2015/02/16
青鬼氷祭!

この滝をのぼった。
正確に言うと、のぼらせてもらった。
昨年からわたしが所属する山岳同人「青鬼」で盛り上がっていたある滝の初登攀計画。
会の代表がまずその滝の情報を得て、目を付けた。しかも立派な滝なのに未だ登られていないかもという可能性が浮上し、以降会のメンバーがどんどん情報収集していって滝の詳細な場所まで特定した。
そしてついに今シーズン、アタックをかけることが決まった。
さるバレンタインデー、その計画のもとに集まった青鬼メンバーが滝のたもとに到達した。
そうして目の前の巨大な氷瀑にとりついた。私もその一員として、登攀に参加することができた。
青鬼に入ったのは数年前。
Rickyとペコマと3人で仲間内だけで山をやってきた私たちは、大学を卒業した後山岳会に入るかどうか悩んだ時期もあった。
最終的に出会ったのが、常に高いモチベーションで山と向き合い、山に飢えている若者の集団、青鬼。私たちがまさに求めていた感じだった。私たちに必要なのは、高い技術を与えてくれる人や難しい山に連れて行ってくれる人ではなく、ともに高め合えるライバルだったから。
みんな変態なので向いている方向もばらばらに見えるが、実はわりと同じような価値観のもとに山に登っている。
今回の氷祭りでその実感はより深まった。
青鬼に入って本当に良かったな、と改めて思った。
今年は仕事が忙しいのを理由に、山に入る気は全くと言っていいほどなかった。今年はフリークライミングに全霊を注ぎ込むと決めていた。それが、この氷祭りの日程が決まり、たまたま予定があいていた週末だったので行くしか無いとなり、そうなればアイスクライミングも練習しなければ・・という流れから、かなり予定外に今冬シーズンがスタートした。
正直、この氷瀑を実際にこの目で見るまでは、今回の氷祭りも宴会メインくらいの気持ちだった。

今は、いつものあの状態になっている。
なぜだかすごく切なくて、胸がしめつけられるようで、甘酸っぱくて、ぼーっとする。
自分にとって快心の山をやったあとにくる反動だ。
感覚としては、恋心とか恋愛感情とかとほとんど同じだと思う。
山の楽しみ方は本当に限りなく無限大だけど、私はやっぱりアルパインクライミングが好きなんだろうな。
今回の自分の登攀としては、内容はすごく悔いの残るものになった。
でもそれ以上に、メンタル的な面、経験値的な面、そして青鬼メンバーとより結束を強めるという面でとても得るものが多かった。
自然を相手にするクライミングは本当に面白い。
そして、青鬼みんなの功労によってなし得たこの登攀は、先人のトレースをたどるより困難な登攀の何十倍も価値あるものだ。
この滝の登攀については、尾根のむこうに詳しく書きます。
これからもこんなしびれるクライミングを青鬼たちとたくさんやりたいな!
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