2008/09/24
ふっきれた
昨日天王岩に登りに行った。1年生3人と5年生のライチョウさんとpecomaとrickyの7人で行った。
登ったのは上の岩場で、とりついたのはクラックジョイ(5.9)と始祖鳥(5.11a/b)、ミンミン(5.10d)。
クラックジョイは1年生3人がTRで練習するためにロープをかけにいった。5.9とはいえ、外岩でマスターOS(ヌンチャクかけも自分でやるOS)は初めて。まあ、山でIV級をリードしていることを考えれば、支点も頑丈だし、これまでと同じと言えば同じ。
次に5.10bあたりにとりつこうかと思ったが、pecomaたちがやっているので始祖鳥をやってみた。核心部が抜けられず何度もトライ。岩場は非常に込み合っていたが始祖鳥にとりつこうとする人はおらず、ビレイヤーもグリグリだったので心おきなくハングドックした。2便出してハングドックしてムーヴを探ったけどpecomaたちと同じムーヴでは抜けられず、うまいおじさんがやっていたムーヴもダメ。結局トップアウト出来ずに終わった。それでも、トップロープでのムーヴ探りをしたいとは思わなかったし、リードであれだけデッド出来たのも、今までの怖がりな私からしたら奇跡に近い。
始祖鳥をあきらめたあと、ニルバーナとかエスパーの右にあるミンミン(5.10d)にとりついた。私たちの前に取り付いていた人も何度もテンションをかけていた。濡れていてかなり悪いらしい。はじめrickyがヌンチャクをかけにいくが、相当なぬめりに苦戦。しかも1ピン目クリップの直後に落ちたりしてビレーも冷や冷や。rickyがトップアウトして降りてきたあと、回収(ヌンチャクの)のことを思うと気が重くなった。乾いていて支点が頑丈ならジムと同じくらいムーヴをこなすことができるようになっている今。だが安全が確保されていないとなると・・どうだろう。山のV級がリードできない状況に似ている。
だがrickyも1便でかなり萎えている様子だし、何としても回収にいかなければ!と思い取りついた。すると、1ピンの前、つまりフリーソロの状態のところがとくに嫌らしい。チョークのついたところに水が滴り落ちてヌメヌメである。はじめのホールドを握って渾身の力を込め体を左に降る。次のガバがとれた!クリップ成功!は~。とほっと一息ついてテンション。そのあともほぼ各駅停車に近かったがなんとか抜けた。とにかく、フリーソロで悪いところを抜けられた勇気を褒めてあげたい(笑)。今までの私なら確実に不可能だったし、リードが抜けた後トップロープで登ってこう思っただろう。
「うわー、こんな怖いとこよくリードできるなー。恐怖感を感じる中枢とかがイカレてるんじゃないかな?私にはたぶん一生リードは無理だ・・」と。実際今までずっとそうだった。
今回天王岩で登って、明らかに私の中でなにかがふっきれたなという実感を確実にもった。とりあえず恐怖感から本来のムーヴができなくなる、前に進めなくなるという状況に陥ることはもうないだろう。山の錆びたリングボルトとかでも同じように登れるとするなら、私のクライミングにおける最大の悩みがやっと解決したのかもしれない。
イタリアでは6a(5.10aくらい)をトップロープでムーヴ探りし、完璧にしたあとでリードでのトライをした。しかしクライミング自体による疲れではなく、落ちることへの恐怖との戦いで精神的に尽き果てた。苦しいだけで全然楽しくなかったし(トップロープで登れたんだから大丈夫!と自分に言い聞かせながら登っていた)、見事RPして終了点にぶらさがっている時でも達成感のようなものは全くなく、「あー終わって良かった。もう帰りたい」というような気持ちしか沸かなかったのだ。そういうものがつのって最近ではクライミングが楽しくないものになりつつあった。岩場に行くことになれば「雨でながれればいいな」と心のどこかで思っていたし、ドライブしていて見えた岩などをpecomaが「あれ登りたい!」とか言っているのを見るだけで苦痛だった。それでも登り続けていたのは、楽しいことだけしていても成長は出来ないからと、専ら義務感だった。でも、そうやって無理にでも登っていたのが結果的にはよかったのだろう。
クライミングをはじめてもうすぐ1年。やっとふっきれました。やっとまともに勝負ができるスタートラインについた気がします。私のクライミング人生はこれからです。学生生活は残り少ないけど、今までの分を取り返すべくガンガン登るぞ!!
コメント
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2011/12/08 04:39 by rvayva URL 編集