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女性の視点から

もうすぐ学校で、6年生の卒業式がある。




うちの学校は特殊な学校なので、卒業式にはたぶん4,5年全員強制参加、1~3年も父兄の接待やら会場のセッティングやらと全員仕事を与えられる。うちの学校は週休2日だが、卒業式は土曜日なので全学年の休日が潰れる。そして式に参加する学生はみな精悍な出で立ちでなければならない。






男子学生なら、えりあしともみ上げのところは刈り上げなければならない。上のほうの髪もそれなりに短く切る。普通の大学生なら、刈り上げなんてありえない!と思うかも知れないが決まりだから仕方ない。ひげも綺麗に剃らなければならない。そして事前に髪とひげ、制服の整備状況のチェックなどが入る。






女子の場合は、まさか刈り上げろとは流石に言わない。髪の長い人はまとめておだんごにし、ネットに入れる。少々結ぶのに無理がある長さの人も、無理やり結んで無理やりネットに入れる。そういう人の場合、見た目は明らかに不自然で精悍とは言い難い。むしろ頭の後ろのほうにしぼんだネットがくっつけられている様は見苦しいとしか言いようが無い。それでも決まりを守っているのだから問題はない。結ぶのがあまりにきつい長さの人は、実は一番辛い。一応男子であれば帽子をかぶったときはみ出る部位の髪は刈り上げなければならないのだ。それに順ずるわけだから、おだんごにしてネットに入れられないのであればピンかなにかでえりあし部分を強引に留め上げるしかない。その様は、もう無様というよりほかない。






ここで当然といえば当然のことなのだが、女性の場合はひげのチェックというものがない。(まさかとは思うが)一部の男性はもしかしたら、「女性にはひげが生えない」と信じ込んでいるかもしれない。すね毛もわき毛も腹毛も腕毛も、はしたない話だが胸毛(いわゆるパイ毛)も生えないものなのだと固く信じて疑わないかも知れない。だが女性だって男性ホルモンの量が違うだけで、男性と同じように人間である。ただ女性の場合はそれら髪の毛以外の全ての毛が”ムダ毛”と呼ばれ、せっせと処理されているから普段は無いだけなのである。






ちょっと人よりは体毛が濃い目の女性が居たとして、その女性がムダ毛の処理に無頓着な人だったとしたら・・・。もしかしたら卒業式前のチェックで女性に向かって「ちゃんとひげを剃れ!」などと言う場面が生まれるかも知れない。その場合これはセクハラとなりうるのだろうか。体毛が人より薄めの男子学生がいたとして、それでもちょびちょび生えてくるひげをすごく気に入っていたとする。そういう人からしたら、自分はちゃんとひげを剃ったのにその女子学生は剃っていない。それでも何も言われていないとしたら反発心を覚えるのだろうか。






髪にしたってそうである。同じ男性でも、普段からおしゃれ坊主にしている人と、ちょっと長髪で美容院などで整えてもらっている人とでは坊主に対する抵抗が違う。後者からみれば、性別が女性だというだけで刈り上げなくてすむという制度に不満を覚えるかもしれない。切らなくて済むなら俺だっておだんごにしてネットに入れるよ、という学生も大勢いるかも知れないのだ。






少し、はじめに言いたかったことから話がそれすぎたような気がする。
今更全然違う方向に話を持っていくと、私が言いたかったことは、女性は面倒くさいことだらけだ、ということである。
この間の卒業パーティにしてもそうだが、女性はやることが沢山だ。
普段は持っているはずもないドレスをレンタルで調達し、ドレスの露出度に合わせて全身のムダ毛処理を行い、化粧をして美容院で髪をセットしてもらって強風と格闘する。丸1日立ちっぱの立食パーティにおいて、女性はかかとの高い靴で痛い思いをする。男性はちょっと髪を整えたら、背広を着て革靴をはけば終了である。普段と大して変わらない。私は極度の面倒くさがりだし、ドレスとか着ておめかしすることに余り興味の無い人間なので、気合をいれておめかしすることがかなり嫌いだ。






