2020/07/20
2020/07/19 万太郎谷井戸小屋沢 (左俣) 日帰り

ギリギリまで複数の天気予報とにらめっこして迎えた週末・・。
この日はもともと、大学時代の後輩と3人で丹波川本流〜一ノ瀬川本流の継続遡行を予定していました。
でも直前になって後輩の都合が悪くなり、急遽行き先を天気予報の良さそうな谷川に変更!
30分くらいで二人の意見が一致し、「井戸小屋沢おもしろそうじゃん」「難しそうだけど登攀系なら問題ないでしょ」と、
完全になめてました・・・(笑)
すでに夜も遅くなっていたので、3時半起きと決めて急いで就寝しました。
ギアは30mスタティックロープ、各自沢用ハンマー、ハーケン4、5枚とスリング類のみ。
ウエアリングはドライレイヤーとラピッドラッシュの上にウエットスーツといういつものスタイル。前回、雪代で足がめちゃめちゃ冷えたので("塹壕足"っぽい状態になって数日間痺れてました)、今回初めてネオプレンソックスを履きました。
沢履もいつもの。モンベルのサワークライマー(ラバーソール)です。

吾策新道の起点に車をとめ、7時過ぎに歩き始めました。
ほどなくして万太郎谷入渓!

万太郎本谷自体はペコマは数年前に単独で来ている(そのときの記録はコチラ)ので今回二度目。私は初ですが、人気の沢だけあって美渓です!

今回、情報を集めずほぼオンサイトトライで進みました。ペコマもなぜかほとんど覚えてないとか言って、オキドウキョウこれだっけ?とか言ってます。

私のリードで奥の滝の正面突破を試みるも、最後のウォータースライダーが激流すぎて超えられず・・・

このあと結局戻って左上から巻きました。

井戸小屋沢と出会い、ついに井戸小屋沢遡行開始です。
ちなみに万太郎本谷のハイライトはここまででほぼ終わっている(?記憶がおぼろげなペコマ談)そうなので、万太郎のおいしいところはきっちり頂けたということにしておきましょう。

さて。井戸小屋沢は登攀の連続です♪

巻く滝もあるようですが、ほとんど水線突破で進んで行きました。
はじめに出合う大きい沢である小障子沢を過ぎたあと、たぶん井戸小屋沢前半部分の核心となる滝が出て来ます。
先行していたペコマに荷揚げしてもらい空身でトライするものの、冷たい水に打たれながらの足ブラワイド登りでフルパワー。
続くCS滝もガバカチを握り込んでフルパワー懸垂し、体の幅ほどの棚にマントルを返すトリッキーなクライミングでした。
どちらも、カムがよくきまりそうなクラックはあったので、エイドとかで抜ける方法はありそうでした。
これらの核心を超えると、左俣に入るまではまた快適な滝登攀が続きます。



しかし左俣は激しかった!

綺麗な滝や景観はとくにはありません(笑)。でも最後の最後まで滝登りが連続します。しかもずっと傾斜があるので、滝を登ろうが巻こうがとにかく悪い。おまけにほとんどの滝がフリクションなしヌメヌメにつきラバーソールとは相性最悪。クライミングも緊張の連続です。

立ってるし脆いしヌメヌメ・・。でもところどころホールドに磨かれた跡があって、今シーズン誰か入ってる?っぽい(私は気づかなかったけど。。)
3段30m滝は全く登れる余地を感じないぶったちボロ滝だったので、水流左の尾根状をひたすら藪漕ぎ。藪漕ぎも1箇所悪く、先行したペコマにロープをおろしてもらったり。少し傾斜がゆるんだところを狙っての真横懸垂で15mぴったり、なんとか落ち口に着陸出来たという危うい場面もありました。

しかしそこから上を見上げると、いかにも険悪そうな滝が延々続いています・・。ハンマー投げとか出てくる感じ?(笑)

どの滝も数メートルの小滝で、見た目はそれほど悪くはなさそうなのにヌメヌメだから全力です。滝壺も浅いし落ちられません。ロープは荷揚げ用に出したりしましたが、プロテクションはとれずほぼオールフリーソロでした。ショルダーとかもやりました。

水流脇の草付きに力一杯バイルを打ち込み、グローブでフットホールドを一歩ずつゴシゴシ擦り、なんとか突破したり。声が出ました。想像以上の悪さに、沢経験値まだまだだなあと実感させられました。。

いつの間にか太陽は隠れ、あたりは分厚い霧に覆われ、水も冷たくて手がかじかみます。でもネオプレンソックスのお陰で足元はホカホカでした。水温の低い沢では今後必携だなー。

最後は細くなる水流をひたすら辿って行きましたが、途中で右の涸れ沢に入ったらツメがタイヘンでした。水流を忠実に辿って行けばもっとラクだったのだろうか・・。小一時間ひたすら木の枝と格闘してやっと吾策新道へ出たころには17時を過ぎていました。



車に戻ったのは19時過ぎで、久しぶりの12時間行動。とても充実した1日になりました。軽い気持ちでとりつく沢ではなかった気もするけど、結果的に充実したから良しとします。

来週は長めの沢を予定していますが、お天気、どうなることやら・・。
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