2018/03/19
2018/3/18 巻機山 米子沢 バックカントリースキー
週末は巻機山米子沢に行って来ました〜!
広大な米子沢上部
2015年のほぼ同時期にペコマは滑りに来ている巻幡。(記録はコチラ)
でもその時は井戸尾根を登って、下りも井戸尾根を落としました。米子沢に行きたかったけど経験実力不足で不安を感じやめたそうです。

地平線まで続く雄大な谷川連峰をバックに、スキーをかついで高度を稼ぐ
今回は米子沢に挑戦!
これまでスキーでも尾根ルートがほとんどで、本当にスキーヤーしか入らないような地形に入り込むことはほぼありませんでした。
スキー山行を計画しても、本気山行の合間の余暇というか、いわゆる"fun"みたいな位置付けだった気がします。
でも、滑りに自信もついてきて、そろそろスキー山行そのものもレベルアップしていきたい!という気持ちが湧いて来ました。
ということで、今回はちょっと挑戦です。

抜けるような春の青空!
2月の連休にもスキーガイドさん(ガッツリ知り合いの知り合いというお決まりのオチw)に言われました。スキーとクライミングは性質が違う気がすると主張する私たちに、「上手くなりたければ、方法はスキーもクライミングも同じ。どれだけ岩に触ったか、どれだけ滑ったか、それだけです。たくさん滑れば色んな雪質や色んな地形を経験して、必ず慣れるし上手くなる」と。
というわけで、これからは山でも攻めた滑りをしていきたい。もちろん安全第一でね!
とはいえ、やはり経験が浅いので"GO!"を決断する判断材料に乏しい。
事前のネットサーフィンでは、数日前に米子沢に入った記録があり、クラックが散見されたとのことです。
登りながら状態を見て、無理をせずまた井戸尾根もありか・・。
などと悩みながら就寝。
3時半に家を出発して6時頃には入山点に到着。すでに5台くらい車が停まっており、準備中のスキーヤーも居ました。
やっぱり大人気!
準備をして6時半歩き始めました。

井戸ノ壁までは静かな疎林をシール登行。米子沢橋を渡ったら井戸尾根に上がりますが、はじめはだだっ広い斜面に小さな地形があるのでルーファイが少し複雑。ペコマは前回と比較し「雪少な!」と驚いてました。

井戸ノ壁は斜度があるので、途中からスキーを担いでつぼ足。雪が少なく、深いツリースポットだらけで地面見えてます。担いだスキーが潅木に引っかかりまくります。もうちょっと北側の夏道よりの斜面ならまだマシっぽかったけど、もし滑ることになるとしたらあまり楽しくなさそうなのは想像に難くありません。。

井戸ノ壁を上がりきると一気に視界がひらけます。背後には上越のマッターホルンが!

そしてここまで来ると、ついに見えました!深く切れ込んだ米子沢の下部が見えます。さて、状態はどうかなー?

やはり雪は少ない。随所に広範なデブリ、ところどころ露出した地面、そして極め付けは、1箇所滝が見えています。
勢いある水流とつるっとした岩肌。側壁のトラバースで回避は不可能ではなさそう。
でも果たしてこれは行っていいものなのか?どうなのか?普通はどうするのか?全然わかんない。
どうしよっかーと言いながら、とりあえず登り続けます。

ニセ巻幡手前の斜面は急なので、右の緩斜面を大きく回りこむか、ツボで直登します。左側の大斜面には全層で雪崩れた跡が。
天気がよくて、とにかく景観が壮絶!

正面の急斜面をつぼで直登しました
ニセ巻幡ではシール貼ったまま、ヒールだけ固定しコルへ滑降。ふたたび広大な雪面を登ります。

空に向かって昇る

山頂はもうすぐ!

山頂には11時頃到着!4時間半くらいでした。風も少なく、暖かな山頂でしばし休憩しながら米子沢を落とすかどうか作戦会議。

この時、ほぼ同時に登頂したソロのスキーヤーと話をすると、米子沢に行くと言います。「前回も米子沢を諦めて尾根ルートだったし、今回は沢に行ってみたい!」とペコマ。よし、行ってみよう!

スキーをはいて準備していると、登って来た二人連れのスキーヤーが
「沢行かれます?米子沢」と話しかけて来た。
「はい・・私たちも迷ったんですが、ソロの人も行かれるって言うので、行っちゃおうかなっ(笑)と・・」
すると「そうしましょそうしょましょ!私たちも行きます、あとから!(笑)」
そうか、みんなあの滝を見て迷ってたのね・・と思うと、自分たちの判断はあながち間違ってなかったようで何だか嬉しい。
さあ、ついにお待ちかね。広大な沢へドロップです!!
お昼前で適度に緩んだ雪面、これぞ春スキー!!


ひゃっほ〜〜〜!!

山頂から南に伸びる広大な尾根をまっすぐ落とし、米子沢へドロップイン!地形を見ながら気持ちよさそうなラインをせめていく。

天然のハーフパイプ!楽しすぎてアドレナリン全開!

沢が狭まって来る。両岸、とくに右岸の側壁はおそろしげな雪庇やデブリが随所に。日も当たって暖かい。
さっさと降りたほうがよさそうだ。

ソロの人も追いついて来て、気持ちよさそうに滑り抜けていく。帽子が素敵。

あ〜〜楽しいね〜!スキーを履いているからこそのライン取り、快感。アドベンチャラスで、初心者の私たちにはほどよくスパイシー!

デブリを避けて・・

あの出ちゃってた滝はもうそろそろかな

結局ここはスキーを外して右岸をつぼで降りられました。側壁トラバースだとけっこうな高巻きになりそうで、また沢に降りられるかわからなかったので歩けてよかった。

12時40分、戻って来ました。
やっぱり下りはあっという間だな〜。
車の台数が2倍くらいに増えてました。

今回はジオグラフィカでトラックを記録してみました。山頂から標高差1500mを滑降できる、最高に爽快な沢ルートでした。
スキーはじめてよかった!少し自信もついたし、今後のステップアップに繋がるスキー山行になりました。(&100名山もゲット!)
今シーズンはプチ"Climb & Ride"にも挑戦します!
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