今カナダにいる遠征のパートナーとは別に、日本でさらなるトレーニングを・・と行きたいところなのですが、
初の遠征で色々準備を進めていくうちに、分からないことだらけ、考えなければいけないことだらけだということを自覚しはじめました。
とりあえず、一番大事(?)なところで、履いて行く靴がありません(笑)。
ダブルブーツは私の足じゃサイズがないみたいです。
歩きメインなら大き目でも我慢できるけど、クライミングするのは厳しいので・・・。
検討した結果、今のバツーラにオーバーシューズが最善という結論にいきつきました。
ということで、蔵王から帰ってきて早速ババシカに行き、バツーラをドナドナしてきました(泣)。
オーバーシューズを作ってもらうには靴とアイゼンを預けなければならないそうで、しかも1ヶ月近くかかるらしい・・・
来週からは、スキーとフリーかな!・・計算通り!(嘘)
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