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2019/7/8 Ben Nevis/ Tower Ridge (IV, 3)

Cuillin トラバースを終えて、改めて明日以降の天気を確認。しようと思ったけど電波がない!
Ben Nevisへ向かう方向へと移動し、電波があって一晩車中泊出来そうな場所に車を停めました。

野宿はできません。なぜなら"みっちゃん"が居るから!!!

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悪天候の名所、Ben Nevis。


やはり明日は午後まで天気がもちそう。で、明後日以降は帰国日まで雨です。


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4時起床。眠い、眠すぎる。

少し残っていた昨夜のポテチとワインをちびりながら、ベンネビスはそれほど大きい山じゃないしすぐ終わるだろうと結論づけました。「明日スーパーが開く時間に合わせて移動して、朝飯食って、タワーリッジ行こう!」


タワーリッジはベンネビス北壁のバリエーションの中でも簡単なルートで、グレードはたしかD(Difficult)。(前々回のブログのグレード表参照)
一応昨日と同じくらいのギアを持って、基本ずっとコンテで登るつもりで出発しました。


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朝ごはんを食べながらアプローチ。


Ben Nevis North Faceルートと呼ばれるトレッキングルートから北壁基部にあるC.I.C. hutを目指します。
ベンネビスに登頂する一般ルートは西側にある緩やかな尾根で、登山口も全く別のところにあります。


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C.I.C. hutは冬もクライマーたちのベースとして活躍します。予約制で、ググると専用サイトが出てきます。事前に鍵を借りて使用するそうです。



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水も取れます。駐車場から1時間半くらいでした。


今回登るTower Ridge取り付きはこのhutから目と鼻の先。
トポには「顕著な尾根から取り付き、あとはアイゼンスクラッチを辿るだけ!」とあります。合理的で分かりやすい!
一応クライミングシューズに履き替えてコンテで登ります。


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レッツクライミング!

でもずっと2級程度?です。
3点支持は要るけどロープは要らない。そんな感じです。
地形も単純なのでただただ上を目指せばいいだけです。


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アイゼン跡をたどって


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ひたすら登る。息が切れます


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先行が2パーティいたけど、結構どこでも登り放題なので抜きやすい


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予報は曇りで、午後から崩れるとのことでしたが晴れて来ました!


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あっという間に最終ピッチ。向こうに山頂が見えます。


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山頂は大勢の登山客で賑わっている。平日なのに!流石はイギリス最高峰!


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トップアウトすると鳥が歌っていました。


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本来の山頂・・。流石はイギリス最高峰!(標高1344m)登頂は断念しました(前日の疲れが原因)。


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こうして見下ろすとタワーリッジかっこいいね。冬はもっとかっこいいのでしょう!


さ、さっさと降りてビール飲もう!


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トレイルはこのあといったん東のコルにおり、ぐるっと尾根をまわって北東にあるピークに登ってから下山します。でも山頂の東側、コルの手前の沢地形のところにクライマートレイルと思わしきガレ道があり、トレイルをかなりショートカットしてNorth Face Trailに合流できます。行きには1匹もいなかったのに、帰りはそこかしこで羊の声がしていて、小屋までくると親子が草を食んでいました。


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小屋からはラン。15時くらいには戻ってこられました。振り返ると誇り高きBen Nevisが黒い雲を集めています。その雲がものすごい速さで流れています。すでに山頂は見えなくなっている。天気がいいうちに登れてラッキー!
("ベンネビス"はスコットランド・ゲール語で"有毒な山""頂に雲がかかった山"という意味だそうです)



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めっちゃ眠かったけど、やっぱり行ってよかったよね!(行きの運転中縁石に乗り上げそうになったのは内緒です)
下山してふもとの街Fort Williamに到着。ここは村ではなく街です。栄えてます。



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通りすがりにいい感じの宿を見つけチェックイン。さっそく繰り出しました。ウイスキー専門店やスコットランド名産品のお店などがありました。コチラのレストランで、ハギス(羊の内臓の腸詰)などのスコットランド料理を頂きました。


世界には楽しくて美しいところがたくさんあります。イギリスは日本から遠いし、近くに巨大なヨーロッパアルプスがあるしで、あまり訪れる機会がありません。私たちは人生の限られた時間とお金を費やし、そうした世界各地を取捨選択して巡るわけですが、ペコマが留学しなければ、イギリスをこんなに色々とまわることもなかったでしょう。でも、唯一ナポレオンに屈しなかった国としても誇り高く、かつ4つに分かれていてそれぞれに旗があるという、日本人には理解しがたい民族意識?みたいなものもあったり、そして山は低いけれど独特のクライミング倫理観があってその伝統(Traditional)が大切に受け継がれている、日本人クライマーも見習いたい文化があります。
イギリスは面白い国です。The UK is an interesting country!
実は、また9月にもNI(北アイルランド)を再訪してクライミングをする予定です。
この際どっぷりとイギリスを満喫しようと思います!

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プロフィール

chippe

Author:chippe


肉好きchippeのブログへようこそ!
2006年10月 山歩きを始める。
2007年9月 クライミングを始める。
山岳同人「青鬼」所属。
「メラメラガールズ」所属。
国際認定山岳医。
「カリマーインターナショナル」アンバサダークライマー。
現在は無職、旅人。
旦那さんはpecoma。

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