まあ、男性からしてみれば、別に女性に綺麗にしておいてくれと頼んだ覚えも無いだろう。「男は楽でいいね」とか言うならそんなに頑張らなければいいじゃないか、と思うかも知れない。でもどうせ、パンツスーツに男が履くようなかかとのない革靴、まったく化粧もせず髪もいつものままという出で立ちでパーティの場に女性があらわれたら、女性なら「えっ・・やる気なさすぎじゃ・・?」と驚くだろうし、男性なら「えらく地味だなー」と思うのであろう。女性というのは社会的に見て着飾るのが当たり前となってしまっているのだ。それが女性にとっての「フォーマル」「正装」なのである。疲れるし面倒くさい、今日1日憂鬱だけど頑張るぞ・・・という思いで着飾り、はやくコレを脱いでジャージに着替えたい・・!という一心で頑張らなければいけない女性が殆どで、「おめかしできて嬉しい!」なんてはしゃいでいる女性はほとんど皆無だろう。





それと同時に思ったのが、”見苦しいおだんご”とほぼ同じ法則がここにも働いている、ということである。はっきり言ってしまえば、髪をセットしてもらったからと言ってそれがその人に似合っているとは言い難い人も居る。むしろ普段のままで変にいじらないほうが余程綺麗なのではないか?と思うようなひとも。普段より化粧が濃い目の人も、「いつものさりげない感じのほうが綺麗なんだけどな」と感じるし、ドレスを着て太い二の腕を出すよりは長袖のほうがいいんじゃないか?と思ってしまうこともある。
だが、この一切合財は実はどうでもいいことなのだ。見た目はどうでもいい、その人が「着飾っている」という事実が重要なのである。「着飾っている」のだから、それは正しい格好なのである。正式な場に出ていい格好なのである。うちの大学の卒業式におけるしきたりと、なんら変わりは無い。「化粧をしっかりした」「美容院で髪をセットしてもらった」という事実が重要なのである。





一見するとおかしくも聞こえるこの事実だが、実に公平なルールであり、それ故世間一般に受け入れられるしきたりであるということも判る。容姿に関しては生まれついてのものであり、如何様にすることも出来ない。メイクを自分でやるとして、メイクの上手さなども人それぞれ。そんな中で、「メイクをしさえすれば」「ドレスを着さえすれば」「髪をセットしてもらいさえすれば」誰もが一様に「おめかしした」と定義されるのである。出来栄えがどうかで判断されるのでは、およそ公平な判断は下らない。なるほど、社会の決まりとは実によく出来ているものだ。




私も来年、本番の卒業パーティのときは気合をいれて「着飾」る積りである。
でも今回履いた9cmのヒールはさすがに疲れたので、ロングドレスでも着て足元はごまかそうかな。



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コメント

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>クマオさん
気付かれない規則というのもかわいそうな感じですね^^;

>ダディさま
面白い考察ですねー。確かに人の場合、女性が孔雀の雄よろしく華やかに着飾って、男性が孔雀の雌よろしく美しい女性を品定めをするという構図が生まれてますね。その実、女性は女性で横目がちに男性の品定めをしているんですけどね・・・笑

身だしなみって女性は本当に大変だと思う(^^;

むだ毛処理だけならまだしも、髪型から衣装まで、着飾るとなったらそらもう2~3時間かかるのではないかと思える。

男は、その点、確かに楽である。
生物の中で、鳥類は雌が着飾り、雄が地味なものは少なく、着飾るのはほとんど推すである。
異性を選ぶ権利が雌にあり、雄にはないからである。
哺乳類では、力の強い推すが雌を獲得する。この点では、雄は着飾っていると言えるかも知れない。いかに雄々しく見せるかと着飾るのである。
むろん雌のためではなく、他の推すより優れていることを示すためである。
生物の中で、人類だけが、女性が着飾り、男は力を鼓舞する。
選ぶ権利が推すにあるからであろうか?
最近は、女性に権利があるようだが・・(爆死)

私も仕事柄3年位前から北南関東の基地に行ってましたが、先日髪型服装の規則の張り紙を見て、初めて規則があるのを知りましたv-15
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プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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